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2026.06.29
野球

【野球部】東洋大に惜敗… あと一歩で届かなかった一部への切符 

〈令和8年度東都大学野球春季リーグ戦入替戦=6月26日 明治神宮野球場 専大2-3東洋大〉


17年春以来の一部昇格へあと1勝に迫った専大。だが、二部降格以降3度目となった一部の壁をあと一歩のところで乗り越えることができなかった。

     ▲選手たちの表情は悔しさで溢れていた


雨の影響で一日延期した中で行われた勝負の第3戦。初戦は大量得点で快勝し、第2戦は逆転サヨナラ負けを喫した中で迎えた大一番だった。

先発は第2戦に引き続き多田結祐(経済3・健大高崎高)がマウンドに上がった。しかし、試合開始のサイレンと同時に試合は動いた。初回、先頭打者に対しての初球をバックスクリーンに飛び込む一発を浴び先制を許した。

           ▲多田


直後の攻撃、先頭の岡田晴樹(経済1・明豊高)、山本和輝(経済4・静岡高)が連続安打出塁すると、3番・谷頭太斗(経済4・日本航空石川)の犠打で無死二、三塁と好機を作った。そして、5番・井上颯太(経営3・丹生高)の打席間に投げた二塁への牽制球が大きく逸れ、三塁走者の岡田が生還し、同点に追いついた。

          ▲先制の瞬間


だが、3回表には先頭打者に二塁打と守備のミスが絡みピンチを招くと、適時打を浴び逆転を許した。ここで投手を齋藤新太(経済3・松商学園高)に交代し、火消しにかかったが、再び適時打を許し、追加点を与えた。

          ▲齋藤


苦しい展開の中、裏の攻撃では先頭の加藤大悟(経営4・専大松戸高)が二塁打、つづく岡田もライト前に安打を放ち、無死一、三塁と好機を迎えて打席に立ったのは2戦連発アーチを放っている山本和輝(経済4・静岡高)。レフトへの犠飛で一点を返した。

   ▲「最低限の役割を果たした」という山本


投手陣は4回途中から川上笈一郎(経営2・大阪桐蔭高)、7回からは梅澤翔大(経営2・専大松戸高)が登板し9回まで無失点に抑えた。

         ▲3連投となった梅澤


そして迎えた最終回の攻撃だったが、変則右腕の相手先発・石澤投手を最後まで攻略することができず、3人で終了。最後の打者となった宮﨑元哉(経営4・明豊高)は試合終了の瞬間、一塁ベース付近で手を膝につき、悔しさが溢れ出ていた。

       ▲試合終了後、整列の様子


入替戦3試合は平日にも関わらず、多くの専大関係者が応援に駆け付け、スタンドを緑色に染めた。攻撃時には緑色のタオル、スティックバルーンを身につけ、7回の攻撃前には総立ちで大きく右腕を振り上げながら校歌斉唱した。

       ▲スタンドでの応援の様子


そして、その応援団に向けて選手たちは感謝を述べた。副主将の吉水真斗(経済4・松商学園高)は「本当にすごい大声援だったのでありがとうございました」。エースの梅澤は「たくさんの人に応援してもらったという部分では、自分の力になった。そういう部分に感謝している」。打撃でチームに貢献した山本も「まずは申し訳ないという気持ちが第一ですけど、今日出ている人以外の選手もいるし、秋もあるので、また一丸となって戦っていきたいと思います。これからも頑張ります」とファンへの感謝と秋に向けての決意を語った。

 ▲部員、全學應援團らも一体となってエールを送った


〇就任後、最短復帰とはならず 「(一部との差は)紙一重」

就任1年目の春に挑んだ入替戦の舞台だったが、就任後、最短での一部復帰とはならなかった。「(一部との差は)紙一重だったと思う。そのような流れの中で、一球に対する守りとかに対してのアジャストが、(東洋大との)少しの違いだなっていうところが出た」と振り返った。

