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天皇杯JFA 第106回全日本サッカー選手権大会神奈川県代表決定戦 3回戦
3月22日 9:45kickoff
@かもめパーク(横浜市泉区)
専大 2-0 桐蔭横浜大
得点者 専大 佐藤柚、ラングフォード
〈試合前情報〉
直近の試合からのスタメン変更は1名。関谷が外れ、ラングフォードが入る。
以下、スターティングメンバ―(3-4-2-1)
GK21上林 真斗(法3・昌平高)
DF 4 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)
DF 2 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)
DF 29 小山 達史(法1・前橋育英高)
MF 3 佐藤 柚太(経営2・白根高)
MF13 小林 亮太(経済3・仙台大附属明成高)
МF 15 ラングフォード 海渡(文3・札幌創成高)
MF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)
FW 14 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半19分OUT
FW 7 道白 優斗(文2・流通経済大柏高) 後半42分OUT
FW 9 山下 基成(文3・大津高)後半25分OUT
途中出場
F W 11佐藤 漣 (法2・成立学園高)後半19分IN
F W 20 橘 風芽(法1・浜松開成館高) 後半25分IN
F W30 樋口 汐音(ネット情報 新1・帝京長岡高) 後半42分IN
天皇杯予選3回戦は桐蔭横浜大と対戦し、2-0で勝利した。序盤は桐蔭横浜大にボールを持たれる時間が続くが、3CBを中心にチャンスを作らせない。すると、前半30分に道白、那須の流れから佐藤柚が2試合連続となるゴールを決めて先制に成功する。相手のビルドアップ時には中央を締め、チャンスを作らせずに試合を折り返す。後半も集中した試合運びをみせると、後半27分、こぼれ球をPA中央からラングフォードが決め、追加点を挙げた。後半は多くの時間帯で主導権を握り、2-0で試合終了。専大が7年ぶりに天皇杯予選、準決勝進出を決めた。
▲2点目直後、喜びをあらわにするラングフォード(中央)、志村(左)、佐藤漣(右)
〈試合展開〉
今月15日に開催された天皇杯予選の2回戦に勝利した専大は、関東大学サッカーリーグ1部に所属する桐蔭横浜大と対戦した。序盤、専大は桐蔭横浜大にボールを握られるが、今季から台頭の3CBを中心に相手FWに自由を与えない。相手が専大の両サイドの裏を狙って、ロングボールを放り込むが、小山・岡田の左右のCBが体を張って奮闘する。徐々に専大がボールを握るようになると、前半30分、道白がドリブルで前進し、右サイドの裏へスルーパスを出す。反応した那須がダイレクトで中央に送ると、駆け上がってきた佐藤柚が左足でシュート。小学生時代から名古屋グランパスの下部組織で、共にプレーしてきた3人が絡む攻撃で先制に成功する。

▲佐藤柚は那須からのパスを左足で合わせた
2戦連発となるゴールを決めた右WBは「一緒にやってきた(那須)奏輔と(道白)優斗の3人でのコンビネーションで、信じて走っていたら良い形でつながって、後は自分が決めるだけだった」と得点を振り返った。先制点後は、相手のビルドアップへのプレスがハマり始める。前半43分には、相手のパス回しのミスから岡田がPA手前の右からシュートを放つなど、押し込んで試合を折り返す。
後半3分、道白が中央の山下にパスを付ける。山下は左サイドから入ってきた志村へ供給。志村はダイレクトでクロスを上げると逆サイドの佐藤柚が頭で合わせる。ここは枠に飛ばずも、東海大戦に引き続き両WBが絡む攻撃を披露する。後半7分、専大は自陣右サイドから一瞬の隙を突かれて、相手FWと1対1のピンチを迎える。しかし、GKの上林が飛び出してセーブし、得点を許さない。後半途中にはCBの鈴木が、相手FWにボールが入ったところで決死のスライディング。鈴木は「個人としては相手FWにンワディケ ウチェ ブライアン 世雄(U-23日本代表)というタレント性のある選手がいて、そこをどう対処するかで今日のゲームが変わってくる」と話すように、試合を通して自由を与えなかった。後半20分には右サイドから相手にクロス性のシュートを放り込まれるが、上林が冷静にパンチングで処理をする。相手に流れが渡りそうになる後半27分、道白がPA内まで侵入し、シュートを放つ。相手に当たって跳ね返ったこぼれ球を、ラングフォードがコースを狙ったシュート。これがゴール右上に突き刺さり、専大が追加点を挙げる。

