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2026.01.22
スピードスケート

【スピードスケート部】インカレ2年連続20回目のV! 団体種目も2冠で有終の美

〈第98回日本学生氷上競技選手権大会(SS)3日目=1月7日 釧路市柳町スピードスケート場〉


 日本学生氷上競技選手権大会(以下インカレ)の最終日、専大は団体種目の男子2000mリレーと男子パシュートに出場した。2000mリレーは過去3年間で一度も優勝できていない中、息の合ったバトンパスを見せて優勝。続いて行われたパシュートも息の合ったレースで制し、全体では個人4冠、団体2冠で2年連続20回目のインカレ優勝を勝ち取った。


▲スピードスケート部全員で専大の”S”ポーズ

▲近藤監督らも加わり1位ポーズ





◯過去3度苦杯をなめたリレー、念願のタイトル奪取


 最後は高崎健大と0.57秒差での決着だった。第1走者を任されたのは初日に500mを制した辻本楓芽(経営2・白樺学園高)。リレー開始前には各大学お決まりの掛け声を「専修大学いくぞ」で会場に響かせた。「リレーは去年優勝できなかった。今年こそ」の気持ちで挑むと、専大の直前のレースでバトンミスがみられた中で「渡し切ることを大事に」と意識して、第2走者でインカレラスト種目となる高見澤匠冴(経営4・小海高)へバトンをつないだ。


▲第1走者の辻本


▲辻本から高見澤へ



 高見澤は、「アウトスタートだったので500mより1000mの最初の一周を意識して」挑んだ。初日の500mではインコースで結果を出せなかったと悔しさを見せていたが、「とにかく差を広げずに3走目に渡せれば」と4年間リレーを任されてきた経験を活かして、確実に後輩へバトンをつなげた。

▲第2走者の高見澤



▲高見澤から笹渕へ

 第3走者は今大会初出場となった笹渕遥人(経営3・帯広農業高)。リレーが今大会最初で最後の出場だった。「ずっと備えてはいたが、リレーが初レースで緊張感はあった」という。「自分が高崎健大の選手より先に渡せればあとは宮坂(大地)が走れば勝てると思っていた」とリードを譲らずにアンカーへと想いを届けた。


▲第3走者の笹渕



▲難しいと語るコーナーでのバトンパスもしっかりつなげた



 第4走者は2日目に1000mを優勝した宮坂大地(経営1・白樺学園高)。「アンカーとして絶対に勝ち切らないといけない中、落ち着いて滑ることを意識して」ラップ1位で受け取ったバトンの優位を保った。終盤はライバル高崎健大が追い上げるが、最終的にラップで唯一の27秒台を出し悲願の勝利を掴み取った。

▲宮坂が1位でゴール!

▲笑顔を見せた

 高見澤は「リレーは4年間全部出場したが、優勝できたのは今回が初めて。念願の優勝でめちゃくちゃ嬉しい。最終日の団体種目で、総合優勝が決まっている中でちゃんとパシュートも含めて優勝できて良かった」と4年分の想いを嚙み締めた。笹渕も「去年取れなかった優勝ができてほっとした」とインカレの舞台で役目を果たした。


▲男子2000mリレー表彰式


◯わずか0.16秒差での優勝も”必然”の勝利


 今大会を締めくくる最後の競技は劇的な幕切れで終わった。最終種目の男子チームパシュートレース(8周)に笠原光太朗(経営4・帯広三条高)、村下巧(経営1・星槎国際高)、立花英太郎(経営2・白樺学園高)の3選手が出場した。パシュートは3人の足を合わせることが重要な競技で、ペースを合わせる必要がある。笠原が「思ったよりも厳しい戦いになった」と振り返るように序盤は苦戦を強いられる。1周目を全体4位のタイムで通過すると2周目は7位までタイムを落とす。「もうちょっと余裕をもって挑みたかったが、急造チームで難しかった」と前日に出場選手が林拓磨(経営3・白樺学園高)から村下に代わった中で少なくない動揺があった。それでも三銃士のラップは30秒台を維持し、じわじわと順位を上げる。他大がタイムを落とす終盤でも、ラストレースの主将に後輩も続き、最後は3人でゴール。結果は2位明大を0.16秒上回り、優勝を果たした。


▲笠原(先頭)、村下(中央)、立花(後方)

▲専大の部旗前で激走!

