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〈卒業生・新入生歓送迎会 3月21日=専修大学生田キャンパス3号館7F蒼翼の間〉

▲集合写真
新体制のチームとなり、悲願の箱根駅伝シード権獲得への挑戦が再び始まる。
3月21日に陸上競技部卒業生・新入生歓送迎会が開催され、陸上競技部部員および関係者が出席した。会場では4年間を駆け抜けた卒業生の門出を祝うとともに、今季から入部する新たな戦力となる新入生を迎えた。新たなチームを先導していく長谷川淳監督と宮岡孝之部長の今季にかける思いに迫った。
〇監督就任10年目の勝負 「今の状況を見ても、上に行くチャンス」

▲10年目の指揮官は壇上で卒業生への祝辞、新入生への期待、支援者への謝意を述べた
春の陽気の中で開催され、会場内は部員や関係者で賑わった。その様子を見て長谷川監督は「今回はOBさんだけじゃなくて、SSC(専修大学スポーツ・サポーターズクラブ)の方とかスポンサーの方々がお越しいただいて、例年よりも盛大にやらせていただいて、卒業生の成長を感じた」と話す。
今年は7名の選手が最終年まで走り抜き、新たなステージへと旅立つ。中でも日本人エース・新井友裕(文4・浦和実業学園高)はJR東日本、藁科健斗(経営4・横浜高)と犬塚知宏(文4・美濃加茂高)は警視庁で競技を継続する。卒部する4年生の選手を「2020年に専修大学が箱根(駅伝出場)を決めた時は高校2年生で、おそらく進路を決めた時は専修大学がまだ箱根に出られるかわからない世代だったと思う。ただ、本当に夢を持って入学してきてくれて、(箱根駅伝)予選会と本戦でも活躍してくれて。新井に関しては専大記録まで出してくれたので、伸び率で言えば、かなり高い選手としてやったんじゃないかなと思う」と労った。別れを惜しみながらも「陸上部でできた、できないことたくさんあると思うけれど、それも1つの経験として、社会人になるのに間違いなく役に立つ部分だったと思う。しっかり経験を糧にして、次のステージでも上を目指して頑張ってもらいたい」とエールを送った。
会場には2024年の福岡インターハイ男子5000m優勝を果たしたガユ・サミュエル選手(札幌山の手高)など、今季から新たに入部する15名の新入生の姿もあった。実力のある選手が多く「この世代は記録以上にロードの適性、駅伝の走り方がしっかりできている選手が多い。1年目に何人が主要大会(に出走するメンバー争い)に絡んでくるかわからないけれど、自分たちの力を信じて上を目指して頑張ってもらいたい。力的には数名、すでに箱根駅伝に絡んできてもおかしくない選手がそろっているので、ぜひ新しい風をどんどん吹かせて頑張ってもらいたい」と指揮官は期待を寄せる。
長谷川監督は2016年から監督に就任し、今年で10年目になる。就任当初と比べ「最初の頃は選手があんまりいなかったので、無我夢中というか、何から何まで指示してやっていたようなイメージはある。今はしっかり自分の意見を持っている選手たちが来て、メリハリも自分たちで作れるような選手も増えてきて、意識の高い選手が集まってきてくれている。チームの組織運営をキャプテンが中心となって、しっかりとした取り組みを決めてくれて、その中で競技に取り組んでくれてるので、自立している選手は多い」と変化があった。「体の管理もメンテナンスとか競技の意欲もそうだが、箱根に出て、順位が上がっていく中で選手の質が変わってきている。そういったところは非常にも助けられているし、さらに上を狙っていけば、もっと高いレベルの選手が集まってくると思う。チームの雰囲気を良くする上でも、力をつけていく上でも、1つずつ目標と向き合って更新していくことが必要」と年々、選手のレベルが上がってきている。
まもなく4、5月には全日本大学駅伝予選会や関東インカレと主要大会が控えている。特に、新体制となった今季のチームは“全日本大学駅伝予選突破”を掲げており「春先のシーズンがなかなか上手く流れないのが結構あるので、故障者を15人以上出さないようにしたい。チームのベクトルをしっかり上に向けつつ、主要選手がまずは全日本予選で存在感を出してほしい。通過できれば一番良いけれど、そういったところをしっかり狙って走ってほしい」と春から弾みをつけたい。5月4日に開催と前回大会よりも3週間ほど日程が早まり「立川ハーフが令和7年度の大きな目標(の一つ)だったけれど、終わってから1週間くらいフリー期間を設けて、リフレッシュさせて。それで、全日本予選にチームとしては標準を合わせている」と選手の故障を防ぐ調整を行っている。
さらに、今季も“箱根駅伝シード権獲得”に向けて奮闘する。春季で勢いをつけて「良い雰囲気のまま夏合宿をしっかりクリアして、(箱根駅伝)予選会上位3番以内で通過しないと(本選で)シード権争いができないっていうデータがあるくらいなので、上位で抜けるということも重要だと思う」と最大の挑戦に立ち向かう。
10年目と節目の年になる指揮官は「本当に10年はあっという間だったけれど、いろんな経験をもとにここまで作り上げてきたものがあり、一つここは選手の思想を見ても、今の状況を見ても、上に行くチャンスかなと思っている。今年はまず(箱根駅伝)予選会に間違いなく通過して、シード権というところの争いに少しでも食い込んで。厳しい戦いだとは思うけれど、自分自身の10年目の節目として、しっかり勝負したい」と力強く誓った。
〇トラック種目の強化へ 宮岡部長がチームに檄(げき)

▲専大陸上競技部の強化を願い、熱い言葉を投げかけた
会場には陸上競技部部長の宮岡氏も出席した。
24年シーズンは箱根駅伝予選会2位通過と躍進し、本戦でも17位と次大会につながる結果となった。しかし、25年シーズンは箱根駅伝予選を突破できず、悔し涙を飲んだ。現状の陸上競技部に対し「駅伝は箱根駅伝だけではない。出雲駅伝も全日本駅伝もある。そこを目指すっていうことがまず1つのテーマになるんだろうと思ってます。『みんな箱根駅伝と言い過ぎるから、3つあるよ』というの私から伝えたい」と檄(げき)を飛ばした。
長年、陸上競技部を熱烈に見守っているだけに「10000m28分台が少ない。そこのスピードをつけて行くことが、実はハーフの時間を短縮することになるので、そこの強化をしてほしい。ただ、問題は練習環境がトラックで上位を狙える環境ではないから、その辺が環境的には厳しいなと思う。トラックの調整が日常的にできる環境が作ってあげられたらなという感じがする」と課題を呈した。
宮岡部長は新たに入部するガユ・サミュエル選手に対し「札幌山の手から来て、2年前のインターハイチャンピオンで注目している」と熱い視線を送る。さらに、注目選手に挙げたのは同じ中学校出身だという丹柊太郎(人間科学3・松山商業高)。昨年11月には10000mで28分58秒64、今年2月にはハーフで1時間1分56秒と自己記録を更新した3年生ランナーに「彼は本当によく頑張っている。だから、もう一段なんとか伸びてほしい」と期待を寄せた。
今季は悲願の“箱根駅伝シード権獲得”に向けて「シード権を早くとってほしいなって。(箱根)駅伝の予選会を行くのは大変。朝早いし。私たちもずっと予選会を応援しているから場所取りは上手いんだけど、本選だけで応援できるようになるといいなと思っている」と激励した。
文=門前咲良(文3)
取材=門前、倉林光琉(法2)
写真=佐藤佑樹(経済2)

