最新ニュース
〈第79回関東学生フェンシング連盟 リーグ戦=5月13日 駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場〉
男子エペが2年連続で栄冠に輝いた。初日3連勝と勢いに乗った専大は、2日目も立教大・慶大との激闘を45-43で制し、リーグ戦全勝優勝を達成した。
▲男子エペチーム
昨年優勝を収めた専大は、2年生3人ながら優勝を勝ち取った熊谷志孔(商3・北陸高)、泉怜邑(文3・岩国工業高)、下村祐翔(人間科学3・岩国工業高)の3人と、控えに田内渓(商3・大垣南高)の計4人で連覇へと挑んだ。
▲リーグ戦連覇を目指して挑むエペの4選手
初日を3勝で迎えた専大は、残すリーグ戦2試合に挑んだ。迎えた2日目は、同じく無敗の立教大と慶大が先に対戦した。この試合に立教大が勝利したため、立教大との試合が事実上の決勝戦となっていた。熊谷は「正直、立教大に負けてほしかった」と苦笑いを見せながらも、大一番へ気持ちを切り替えて挑んだ。
試合は序盤から拮抗した展開となった。初戦で熊谷が5-4と先行すると、続く下村も8-6でつなぎ、泉も13-11とリードを守る。立教大の勢いを受けながらも、専大は冷静に試合を進めた。流れを大きく引き寄せたのは2巡目の熊谷だった。積極的に前へ出る攻撃的なフェンシングで連続得点を記録し、20-14まで点差を広げる。力強い攻めに会場も大きく沸き、専大ムードが一気に高まった。


▲熊谷が流れを引き寄せる
しかし、立教大も簡単には崩れない。泉が25-23でつなぐと、下村も30-27でリードを保ったが、その後は立教大の反撃を受ける展開に。終盤には35-35の同点に追い付かれ、試合は振り出しに戻った。それでも専大は最後まで集中力を切らさなかった。熊谷が40-39と再び1点リードを奪って最終試合へつなぐと、最後を任された下村が落ち着いた試合運びを披露。立教大の猛追を振り切り、45-43で激闘を制した。
立教大に勝利し、4連勝と波に乗る専大は優勝を懸けて慶大との最終決戦を迎えた。すでに優勝を争う立教大が4勝1敗でリーグ戦を終えており、得失点差の関係でこの試合に敗れると優勝を逃す可能性が高かった。是が非でも勝利が求められる一戦。しかし最終戦は昨年幾度となく壁となってきた”因縁”の相手だった。
昨季23年ぶりにリーグ戦を制した専大だったが、慶大には37-45で敗れていた。慶大が1敗したことで得失点差での優勝を収めたものの、「少しふがいなさもあった」と泉は振り返る。チャンピオンとして全日本学生フェンシング王座決定戦に臨んだが、決勝で慶大に敗れて準優勝。全日本学生フェンシング選手権大会でも3回戦で相まみえたが、敗れた。勝ち上がった慶大は優勝を収め、専大は6位に。第78回全日本フェンシング選手権大会(団体戦) でも準決勝で対戦したが、またしても慶大に敗北を喫し、4位で大会を終えた。「昨年は一回も勝てなかった。(慶大は)怖かった」と4月末に行われた第7回日本学生フェンシング・カップに個人として優勝を収めた熊谷でさえも強い苦手意識があった。下村は「去年の(慶大は)ほぼ4年生のチームだった。新チームだからといって油断せずに」昨年何度も苦杯を喫した相手との最終戦に挑んだ。
▲昨季、一度も勝てなかった相手に挑んだ
慶大はすでに2敗していたため優勝の可能性こそなかったものの、序盤から接戦を強いられる。1巡目の熊谷が5-4、続く下村が8-6でつなぎ、泉が15-13とわずかにリードしながら序盤を終える。2巡目の熊谷は20-16と点差を広げるが、泉が相手の粘りに屈し、24-25とこの試合で初めて逆転を許す展開に。それでも、熊谷が「(泉)怜邑ならできるよ、大丈夫」と泉に声を掛け、チームを鼓舞する。
▲2試合を通してベンチからのポジティブな声掛けが目立った
流れを渡しかけた場面だったが、直後の下村が落ち着いた試合運びを見せ、29-28と再逆転に成功した。終盤に入っても両校譲らない展開が続く。3巡目は互いに慎重な駆け引きが続き、一時得点が動かない時間帯もみられたが、泉が粘りを見せて33-32。続く熊谷も相手の追撃を振り切り、40-38で最終試合へつないだ。立教大戦同様に、最後の一人を任されたのは下村。「昨日(リーグ戦初日)から最後回りを任されることが多かった」ことで張り詰めた空気のなかでも冷静だった。慶大の猛追を受けながらも最後まで主導権を譲らず、45-43で試合終了。リーグ戦、王座決定戦決勝、インカレ、全日本選手権。昨季、何度も重要な舞台で阻んできた慶大に専大が雪辱を果たした。

▲下村が勝利に導く

▲"宿敵"慶大を倒して全勝優勝を果たす
泉は初日の2試合目で肉離れの怪我を負いながらの2日目の試合だった。「(チームメイトに)すごく迷惑をかけた」と喜びもほどほどだった。それでも、「自分が失点しても勝てる」という安心感が深まった。チームメイトについては「練習から本気でやっているからこそ、お互いの不得意が分かっている。仲の良さ以外に信頼もある」とチーム力があることを示した。 
▲泉
下村は「みんなが声をかけて、自分に負担をかけすぎないように鼓舞してくれていた。自分も思いっきりプレーした結果が良い結果に繋がった」とチーム全員での優勝を強調した。「(慶大戦の)最終セット、1点差でもリードできていたことがターニングポイントだった」と振り返った。

▲下村
熊谷は個人として結果を残してきたが、団体戦の優勝は格別だった。「このためにみんなで練習をしてきたので嬉しい」と優勝を噛み締めた。今大会は、接戦を勝ち切る試合が多かった。接戦を勝ち切れた要因について熊谷は「どの試合でもプラスで(リードして)次の選手に渡せた」ことが大きかったという。今後に向けては「個人としてはインカレだけタイトルが獲れていない。団体は全部優勝で」と出場を決めた全日本学生フェンシング王座決定戦に向け、力強く語った。

▲熊谷
〈関東リーグ結果詳細〉
〈男子〉
フルーレ(2部)
専大 5勝0敗 優勝
入れ替え戦の末、1部昇格
サーブル(2部)
専大 3勝2敗 2位
エペ(1部)
専大 5勝0敗 優勝
全日本学生フェンシング王座決定戦出場権獲得
〈女子〉
フルーレ(2部)
専大 4勝1敗 2位
サーブル(2部)
専大 5勝0敗 優勝
入れ替え戦の末、1部昇格
▲女子サーブルチーム
エペ(1部)
専大 0勝5敗 6位
入れ替え戦の末、1部残留
文・写真=佐藤佑樹(経済3)

