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2018.01.28
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スポットライトVOL.11 楽しんでプレーできるチームに アメフト部・飯塚佑馬

 専修大学体育会学生の中から、ある選手に焦点を当てていく企画「スポットライト」。いつも以上にクローズアップされた選手たちの姿を専スポがお届けしていきます。第11回は自らも献身的なプレーで入替戦の勝利に貢献し、チームを2部からBIG8へ復帰させたアメフト部の主将にスポットライトをあてた。


 昨年の12月17日、2部リーグで優勝した専大GREEN MACHINEは一橋大との入替戦に臨んだ。試合は終始接戦で緊迫した展開になるも、最後まで専大が堅いディフェンスで相手の攻撃を防ぎきり見事勝利。BIG8への最短復帰を決めた。「試合に勝ったときは達成感とうれしさでいっぱいでした」と語るのはアメフト部で主将を務めた飯塚佑馬主将(法4・岸根高)だ。チームは順調に勝利を重ねたが、主将として苦悩することも多かったという。専スポは今回、そんな飯塚主将にインタビューを実施。今シーズンを振り返ってもらった。(取材は1月5日に実施)



―まずはリーグ優勝、BIG8への復帰について今の気持ちを聞かせてください


今季中にBIG8に復帰するという目標を立てていたのでうれしさでいっぱいです。人生の中で何か大きな目標を達成するという経験がそんなになかったのですが、今は達成感に満ち溢れています。


―入替戦が始まる前のチームの雰囲気はいかがでしたか


昨季、専大アメフト部の歴史の中で初めて2部に落ちて、すごく悔しかったです。リーグ優勝して入替戦に出られると決まって、ようやくリベンジができるんだという気持ちになりました。しかも、相手が降格したときと同じ一橋大でしたからなおさらですよね。チームも対戦相手が決まってからはさらに熱が入って、僕としても何も言うことなく仲間のその気持ちを信じていました。


―昨季までのアメフト部と今季のアメフト部を比較して大きく変わった点はありますか


去年は練習の中でも特にトレーニングを重視していて、そのおかげでフィジカルは強くなったのですが、試合のプレーの精度が悪い事が課題でした。そこで今年はアメフトのプレーの練習を週6回にして、試合を想定した練習をたくさんしました。実戦形式の本番に近い練習を最後までやり通したことでチームの力もついたと思っています。それと、選手がアメフトを心から楽しんでやれるようになりましたね。


―アメフトを楽しめる選手が増えたことについて、チームの雰囲気はどう変わりましたか


今まではチームが勝利を強く求めすぎるあまり、味方のミスに対して強く責めてしまう雰囲気がありました。後輩たちも上級生の顔色を意識して、「試合でミスしてしまったらどうしよう」と考えながらプレーしているようにみえました。でもそれじゃ思いきったプレーはできませんし、なにより楽しくないですよね。そこは変えないといけないなと思いました。チーム内に明るい雰囲気ができてからは思いきりのいいプレーがいくつも出るようになって、試合でも勝てるようになっていったと思います。


―チームの雰囲気作りで何か主将として率先して行ったことはありますか


僕自身が以前から後輩との距離が近くて、気軽に話しかけやすいキャラクターだったので、その空気をチーム全体にも浸透させようとしました。話しやすい雰囲気になった一方で、後輩たちから不満が飛び出すようなこともあったので、愚痴を聞いてあげるようなこともしました。でもみんなノビノビとプレーするようになって、ミスを恐れなくなりましたね。攻めに行ったプレーが得点に繋がるようになりました。みんなアメフトが好きで専大に入ったと思うので、僕はただその気持ちを信じていただけです。


―主将として苦労したことはありましたか


悩んだことは多かったです。監督やコーチからと、選手たちからの両方から不満や要望が出るのでそれらの板ばさみにあうこともありました。チームを良くしたいという思いから4年同士で険悪な雰囲気になることもありましたし、自分はチームのためにがんばっているのにどうして悪く言われるのだろう、と思ってきつかったですね。でも、自分はアメフトがしたくてアメフト部に入ったので、そういった悩みやストレスはアメフトをプレーすることで発散していました。


―主将を1年経験してどんなことを感じましたか


今までリーダーのような経験がなくて、人をまとめることはとても難しく、大変なのだと感じました。でもこうして目標を達成できて、その中心にいられたので人一倍うれしかったです。この経験はきっと社会人になっても生かされるはずだと思っています。そう考えると、とてもいい経験をさせてもらいました。


―来季、後輩たちにどんなことを期待しますか


今以上に攻めの姿勢を見せて、躍動感のあるプレーをしてほしいです。今季のような明るい雰囲気作りは継続して行ってほしいと思っています。キャプテンのような中心選手に頼りがちになってしまうのですが、チームですからみんなで助け合ってほしいですね。上級生もお互いを支えあうように、全員がキャプテンになったつもりでサポートをしてほしいと思います。そして、次の目標であるTOP8への昇格を目指してほしいですね。僕も応援したいと思います。


 


 さまざまな困難を乗り越えてチームを1つにまとめあげた飯塚主将。来季はその姿を間近で見てきた後輩たちが中心となって14年以来となるTOP8昇格を目指す。


(飛田翼・文3)