3試合を通じて最初に手をつけなければいけない課題として挙げたのが “総合的なレベルアップ”だった。「(守備の面では)連携ミスなど、そういうところしっかりやらねばならない。(打撃面では)良いコースに投げられると難しい部分があるけど、技術的なところでアジャストできるようにする。甘いボールは仕留められるようにしていかないといけない」と選手たちにより高いレベルの技術を要求した。

           ▲監督


〇立ちはだかった一部の壁 工藤・吉水が語った“責任感”

「勝負強さと絶対に二部に落ちたくない、そういう気持ちの部分に差を感じた。もちろん自分たちも一部に絶対上がりたいという気持ちはあったけど、そういう気持ちの部分はまだまだ東洋大さんの方があった」と主将の工藤翔斗(経営4・大阪桐蔭高)は悔しさを滲ませながら話した。

 チーム全体を見ていた中で「4年生中心にもすごくいいチームが作れていたと思うし、本当に自分たちならやれるっていう自信を持ってやっていた」。良い雰囲気で臨んでいたが、環境の部分で上手くいかなかったという。「初めての神宮ということで、みんな固くなっている部分もあったと思うし、そういう部分が少しずつプレッシャーになって、思うように展開に持っていけなかったのかなと思う」。新チームとしては初めての神宮でのプレーとなり、神宮を主戦場としている東洋大との経験の差も感じた。

工藤は3試合ともベンチスタートとなったが、チームを鼓舞してきた。試合前には「とにかくやってきたことをやるだけ。俺たちはやれるぞ」とみんなが自信もってプレーできるように後押しできるように声かけをしていた。そして、試合後のミーティングでは「自分がキャプテンとして勝ちに導けなかったと思ってるから、本当に申し訳ない。本当にこの悔しさを忘れずに、どれだけ秋に切り替えて1からやれるかっていうところが本当に大事だから、やり返すしたい」と責任とリベンジを誓った。

そして、今回の結果を通して「全体的にレベルアップは必要だけど、一部との差を受け止めて、プレーの精度をもう1回見直していきたい」と悔しさを胸に秋までにチーム全体として成長することを掲げた。

         ▲工藤(写真中央)


また、副主将の吉水も悔しさを滲ませた。「1番は悔しい。自分自身、入替戦を通して何もできなかった。チームに貢献できなかったと思っている。自分が打っていれば勝っていましたし、そういう試合だった」。吉水は二部リーグで最優秀殊勲選手賞(MVP)、ベストナイン(遊撃手部門)で初受賞した中で迎えた入替戦だった。「(副キャプテンとして)自分がチームを勝利に導けなかったことに責任を感じている」とチーム・個人としても結果を残すことができなかったが、「まだ秋があるので、時間は短いですけど、自分がまたチームを優勝に導いて一部に導けるように頑張りたい」と前を向いてもう一度、神宮に戻る決意を示した。

           ▲吉水


コメント

【梅澤】

―――入替戦3試合を振り返って

「勝てなかったなと。2戦目でしっかり取りきれないと。取れる試合だったと思っていたので、2戦目で取りきれなかったのが3戦目に響いたのだと思います」

 

―――3戦目に臨む前の心境は

「勝ちたいという気持ちで臨みました。覚悟を持って投げていました」

 

―――3戦連続の登板となったが

「自分にもっと体力があって、完投できるくらいの能力があれば、もっと投げたかった。終盤まで点差が変わらないまま終わってしまったので、後悔があります」

 

―――今後、一部昇格をするために必要なことは

「全部レベルを上げるしかないと思っているので。何か1つ上げるというよりかは、全体的にもっと上げていくしかないです」

 

―――今後の意気込みは

「次のシーズンはもう一度上がるしかない。そこに向けてまた頑張っていきたいです」



文=知地泰雅(文4)

写真=門前咲良(文4)、髙橋沙瑛(文3)、藤林利英(文3)