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〈令和8年度東都大学野球春季リーグ戦=5月27日 大田スタジアム 専大 3-0 駒大〉
専大は春季リーグ最終戦で駒大に勝利し、開幕から5カード連続で勝ち点を獲得。序盤から投手戦が続いたが、4回裏には相手の先発を攻略して2点をリード。6回裏には加藤大悟(経営4・専大松戸高)の右適時打で更に点差を広げる。守っては先発の梅澤翔大(経営2・専大松戸高)ら投手5人の継投で無失点に抑え、この勝利で開幕から5カード連続勝ち越しを達成した。
今節で春季リーグの全日程が終了し、6月23日から明治神宮野球場で行われる1部・2部入替戦で一部最下位の東洋大に挑む。
先発の梅澤は序盤から安定したピッチングを披露。3回を投げきり、計1安打に抑えた。2番手のマウンドには、前節で公式戦初登板の石井稜馬 (文1・玉野光南高)が上がった。5回表には2死二塁と得点圏にランナーを置いたが失点を許さず、継投に託した。3番手の齋藤新太(経済3・松商学園高)は 2イニングを投げて、いずれも3者凡退。終盤の8回は伊東賢生(経済4・千葉黎明高)が務めた。一塁走者を牽制死に抑えるなど、二塁を踏ませない投球で無失点を継続。最後は川上笈一郎(経営2・大阪桐蔭高)が0点に抑え、盤石の投手リレーで零封した。
▲梅澤はしっかりと役割を果たした
▲梅澤の後を受けた2番手の石井
▲齋藤はパーフェクトピッチングを見せて、追加点の流れを引き寄せた

▲8回表、伊東の牽制アウト

▲後続を山本の華麗なスローイングでニゴロに抑えた
▲川上は最終イニングを締めくくった
一方、打線は3回まで無得点に抑えられていたが、4回裏に相手の先発投手を打ち崩した。1死から谷頭太斗(経営4・日本航空石川高)のソロ本塁打で専大が先制。初球のスライダーを完璧に捉えると、打球は伸びて左スタンドに。続く宮﨑元哉(経営4・明豊高)が出塁すると、2死二塁から渡辺維介(文3・松本国際高)が3球目の変化球を左中間に運んで1点を加える。このまま点差を広げたいなか、吉水真斗(経営4・松商学園高)の四球で満塁となるが、加藤が見逃し三振に倒れて3点目とはならず。
▲谷頭のソロ本塁打で先制
▲2点目となった渡辺の適時打
5回には1死から山本和輝(経済4・静岡高)が右翼手のグラブ下をかすめる安打で出塁。相手投手のボークで二塁に進むと、2死二塁から宮﨑の右安打で一、三塁とチャンスを広げた。しかし、あと一打が出ずに2者残塁。
6回2死から吉水が死球で出塁すると加藤の打席で盗塁を敢行し、自らチャンスを作る。加藤はフルカウントから右適時打を放ち、わずか2人で追加点をつかみ取った。8回裏には相手のリリーフを攻め立てて1死三塁とするものの、後続の代打・櫻井直道(文2・松商学園高)と西尾友冴(経営1・金沢高)が打ち取られて4点目とはならず。
▲吉水の盗塁

▲加藤は右肘をたたんでインコースの球を打ち返した
▲西尾はゴロアウトになったが、バットを折りながらも前に弾き返した
それでも、最後まで駒大に得点を与えず完封勝利。この試合で春季リーグ戦の全試合が終了となり、専大は10勝1敗(勝率.909)と圧倒的な成績を残した。また、対戦した5チームすべてから勝ち点を獲得し、6月23日から始まる入替戦に向けてはずみをつけた。
〇「ベンチメンバーを使えてよかった」町田監督は入れ替え戦に向けて手ごたえ
▲9回表に選手交代を告げる町田監督
最終戦に勝利し全カード勝ち越しで優勝を決めた町田公二郎監督は「優勝は前カードで決まっていたが、ベンチのメンバーを使えたので良かった」と入れ替え戦に向けて勝利を狙えた戦い方ができたという。それでも課題として挙げたのは失策の多さだ。「駒大第2戦のときは4失策で、周りからリズムを作るのはとても大事なことだと思った。野球人生でもとても大事だと感じている」と守備面への意識を更に徹底していくことを明かした。今季を振り返り「日大第1戦9回二死で、負けていた状況でありながら一本が出たり、粘る試合が多くなった」と相手の流れをものにする場面が増えた。また「相手の失策を誘ったり、効率よく点を取ることができた」と試合を重ねるにつれてチームの成長を感じていたという。
就任初の入替戦の相手は東洋大。「1部のチームなので戦い方の違うと思う」と1部の勢いに警戒した。神宮球場についても触れ「うちの大学は伝統ある球場でしばらく戦えていない。そんな意味でも勝ちに結び付けられるようにしたい」と特別な思いを口にした。東洋大攻略に向けて指揮官の手腕にも注目だ。
○大躍進の春 吉水が自身初の最高殊勲選手に

背番号3を背負う不動のヒットメーカーはリーグ戦10試合に出場し、二部リーグ優勝に大きく貢献した。今季は最高殊勲選手賞の他、打率.471で初の首位打者、ベストナインも初受賞(遊撃手部門)と進化を遂げた。この結果に、吉水は「とても嬉しいですし、何よりも『今年は優勝するぞ』と挑んだ中でチームに貢献するプレーができて良かった」と嬉しさをかみしめながら語った。打撃部門のタイトルを獲得するなど申し分のない活躍を見せたものの「繋がりのある打線になっていると思うが、あとは少し課題が残っている。バントやエンドランなどの細かい部分は単純にヒットを打つだけではなくて、(入替戦までに)1ヶ月もないと思うのですが、チームとしてやっていけたら」と冷静に入替戦を見据えている。そして、現在チームに在籍する選手たちにとっては入替戦を経験するのは初となる。神宮での大一番に向けて「一球に対してみんなで勝ちたい。浮き足立たずに、いつも通りのプレーができれば大丈夫だと思っているので、いつも通りにいきたい」と意気込んだ。
⚪︎“チャンスに強い男”谷頭が先制HR 目指すは神宮
「先制点を何としても取りたかった」と振り返る谷頭は初球のスライダーをレフトスタンドに運ぶホームランで先制。「狙っている球とは違ったが反応で打てた」と思い切ったスイングが実を結んだ。今季は前半戦は安打が出ずに苦しむも、「普段からチャンスを大事に打っているので」と後半戦は打席の入り方を修正し、チャンスで打点を挙げる場面が増えた。今季で一番ターニングポイントだった試合を尋ねると「日大第1戦で9回二死から追いついたこと」と宮﨑元哉(経済4・明豊高)の適時二塁打を挙げ、チームに流れを引き寄せたことを明かした。
入替戦に向けては「しっかり相手を圧倒して秋は神宮でプレイしたい」と強く意気込んだ。「普段からチャンスを想定しながら練習している」と再三チャンスに強い谷頭が専大を勝利に導く。
再びたどり着いた入替戦の舞台。一部復帰の雪辱を果たすため、最後まで戦い抜く。
文・写真=小畑祐人(文3)、藤林利英(文3)

