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〈令和8年度東都大学野球春季リーグ戦=4月15日 等々力球場 専大10-0 帝平大〉
投打ともに圧倒し、開幕カードに続いて勝ち点を獲得した。接戦の1戦目を制した専大は、齋藤新太(経済3・松商学園高)が初先発に臨んだ。3回裏に1死満塁から谷頭太斗(経営4・日本航空石川高)の左適時打で先制に成功すると、計5得点を奪って齋藤を援護。4回裏には吉水真斗(経営4・松商学園高)のソロ本塁打、5回裏に渡辺維介(文3・松本国際高)の右適時二塁打と櫻井直道(文2・松商学園高)の2ラン本塁打で更に点差を広げ、8回裏には谷頭の押し出し死球で10-0となった。
終わってみれば10安打10得点と打線が爆発し、4投手の零封リレーで勝ち点を獲得。開幕から無傷の4連勝で、次戦へ弾みをつけた。

▲この試合で公式戦初先発となった齋藤
齋藤は初回、相手の得点機を無失点で切り抜けた。先頭打者の出塁を許すと2死一、三塁となるが、投ゴロで0点に抑える一方、専大は1番の岡田晴樹(経済1・明豊高)が初球を三塁線に転がす絶妙なバントヒットで塁に出た。しかし、併殺崩れと盗塁死で三者凡退に終わる。齋藤は2回と3回にも相手を得点圏に置きながら、最後はいずれも三振で抑えた。

▲谷頭の先制適時打
その裏、専大打線の猛攻が始まった。先頭打者の吉水が死球、後続が相手の野選に乗じて出塁すると、住石孝雄(経済3・仙台育英高)が四球を選んで1死満塁のチャンスを作った。一打先制の場面で谷頭がフルカウントから直球を打ち返し、専大が先制。続く宮崎元哉(経営4・明豊高)が早いカウントから変化球を打って2点を加え、2死二、三塁から渡辺の打球を相手が失策。その間に2人が生還し、序盤から5点差をつけるビッグイニングとなった。

▲2番手で登板した川上が好救援
打線の援護を得た齋藤だったが、次のイニングでは死球と相手の走塁でピンチを招いた。死球で先頭打者が出塁した後、続く打者がセンターへ二塁打。一塁走者は快足を飛ばしてホームを突くも、渡辺と吉水の中継プレーで本塁タッチアウト。その後、継投で川上笈一郎(経営2・大阪桐蔭高)がリーグ戦初登板のマウンドに上がり、2者連続三振のピッチングを見せた。

▲吉水の本塁打

▲櫻井の2ラン本塁打
川上の好投に応えるように、先頭打者の吉水が援護点をあげた。ボール先行の展開から変化球を引っ張ると、打球はレフトスタンドに飛び込む今季リーグ戦初本塁打。5回裏には渡辺の適時二塁打と櫻井の2ラン本塁打で3点を加えた。