▲「1年生の頃からやっている」という自身のシグネチャームーブ
今季からボランチに主戦場を移すラングフォードは、「自分の前に(道白)優斗が頑張ってボールを残してくれた。もともとシュートは得意だったので、思い切って振って、入ってよかった」と振り返った。その後は、途中出場の佐藤漣、橘を中心にカウンターを仕掛ける。試合終了間際には、新年度より加入予定の樋口がFKのキッカーを担った。終盤はほとんどチャンスを作らせずに2-0で試合終了。専大が7年ぶりに天皇杯予選準決勝進出を決めた。
〈PICK UP PLAYER〉
ラングフォード 海渡
人一倍気合入れた坊主頭が”雪辱”の一撃

先日行われた東海大との試合。専大は3-3で同点からPK戦で5年ぶりに3回戦の舞台に駒を進めた。しかし、この試合で「危機感を覚えた」男がいた。ラングフォードは、後半20分からボランチとして途中出場したが、交代直後から3失点。「チームは勝ったけど、自分としてはすごく悔しい試合で、危機感を覚えるような試合だった。余計今日やってやらないと立場がないという状況だった」と試合前の心境を振り返る。気合を入れるために髪も切った。「個人的にずっとうまくいってなかったので、いろんなことを変えてみようと思って。思い切って髪を切ろうと思った」と、何かを変えようともがいていた。その気持ちが後半27分に得点という形で成就する。
人一倍気持ちが高ぶっていた理由は他にもある。ラングフォードは、2年前の天皇杯予選2回戦、桐蔭横浜大学戦にDFとしてスタメンで出場したが、後半23分に2枚目の警告を貰い退場。チームも後半43分に被弾を許し、1-2で敗れた。「(桐蔭横浜大に対して)他の人よりも思うものがあった。2年前の雪辱を果たせたという面では個人的にすっきりしている」と自身にとって忘れられない相手に対してゴールを決めてみせた。
▲2年前の桐蔭大戦はCBでプレーしていたラングフォード(中央)、手前は山下
今季からボランチを主戦場としてプレーする。「自分の武器のシュートの部分をできるだけ多くの場面で出そうと思っていて、そこは1つ意識をしている。守備でも貢献したい。テクニカルな部分は他のボランチの選手の方が上手い。自分に求められるものにフォーカスして頑張りたい」と自身のプレーに焦点を当てる。4月から始まるリーグ戦に向けては、「今シーズンのこの上ないスタートを切れたことで、非常に嬉しい。良い形で入ることができたので、この流れでリーグ戦も勝ち続けていけるように頑張りたい」と意気込んだ。
佐藤 柚太
超攻撃的右WB 2戦連発の”柚”砲

試合を振り返って
「相手も格上だったので、みんな気持ちが入っていた。その中で先制点という形で、自分がチームを勢いづけることができて良かった」
(東海大戦から)中央に入って攻撃に絡むシーンが多くみられるが
「自分も点を決めたいので、良いところに入っていくというのは常に考えている。直近の試合では1試合に1回はチャンスがある。それをちゃんと決められているのが良い結果につながっている」
2戦連続で1部相手に勝利。手ごたえは
「産能大も格上の中、(ここ4試合で)自信が付いた。みんなの自信が付いたのが大きいと思う」
これから始まるリーグ戦、天皇杯準決勝への意気込み
「リーグ戦もあと2週間後というところで、リーグ戦は(天皇杯予選とは)全然違う戦い方が求められると思う。絶対に1部に昇格できるようにこれから準備をしていきたい。(天皇杯予選は)次は5月ということで、そこまでのリーグ戦を勝ち続けて、次も勝ってSC相模原と戦えるように良い準備をしていきたい」
鈴木 嘉人
4戦で培ったリーダーシップ 代表FWを零封

