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〈第8回オータムフレッシュリーグ in静岡=11月22日 草薙総合運動場 硬式野球場 専大5☓-4明大〉
東京六大学を含む関東圏11大学、県内5大学、さらに県内6高校が出場した今大会。専大は初参加となり、静岡大学(静岡県学生野球リーグ)・明治大学(東京六大学野球連盟)と対戦した。
https://sensupo.com/news/detail/id/30645
↑1戦目(対静大戦)の記事はこちら!
同じ日に行われた2戦目は明大との顔合わせとなり、逆転サヨナラ勝ち(大会規定により8回で試合終了)を収めた。

▲試合終了直後の選手たち
初回のマウンドには今年の秋季リーグ戦の終盤から先発に挑戦している梅澤翔大(経営1・専大松戸高)。出塁を許しながらも、最少失点に抑える投球で6回を投げ切った。後を継いだ廣崎漣(経営2・浜松開誠館高)は凱旋登板。父と高校時代の友人が見守る中での登板となった。

▲先発の梅澤


▲廣崎は高校三年次、夏の県予選準決勝以来の草薙球場でのマウンド(野球部提供)
打線は3回に山本和輝(経済3・静岡高)が四球で出塁すると、続く藤原一輝(経済1・龍谷大平安高)が相手の失策で出塁し好機を作る。その後、1番・山田太成(経済2・大阪桐蔭高)のスクイズで1点を返した。4回にも山本が相手の失策で2点を追加し、逆転に成功。
最終回には先頭の西川昇太(経営2・明豊高)がセーフティーバント、渡辺維介(文2・松本国際高)が相手の失策で出塁し逆転の好機を作った。そして、打席に立った工藤翔斗(経営3・大阪桐蔭高)がライトへ適時打を放ち同点に。さらに続く打席には代打・秋葉奨太(経営2・愛工大名電高)が告げられた。2球目をスクイズし、三塁走者が生還。明大相手に逆転サヨナラ勝ちを収めた。

▲工藤
〇勝負の場面で決めきった一打
最終回、1死二、三塁の好機で打席に立った秋葉は「監督さん(=齋藤正直監督)が(代打で)『行くぞ』と言ったのが直前だったから準備ができていたかと言われたら、そうではなかった」。その中でも「自分で準備して、打席に向かうまである程度気持ちは作っていたからやるしかなかった」と打席に立った。試合展開を読んで、何かしらの作戦があることを感じ取っていたという。「自分がベンチを出るときに監督さんが『サインはちゃんと見ておけよ』と言っていた。同時に三塁走者の代走に平原(=平原永康、法2・金光学園高)が行ってエンドランかスクイズがあると感じていたから、準備はしていた」。初球は監督からサインが出ず、ボール。2球目にスクイズのサインが出て一発で決め、勝利に貢献した。
これまで正捕手の座を担っていた中野拳志郎(文4・小浜高)が引退し、新チームではすでにポジション争いが始まっている。特にキャッチャーは投手との組み合わせなどもありシーズン通して固定されるケースが多い。「長谷髙コーチ(=長谷髙成泰ヘッドコーチ)から『これからは横一線だから、各々がアピールすれば上がるし、できなければ落ちる』と言われた。自分が工藤さん(=工藤翔斗)みたいな打撃があるかと言われたら難しいけど、守備や繋ぐ打撃の役割をアピールしていきたい」とレギュラー奪取に心を燃やした。
▲スタメンマスクの座を懸けてアピールを続ける(野球部提供)
〇地元・静岡県勢出場 思い出の地で再びプレー
専大野球部には静岡県にゆかりのある選手が多く在籍し、この試合には山本、廣崎、寺﨑琉偉(経営2・日大三島高)、一瀬友希(経済1・藤枝明誠高)の4人が出場した。
特に山本と廣崎には思い出がある場所となっている。高校時代に2人とも草薙球場で甲子園出場を決めたからである。
山本は「静岡高時代にオータムフレッシュ、(2年次に)甲子園決めた試合、(3年次に)夏の県予選で負けて引退が決まった試合もここだったので、色々な経験をした球場に戻ってこられたのは高校時代にがむしゃらにやっていた時を思い出した」と回想した。
廣崎も高校3年時に準決勝と決勝でこの球場でプレーし、甲子園初出場を決めた。「思い出の場所なので、投げれてよかった。今後もあるか分からないけど、またここで出来たらいいと思う」と思い出を噛み締めてのプレーとなった。

▲寺崎

▲一瀬
〇再びレギュラー定着へ 山本「アピールが足りてない」
1、2年生主体の今リーグで3年生からは江上月飛(経営3・豊川高)と工藤、山本がチームに帯同した。チーム内でも一際強い気持ちで試合に挑んでいたのは山本だった。「オータムフレッシュとか関係ない。この秋は正直結果が出なくて、あまり打席に立てなかったから1試合でも多く冬に向けて課題が見つかればいいかなと思う」と試合に出られることを前向きに捉えていた。
1年の春からショートで出場し、今年の春には13試合に出場。そのうち7試合でスタメンに名を連ねた。しかし、秋には西川(昇)とショートの座を分け合う形になり、5試合と大きく出場機会を減らした。要因として「オープン戦でのアピールが足りていない」と自身で分析。「(リーグ戦の)一節目から出場できていないのは自覚しているし、春の結果が悪いのは3年間通してずっとそうだった。ここで結果が出なければ、将来野球を続ける道が絶たれてしまうから必死でやっていく」と危機感を募らせた。


▲下級生中心に内野手争いを繰り広げている
アピールするポイントは打撃だという。「打てれば使ってもらえると思う。バントなどの小技も求められているから、そこが出来るようになれば信頼を勝ち取って打席数が増えてくる。まずはそのような事を当たり前に出来る事を打席の中で増やしていきたい」と課題の春に向けてこの冬に鍛錬を積む。

▲来年は最上級生となる山本
コメント
【廣崎】
―――1、2年生主体の明大はどのように感じたか
「名門の高校出身の選手が並んでいて、知っている選手も多かった。ある程度強いのは最初からわかっていたので、チームとして戦えたのは良かったです」
―――普段戦うことのない六大学のチームはどうだったか
「六大学のレベルの高さを実感した。そこに負けないように東都で1部に上がって優勝して、(全国の舞台で)神宮で戦えたらいいと思っています」
―――来年に向けての意気込み
「自分としては二刀流として両方で出場する機会があればいいと思っています。チームとしては優勝・一部昇格を目指して頑張っていきたいです」
文=知地泰雅(文3)
写真=大石真碧(文2)、専修大学硬式野球部