▲公式戦初登板にして好投を見せた山本
しかし、7回表には川上が突如崩れた。先頭打者が安打で出塁すると、牽制ミスと振り逃げで無死1,3塁となり、ここで内野陣がマウンドに集まった。仲間の後押しを受けた川上はギアを上げて腕を振るい、勝負所を耐え凌いだ。8回表には、川上と同じくリーグ戦初登板となった山本陽斗(経営1・龍谷大平安高)が登板。渡辺がフェンスにぶつかりながらもフライを好捕するなど、野手の好プレーもあって1イニングを投げきった。
8回裏にはダメ押しの10点目を奪い、勝負を決定づけた。代打の和田琉汰(文2・静岡高)が空振り三振に倒れたが、相手の悪送球、加藤大悟(経営4・専大松戸高)と寺﨑琉偉(経営3・日大三島高)の連打で一死満塁に。住石は三振で二死となるものの、谷頭が初球にデッドボールを受けて押し出しの10点目を得た。そして、最終イニングは多田結祐(経済3・健大高崎高)が安定したピッチングで締めくくった。専大はこの勝利で開幕から4連勝と記録をのばし、開幕節に続いて勝ち点を獲得した。
▲最後は多田が無失点リレーを締めた
〇『松商トリオ』揃い踏み 齋藤が公式戦初先発、吉水と櫻井のアベックアーチ炸裂
この試合で公式戦初先発を務めた齋藤は、思い切って投げることを意識したと言う。三回1/3を投げ、「リーグ戦で初めての先発をさせてもらって。初めてだったので緊張したが、仲間が沢山声を掛けてくれたので、自分のピッチングをするだけだったなと思った」と自身の投球を振り返った。
四回表には相手を得点圏に置いて川上が継投し、好リリーフを見せた。「自分がピンチを作って交代したが、そこをしっかり川上がカバーしてくれて、試合の流れをこっちに持ってきてくれたので、凄く助かった」と、後輩の活躍を称えた。
齋藤は無失点の投球を続けたが、四死球で相手の出塁を許す場面があった。そこは本人も課題として挙げており、「フォアボールやデッドボールで無駄なランナーを出してしまって、なかなか野手に流れを完璧に持ってこれなかったことは自分自身の反省。その中でも野手はチャンスを作って得点に繋げてくれて、点を取ってくれたことは自分的にも助かったというか、良い流れで行けた」と、打者陣の活躍に感謝しながらも自身の成長を見据える。
松商トリオの活躍については「3人で試合に出て、2人がホームランを打ってくれたり、自分もリーグ戦初先発することが出来たというのは良い試合になった」と話し、勝利に大きく貢献した。
チームは好調を維持しており、この流れをどこまで続けられるかが1部リーグ昇格への肝となる。斎藤は次戦以降に向けて、「ピッチャーが最少失点に抑えて、野手もしっかり点を取ってくれているから勝てていると思うので、このような野球を続けていきたい。次は自分が先発で投げるか、中継ぎで投げるか分からないですけど、自分がどこで投げても自分のピッチングが出来るように、とにかくバッターに対して全力で投げていきたい」と熱く語った。
吉水は先頭で迎えた第二打席、5球目を捉えて今季初アーチを架けた。「バッティングの状態自体は悪くなく、昨日はヒットか出なかったので、思い切っていこうかなっていう感じでいきました。結果的にホームランになったので良かったです」と打席を振り返り、打者有利の3ボール1ストライクのカウントから「真っ直ぐを待っていたが、甘い変化球が来てくれた」と、相手の失投を力強く打ち返した。
▲5球目を捉えると、打球は高々と舞い上がってスタンドイン
この試合では、吉水と同じ松商学園高出身の齋藤と櫻井の活躍もあり、「嬉しかったです。松商でずっとやってきて、2人とも初先発でしたが良い結果を出してくれたので良かったです」と記念すべき試合での勝利に喜びを噛みしめた。
現在、チームは好調を維持しており、「ここまで4連勝出来ていて、ここから2週間空くが、気持ちを切らさないようにしたい。全勝するという目標があるので、そこに向かっていきたい」と決意した。
公式戦初スタメンとなった櫻井は吉水と同じく、公式戦初本塁打でチームに流れを引き寄せた。「必死で死にものぐるいでやりました。来た球に対してフルスイングすることをとにかく意識して試合に臨んでいました」と話し、町田公二郎監督の期待に応えた。

▲櫻井の一振りは、記念すべき大学初本塁打となった
第三打席には二球目を強く引っ張ると、打球はライトスタンドに吸い込まれた。「真っ直ぐを狙っていましたが、どんな球種が来ても引っ張る意識で狙っていました」と強気な姿勢で打席に立つと、2ラン本塁打で勝利を手繰り寄せた。高校時代は投手としてプレーしてきたが、専大で打者に転向。この一打は野手コンバート後の初本塁打だったことから、「練習でもオープン戦でも打ててなかったので、打った瞬間に『入ったな』という感じで、凄く気持ち良かったです」と喜びを表し、本塁打を打った打席を振り返った。
この日は高校時代から知る三人(櫻井、齋藤、吉水)がスタメンに名を連ねた。『松商トリオ』が揃って先発出場するのは初めてであり、「その中でピッチャーも良くて、吉水さんも打っていた中で、自分だけまだ結果が出てない中だったので打てて良かったです。自分は後輩ですが、先輩についていく感じで打てました」と、この一戦を回想した。
チームは二部リーグの暫定首位だが、一部に上がるためには勝ち続けることが絶対条件。櫻井は「今日は結果としてついてきたが、ここで終わらないようにしたい。次の試合もあるので、一戦一戦集中して一部に上がれればと思います」と次戦以降に向けて意気込んだ。
[川上笈一郎]
-どのような気持ちで試合に臨んだのか
「自分は大学初登板だったので、任された以上は自分の仕事をきっちりこなそうという思いで投げました」
-三番手で登板した山本について
「緊張もあったと思うが、0で抑えてくれて4回まで持ってきてくれたので、あとは自分が(齋藤投手を)助けるようにしっかり投げることを意識して投げた」
-7回表、無死1,3塁の場面で意識したこと
「点差が開いていたので、『1点okでどんどんバッターに投げ込んでいけ』と言われたので、バッターに集中して投げることが出来た」
-次戦への意気込み
「自分もいつ投げるか分からないので、しっかり自分の仕事が出来たらと思います」
[山本陽斗]
-試合を振り返って
「緊張したが、守ってくれている先輩たち、ベンチの先輩たちがずっと声を掛けてくださって、自分が投げやすい環境で投げることが出来ました。とにかく0で抑えることが出来て嬉しかった」
-憧れの先輩について
「多田さん(多田結祐)です。制球力が良くて、試合を作れる投手なので。自分も上級生になったら、試合を作れるピッチャーになりたい」
-現在のチーム状態と次戦への意気込み
「本当に良いチームで。頼れる先輩たちがホンマに多いので、それについて行って、自分も良いムードの中でこれからも頑張っていきたい」
次戦は4月28日に日大と対戦する。
文=藤林利英(文3)、小畑祐人(文3)
写真=小畑
*齋藤の写真は専大野球部提供