試合を振り返って
「バックラインとしては、産能大戦から失点が続いていて、前の選手がボールをとってくれている中で、後ろが締めきれなかったので、今日は失点なく終われてよかった」
桐蔭横浜大学を抑えるために考えていたこと
「Iリーグの選手たちが分析をやってくれていたので、前回の試合とのイメージを組み合わせながら今日の試合に臨んだ。桐蔭横浜大を抑えるというよりはブライアンをどう抑えるかというところにフォーカスした結果が結果につながったと思う」
無失点に抑えた感想は
「1部リーグの選手たちを無失点で抑えたのはこれからのリーグ戦の自信につながった」
ディフェンスリーダーとして台頭しているように思えるが、責任感などは感じているか
「もっとリーダーシップを持って試合に臨めと、コーチ陣の方から強く言われている。もっとコミュニケーションを取って小林(亮太)に負けないくらいリーダーシップを出していければと思っている」
3CBで心がけていることは
「ウィングバックを落として5枚に引いてしまっている時に、前に押し出すのが難しくなってしまっている局面があるので、そこでいかにスライドして前に押し出していけるかを、常に意識している」
同じポジションの小山選手、岡田選手との関係性は
「2人とも前に潰すプレーに優れている。空中戦のカバーは自分が全部いって、出たところのカバーは2人に任せている。自分が迷わず前に強く行けているのは2人のおかげなのでとても助かっている」
リーグ戦に向けた意気込み
「今年2部に昇格したばかりなので、チャレンジャー精神で挑みたい。去年のリーグ戦は失点が多かったので、そこを減らしていくこと。そしてセットプレーの精度をあげて、勝利に貢献したい」
小山 達史
昨季関東リーグ出場は0 左CBの新星

試合を振り返って
「コーチ陣が桐蔭横浜大の分析をしてくれていたので、相手の特徴を整理した状態でスムーズに試合に入ることができた」
今シーズンに入ってから4試合連続でスタメンだが何か変化はあったか
「スタッフ陣の交代が大きな転機だった。高校時代もトップチームで試合に出ることはなかった。体制が変わるまではBチームで、悔しい思いもあった中で積み上げてきたものが実を結んだと思う」
試合に臨んでいるときの気持ちは
「毎試合勝負だと思っている。現状に慢心するつもりは全くない」
3センターバックの左だが、隣の鈴木選手や志村選手とどのように連携しているか
「(志村)ぼんさんが左利きなのでオープンにとばしてくれるのは心強いし、岡田さんや鈴木さんは経験が豊富なのでコーチングの部分でとても頼もしい。ただ、そこに頼るだけではなく自分自身でも守備、攻撃と徹底し、無失点に終われたことは良かった」
声かけで意識していることは
「ボランチの選手はフォワードが落ちてきたり、背中が一瞬見えなくなってしまったりするのでその際には声をかけて対応している」
リーグ戦への意気込み
「天皇杯予選を良い形でここまでこれたので、リーグ戦も初戦から気持ちを入れて勝ち点3を目指したい」
樋口 汐音
約10分間で示した存在感 帝長出身の新戦力

試合を振り返って
「自分はまだ入学してないので、練習に参加したばかり。先輩たちがめちゃくちゃ優しくて、やりやすい環境でプレイさせてもらっている。最後の短い時間という限られた中で、どれだけ違いを見せつけられるかを意識してプレーをしていた。もう少しシュートを狙えたら良かったと思うが、これから次の試合に向けて練習をして、長い時間出られるようにしたい」
どれくらい自分の特徴を出せたか
「相手が疲れて足が止まっていたので、そこでもっとドリブルで全員抜くぐらいの勢いでプレーしたかった。最後少し試合に出ただけで、得点を取れなかったことが悔しい」
専大に入学を決めた理由は
「シンプルに自分は専大くらいしか良いとこから声がかかっていなくて。練習参加も専大しかしていないという感じだった。(専大には)先輩も3人いるので、行きたいなと思って決めた」
先輩には岡村空(文3・帝京長岡高)、橋本燦(ネット情報2・帝京長岡高)、 遠藤琉晟(ネット情報1・帝京長岡高)が所属し、ポジションも似通った部分がある点は
「同じ帝京長岡高出身ということで、みんな上手いので、なかなか簡単には超えられないが、良いところを奪っていって、自分の良さも出して、試合に絡んでいけるようにしたい」
今季への意気込みや目標は
「1年生から試合に出ることは価値あることだと思う。試合に出て、世代別代表に選ばれるくらい活躍していきたい」
李 宇韺監督
4戦で随所にみえた”李”サッカー

