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〈秩父宮賜杯第58回全日本大学駅伝対校選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会 5月4日 =レモンガススタジアム平塚〉

▲4組のレース中、専大の応援席には「現在順位7位」の文字が
0.65秒差。この差を胸に刻んだ一戦となった。
11月に行われる全日本大学駅伝の関東地区予選(以下、全日本大学駅伝予選会)が開催された。 10000mを各校2選手ずつ4組のレースを行い、全8名の選手の合計タイムの上位7校が本選への出場権を獲得する。専大は2009年以来17年振りの伊勢路を目指した。各校の実力者がそろう中、1組の丹柊太郎(人間科学4・松山商業高)が30分31秒01で4着、2組の平松龍青(経済4・中部第一高)が29分46秒78で4着と幸先良いスタートを切った。しかし、3組では流れに乗れず1つ順位を落とした7位となる。何とか伊勢路の切符をつかむべく、新入生のガユ・サミュエルが自己記録を更新する28分27秒88と好走した。だが、7位の山学大との差はわずか0.65秒とあと一歩の所で出場権を逃した。それでも昨年の16位から大きくジャンプアップし、17年ぶりの一桁順位になるなど今後に繋がる結果となった。
◯1組は丹が4着「トップの集団の中で走り切る」

▲副主将の魂の走りがチームに勢いを付けた
1組には副主将の丹、そして大学公式戦初レースの向田泰誠(経営2・三浦学苑高)が出走。3000m地点でのペースが1km3分30秒台にまで落ちるなど、序盤はスローペースでの展開となった。レースが動いたのは5000m付近。ペースが上がるが、レース前に「トップ集団の中で走り切る」ことを目標に掲げた丹が対応し、集団前方へ。向田は中央での位置取りとなった。以降、丹は先頭集団で果敢に勝負し30分31秒01で4着、向田は「ちょっとプラン通りにはいかなかった」と後半、先頭集団からは遅れるも力走を見せ30分45秒03で19着。1組終了時点で6位と幸先の良いスタートを切った。

▲向田は初めての予選会を走り抜いた
◯2組も平松が4着 チームに流れを引き寄せる

▲序盤から先頭集団に付き、1組の流れを途絶えさせない走りを見せた
続いて2組には平松龍青(経済4・中部大第一高)、安斎陸久(経営2・いわき秀英高)が登場。2km過ぎに平松が先頭集団へ。この動きを「勢いの中で前に出ていった感じ。ハイペースの中、集団が分かれた際に前につけたのは運がよかった」と振り返った。安斎は「集団の力を借りながら上手く貯めて、終盤上げて勝ち切るプランだった」と第2集団、第3集団と位置取りを変えながら安定した走りを見せたが「プラン通りではあったものの、先頭との差は大きく、弱さが出てしまった」と課題を挙げた。平松は29分46秒78で4着、安斎は30分06秒14で16着。2組終了時点での順位は6位で、変わらず本選出場圏内を維持した。

▲安斎も予選会初出場。集団走で順位を守った
〇3組には予選会初出場の水津&西が出場

▲初出場の水津は7km地点まで先頭集団に食らいついた
2組終了時点で総合6位だった専大は、3組に予選会初出場の水津智哉(経済3・今治北高)、西広翔(経営2・専大松戸高)が出場。序盤の1kmから3kmの通過は1km3分台で進み、両者とも先頭集団に入り前を目指した。しかし、4km過ぎから1kmの通過が2分56秒と3分を切りペースアップ。西が先頭集団の後方でなんとか食らいつくも6kmでは集団に付いていくことができなかった。7kmまでは粘っていた水津も失速し集団から離れると、そのまま前との差を埋めることができずにフィニッシュ。水津は22着の30分15秒14、西は30分45秒74で36着と上位に食い込むことができなかった。

