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8月4日から6日の3日間にわたり、第91回関東学生選手権水泳競技大会(関カレ)が横浜国際プールで行われた。大会2日目は初日の疲れが残るなか、一部残留を決めるためには踏ん張りどころである。
大会2日目、男子200m自由形に林龍之介(経済4・埼玉栄高)、関矢雄太(経済3・埼玉栄高)、塚田大河(文3・湘南工科大附高)の3人が登場した。前回大会の男子2部200m自由形では、関矢が1分51秒27 で優勝、林が1分51秒98で準優勝をしているため、表彰台が期待される種目である。塚田は昨年の1分56秒21から大幅にタイムを更新する 1分53秒48をだすも予選11位で予選敗退。林は1分52秒17の予選2位、関矢は1分53秒19の予選9位で決勝進出を果たしチームに勢いをつけた。決勝では、林は「優勝を狙いにいった」と話すように最初から最後まで先頭を譲らず、圧倒的な強さで1位でフィニッシュ。前日のリベンジを果たし1分51秒38で見事優勝した。林は「タイムを出すことだけでなく、1位で帰ってくることを意識して泳いだ。タイムは全然納得はいかなかったが、しっかりと1位で勝ちきれたところと、前日の400mの課題を意識して最後の500mのタイムが今までのどのレースよりも速く泳げたところが良かった。インカレでは自己ベストを大幅に更新するレースをしたい。」と振り返った。
▲優勝と分かった瞬間笑顔をみせる林
また、7位で終わった関矢は「調子が悪いときほど、体が沈んでくるのでキックや回転を意識することで体を浮かすこと意識している。タイムは全く良くなかったが、前日の400mよりもラストの50mを追い上げる自分らしいレースができたことは自信に繋がった。」と結果には悔しさをみせつつも前向きに話した。
▲ラストスパートで加速する関矢
▲林の優勝に歓喜するチームメイト
上級生の活躍が目立つ中、100mバタフライでは門脇翔(経済2・湘南工科大学附高)がスタートに成功すると「先行逃げ切りタイプ」と話す言葉通りの展開で自己ベストの54秒20の予選3位で決勝進出を果たした。決勝でも表彰台が期待されるなか、まわりの選手たちの速さに圧倒され自分らしい攻めの泳ぎができず54秒72の6位でフィニッシュ。門脇は「4月から腰がヘルニアになってしまいずっと練習ができていない中でのレースだった。レース前は不安だったが、予選では自分でも驚くほど良い泳ぎができた。決勝は悔しい結果になったが、練習不足のなかで自分ができる精一杯の泳ぎをしたと思う。インカレの目標は決勝に残ること。自分の体と相談しながら今できる練習をしっかりこなしていきたい。」と振り返った。
▲横一線に並ぶ接戦を繰り広げた門脇
男子400mメドレーリレーでは、上原卓巳(経済1・日体大荏原高)、原大輔(経営4・八王子高)、門脇、関矢が出場。1年生の上原が背泳ぎで他のチームに差をつけられるも、平泳ぎの原が長い手足を使った大きなストロークで前との差を縮め門脇に繋げる。バタフライの門脇は「引き継ぐときに、前のチームあとの差が2秒あったが慌てず落ち着いてやろうと思った」と話すように、力む様子はなく自分らしい泳ぎでさらに順位を上げチームを盛り上げる。アンカーの関矢は、仲間の思いを背負い最後まで順位を守り抜き7位でフィニッシュ。
▲順位を見て笑顔の原と、関矢の健闘を称え握手を交わす門脇
アンカーを務めた関矢は、「上原で少し出遅れてしまったが、バッタの門脇が追い上げてくれたので『これは負けるわけにはいかないな』と思った。門脇がタッチしたとき何位だったのかわからなかったので、とにかく必死だった。自分が何位なのか自信がない中泳ぎ終わった後に7位とわかった時、2点獲得できたことで一部残留が近づいたので嬉しかった。」と振り返った。
▲2点獲得に喜びのガッツポーズする関矢
また、チームの順位を上げた門脇は、「リレーでは、インカレA決勝に残れるタイムを出すことができ、100mバタフライ決勝での悔しさを晴らすことができた。また、ケガの中でこのタイムが出せたことは自分自身に驚いたと同時にできるという自信に繋がった。インカレでもリレーメンバーに選ばれるように頑張りたい。」と笑顔でインカレの目標を口にした。
▲男子リレーメンバー(左から、関矢、門脇、原、上原)
大会2日目、男子1部200m自由形でついに林が優勝を成し遂げた。林の優勝はチームの団結力を一層強くし、大会2日目は3人の選手が自己ベストを更新した。多くの選手が去年のタイムを超えるだけでなく、自己ベストを更新できたのは「試合に近いスピードを出す練習の成果がでているのではないか」と関矢は話す。関矢自身は、「より本番に近づけることで、レースと同じ緊張感、疲れ方などを練習の中で実感できたことが大きい」と話す。新しい練習で力をつけた専大水泳部が見据える本番は来月9月のインカレ。今年は関カレと同じ横浜国際プールで行われる。良い結果が出せた選手も、出せなかった選手も関カレで得られた課題を次につなげていくことが鍵となるだろう。
▲チーム一丸となって応援する仲間たち
《出場選手紹介》
〜200m自由形〜
中島みなみ(経営3・湘南工科大付高) 2分04秒85 予選6位
2分05秒27 決勝6位
林龍之介 1分52秒17 予選2位
1分51秒38 優勝
「200mは優勝を狙っていたので、優勝とわかったとき正直ほっとしました。控え場所に戻ると、チームメイトからは『よくやった!』、監督から『おめでとう!』などと声をかけてもらい、改めて初優勝を実感することができました。」
塚田大河 1分53秒48 予選11位
関矢雄太 1分53秒19 予選9位
1分52秒91 決勝7位
〜100mバタフライ〜
落合すみれ(経営1・日女体附二階堂高) 1分02秒70 予選9位
1分02秒59 決勝9位
角田桃花(法1・荏田高) 1分03秒68 予選14位
原瑛梨乃(商2・墨田川高) 1分04秒78 予選18位
門脇翔 54秒20 予選3位 自己ベスト
54秒72 決勝6位
〜200m個人メドレー〜
上原卓巳 2分08秒05 予選13位 自己ベスト
伊藤裕貴(経営2・別府青山高) 2分06秒72 予選10位 自己ベスト
~400mメドレーリレー~
(女子) 中井てずか(経営4・八幡浜高)、斉藤亜未(経済1・武蔵野高) 、落合、坂本理奈(文1・湘南工科大附高) 4分19秒22 9位
(男子) 上原、原、門脇、関矢 3分46秒78 7位
(文=石崎愛奈・法4、撮影=石崎 / 高田康平・経営2)