試合を振り返って
「相手は1部リーグのチームで、自分たちは昨年3部から上がってきて今年から2部でプレーするチーム。格上のチームに対してあれだけ戦って、結果につながって良かった」
一部の相手に対して、積極的な攻撃と守備が目立った
「思ったよりもみんなのポテンシャルが高い。これからが楽しみ。うちはそんなに身長が高いとか、体格が良いとか、そういう選手は少ない。しっかりとボールを動かしながら、ゲームを作りながら、引くとこは引く(サッカーをしている)」
今季から3-4-2-1 その辺り、狙いは
「選手の構成もそうだし、4枚よりは3枚で、場合によっては両サイドバックが下がって5枚になる時もあるし。後ろの層がそこまで厚くないので、(CBは)2枚よりは3枚で(という狙い)」
小山選手は昨季は関東リーグで出番がなかった中で今季からスタメンに抜擢。期待することは
「(小山)彼も去年は試合経験がなかった。(鈴木)嘉人もそう。これからの選手だし、もっとできると思う。来年以降も楽しみな選手」
天皇杯予選準決勝進出は実に7年ぶり
「昔と違って、組み合わせが、大学生ばかりと試合をやっている。(準決勝のY.S.C.C.横浜戦は)リーグ戦と丸被りなので、メンバーをどうしようかというところ」
ここ4戦では道白、那須、山下を中心に流動的な攻撃を披露
「彼らの特徴は(身長が)低いので、ボールを動かさないといけない。なるべく前を向いてプレーできるように、動きながらボールを受けるよう、ポジションを取るよう求めている」
右WBの佐藤柚が2試合連続得点 期待することは
「やはり中心選手として、彼も能力が高いと思うし、これからもっともっと伸びると思う。CBもできる、SBもできる貴重な選手」
新入生の樋口選手の抜擢もあった 狙いは
「余裕があったら、使ってみようと考えていた。道白選手が足をつったこともあったので、ちょうど(タイミングとしては)良かった。彼も期待できる選手だし、賢い選手だと思う」
ラングフォード選手は先日の東海大戦は途中出場で本日はスタメンで抜擢。そのあたりの意図は
「中盤を中心に今怪我人がいる。守備をまず固めようということで、ラングフォードはヘディングを競れる。守備的なボランチなので、そういう面で期待をしていた」
5年ぶりの2部の舞台が控える 意気込みは
「1部に早く昇格して、もっともっと専修大学の名前を全国に(広めたい)。昔の栄光ではないが、早く強い専修大学を取り戻したい」
準決勝は、J3に在籍経験もある、現在アマチュア最高峰の位置づけとなるJFL(日本フットボールリーグ)に在籍するY.S.C.C.横浜と対戦する。専大は代表校決定戦の産能大戦から格上の対戦相手に4連勝と快進撃が止まらない。ここ3戦は失点を喫していたが、ここで連続失点も食い止めた。準決勝を前に関東リーグ2部の戦いが始まる。勝ちながら成長を続けるチームは、2部の舞台でも流動的な攻撃と集中した守備を披露し、”強い専修を再び”取り戻していく。
〈天皇杯 直近大会の結果〉
2026 準決勝進出
2025 出場なし(出場校決定戦敗退)
2024 2回戦敗退
2023 1回戦敗退
2022 出場なし
2021 3回戦敗退
2020 準決勝敗退(準決勝からの出場)
2019 1回戦敗退
2018 1回戦敗退
2017 3回戦敗退
2016 1回戦敗退
関東2部リーグ開幕戦は、4月5日に生田北グラウンドで慶應義塾大学と対戦する。
文=佐藤佑樹(経済2)
写真=佐藤、武田慧一(法1)、竹田一爽(文4)