▲同じく初出場の西は先頭集団の後ろに付くも苦しい展開に
〇3組終了時点で7位 4組はサミュエルが自己新もあと0.65秒及ばず

▲サミュエルは高校時代の自己記録を更新するも27分台を目指していたという
3組終了時点で出場権内の7位だった専大はエース区間の4組に日本人エース兼主将の上山詩樹(経済4・敦賀気比高)、新戦力・ガユ・サミュエル(商1・札幌山の手高)が出場。中でも東国大のエティーリや日大のキップケメイなど実力のある留学生がそろっていたのもあり、毎回の1kmは2分45秒から2分55秒内のハイペースな展開になった。これに付いて行ったのがサミュエル。5kmまでは先頭集団に食らいつき日本人ランナーとの差を離していった。一方の上山は第3集団で1km3分前後で走り、3組終了時点で8位だった山学大を視野に入れながら走った。しかし、サミュエルは5km通過後に先頭集団から離脱。「ちょっときつかった」と長い距離の練習を積んでいなかったのもあったため、ペースに付いていくことができなかった。

▲山学大や中学大など他校の順位を気にしながら走った
上山は4月4日の絆記録会5000mで14分04秒59と自己新記録をマークしたこともあり「状態は悪くなかった」と話す。しかし、「下を見て走ってしまったから順位をあげることはできなかった」と攻めの走りができず6km通過後に集団から置いて行かれ、苦しい表情を見せた。それでもお互い単独走ながらも粘りの走りを見せ、サミュエルは自己記録を更新する28分27秒88、上山は29分18秒22でフィニッシュ。メンバー全員が力を尽くし、総合8位と大健闘のレースを見せるもわずか0.65秒届かなかった。
〇長谷川淳監督「本当に行かせてあげたかった」「0.65の差を絶対忘れてはいけない」
長谷川監督はレースを振り返り「本当に行かせてあげたかった」と0.65秒差の8位で出場を逃したことに悔しさを口にした。それでも昨年より大きく順位を上げ、2009年以来17年ぶりの一桁順位でフィニッシュ。「本当に戦えるメンバーがそろっていた。手ごたえのある練習も多かった」と盤石の状態でレースに挑んだ。
1組では丹、2組では平松が4着をマーク。「1組、2組は本当に想定以上の走りをしてくれた」と流れを作った。だが「その分、3組にはプレッシャーがかかってしまった」と話し「今日の経験を乗り越えて予選会で悔しさを晴らしてほしい」と次の活躍に期待を寄せた。今大会はサミュエルや西、安斎といった下級生の抜擢があったが「この先を見たときに視界が広がったと思う。本当に貴重な経験ができた下級生が多い」と今後を見据えた。

▲「0.65秒」を忘れずに箱根駅伝予選会に挑んでいく
昨年からハーフだけでなくトラックの強化についても話していた長谷川監督は「個人個人でこの大会に合うようにずっと取り組んできた」とこれまでの歩みを振り返り、「安斎がインカレハーフを飛ばしてまで全日本大学駅伝予選会に照準を合わせていた」とそれぞれが予選会に対する思いが非常に強かった中大会を迎えられた。最後まで他大と競い合った結果を踏まえ「調整方法や大会への力の持っていき方は間違っていなかったと思う」と振り返った。
今後については「やっぱり0.65を忘れないこと」と練習でも何度もコンマまでのタイムにこだわって練習をやっていくことを明かした。試合後の報告会では「箱根駅伝予選会で1位を目指すくらいの気持ちで」と悔しさを糧に箱根駅伝予選会に向けて修練に取り組むと誓った。この悔しさを胸に刻んだ専大陸上競技部の今後に目が離せない。
〈秩父宮賜杯第58回全日本大学駅伝対校選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会 〉
〇1組
4位 丹柊太郎(人間科学4・松山商業高)
30分31秒01
19位 向田泰誠(経営2・三浦学苑高)
30分45秒03
〇2組
4位 平松龍青(経済4・中部大第一高)
29分46秒78
16位 安斎陸久(経営2・いわき秀英高)
30分06秒14
〇3組
22位水津智哉(経済3・今治北高)
30分15秒14
36位西広翔(経営2・専大松戸高)
30分45秒74
〇4組
8位 ガユ・サミュエル (商1・札幌山の手高)
28分27秒88 (自己新)
23位 上山詩樹(経済4・敦賀気比高)
29分18秒22
総合8位 3時間59分94
文=小畑祐人(文3)、宇佐美穣(文3)
写真=門前咲良(文4)、藤林利英(文3)

