専大スポーツ編集部

４月２８日に町田市小野路球場にて東都大学野球春季リーグの立正大戦第３戦が行われた。昨日は先発の池田駿(商４・新潟明訓高)が１点のリードを守り抜き、完封勝利をあげた。昨日の勢いそのままに、前半は投手陣を中心にランナーを出しながらもホームまでは返さない安定した守備を展開する。すると後半、相手投手を攻略した打線が一気呵成の攻撃を仕掛け、計７得点を奪う。３点差まで追い上げられたものの、最後は池田がこの試合を締めくくった。３カード目にして初の勝ち点を、チーム全体の粘りで勝ち取った。

この日は投打ともに主役が存在した。まず「投」の主役は角田皆斗(商４・栃木工高)である。スリークォーター気味のフォームからテンポよく投げ込み、ここまでリーグ上位の奪三振数を誇り、池田とともに先発を任されている。立正大戦では第１回戦にも先発を任されていたが、４回途中で降板し負け投手となってしまった。今日はそのリベンジと言わんばかりに、ピンチでは三振で切り抜ける粘りの投球で相手に先制点を許さない。


角田の投球に応えたのが、「打」の主役である森山恵佑(商２・星稜高)だ。６回に３番福田晃規(商３・県岐阜商高)と５番渡辺和哉(経営３・文星芸大附高)がチャンスを作り２死１、２塁の場面で打席を迎えた。森山はシーズンが始まる前から期待され、オープン戦でも４番を任されていた。しかし主軸として迎えた初戦の東洋大戦から自分の打撃が思うように発揮できず打順を落としていた。この打席も３球で相手投手に追い込まれてしまう。それでも森山はチーム初の勝ち点のために集中していた。相手投手の投じた決め球をとらえると、打球はセンターの右を抜け走者２人をかえすタイムリースリーベースとなり、ついに均衡を破った。これで吹っ切れたのか、次の打席もツーベースを放ちこの日は２安打４打点の活躍だった。

投打の活躍がチームに相乗効果をもたらし、全員で勝ち取った初の勝ち点１は決して小さいものではない。一人一人がこの試合を必死に戦った結果であると同時に、どんなに点差をつけても隙あらば点差を追い上げられる怖さも改めて感じた試合となった。春季リーグも後半戦に突入する。優勝へ向けて最後まで諦めないことを体現してくれた１勝になった。
(新井健太郎・文２)


以下はコメント
斎藤監督
(試合を振り返り)森山の一振りが大きかった。この一打は彼の自信になる。(初の勝ち点をとり)池田が昨日完封したいい流れで今日を迎えることができた。今まで接戦を戦い抜いてきたので日々成長している。今日も７点とっていけるかなと思ったけど簡単には勝たせてくれなかった。楽にはなったけど、まだまだリーグは続くので。これからです。

角田投手
今日は１点もやらないという強い気持ちで試合に臨んだ。点を取られたら負けだと思った。それでも今日は点を取ってくれたので、楽に投げることができた。(奪三振数について)特に意識はしてない。でも勝負どころでは狙ってとっていきたい。まだ優勝の可能性は残っているので、全力で挑みたい。

森山選手
今日の試合勝つことができて本当にほっとした。素直にうれしい。(タイムリーの場面)勝ち点を取りたかったので、必死だった。特に意識することなく、投手との対戦だけに集中できたことが結果につながった。(後半戦にむけて)優勝の可能性が消えたわけじゃないので、最後まで戦い抜く。

立正大|０００　０００　０２２|４
専大　|０００　００３　３１×|７