▲最後は3人でゴール!

 急遽の出場となった村下は「釧路に入ってから常に出る準備はしていた。結構緊張もしたが、自分のやるべきことをやるだけだった。あとはキャプテンの存在も大きくて、不安はなかった」と大きな動揺なく挑めた。後方からレースを牽引した立花は、「あまり後ろから押すことができなかったのは悔しいが、笠原先輩が最後までラップを落とさずにいてくれたことが大きかった」と振り返る。3人目のタイムが記録になる中で、「自分が離れそうになったが、最後も優勝したかった。余裕があれば押す感じでいたが、笠原さんが引っ張ってくれた」と振り返った。後輩が太鼓判を押すなか主将は「僕は先頭で引いていただけで、自分の想定通りにレースができた。後輩らに感謝」とお互いが共鳴し合った結果が必然の勝利を生んだ。

▲応援に回った部員らが優勝を祝福!

▲レース後にハイタッチ

▲男子チームパシュート表彰式


◯慢心からの脱却


 2日目の時点で総合優勝を決め、全体では個人4冠、団体2冠で総合得点も2位と大きく差を付けた。笠原主将は全体を振り返り、「2年前も専大は強かったが、『勝てる』という慢心があって優勝を逃してしまった。その中で最後は団体も2冠を取れて完全優勝することができて良かった」と反省から最後まで隙を見せなかった。3年生の笹渕は「(専大は)強いチームだと思う。当たり前に勝つことが一番難しいので、チーム全員尊敬の面もあるし、ライバルとしてもっと高め合っていきたい」と今後に向けて気合を入れ直した。  

   ▲3日間総合の表彰式


▲個人でも団体でも圧倒的な強さを見せ付けた



◯「常勝」軍団に宿る近藤スピリット


 近藤監督は、「個人として(優勝を)勝ち取る力はあるが、インカレ独特の緊張感があるなかで結果を出せたことは良かった」と選手たちを労った。チームを牽引した4年生に対しては、「4年生がチームを引っ張っていた。練習から背中で見せていた」と優勝へ導いた3選手を振り返った。笠原は大会前にショッキングな結果を受けた。主将に関しては「今大会に完全に気持ちを切り替えることは難しかったと思う」と大会直前に五輪の道が断たれた中での躍進を称えた。後輩に向けては「(4年生が)練習から背中で見せていた姿が受け継がれていければ」と期待を寄せた。


▲辻本、宮坂、笠原が個人で優勝、団体種目も2冠。それぞれが実力を発揮する舞台づくりに近藤監督の存在は欠かせなかった。



〇チームを牽引した4年生3人の想い


 大会後には4年生3人の引退式が行われた。3年生から感謝の言葉や花束が送られる中で、4年生一人一人も思いを口にした。

▲3年生から4年生へ花束が贈られた


 井出は「全員で支え合って挑戦し続けて、自分なりのスケートを見つけてほしい」と本人が悩んできた中で後輩にエールを送った。2日目には「結果で貢献したかった」と悔しさをみせていた。井出は今後もスピードスケートを続ける。悔しさをバネに『自分らしいスケート』を見つけにいく。

▲井出



 高見澤は「太郎さんと対立したこともあったけど太郎さんが監督で良かった」と近藤監督への感謝を伝えた。これまで自身が苦手とするインコースでのレースの克服に努めてきた。最後の1年、全日本学生スピードスケート距離別選手権大会で優勝を収め、最後のリレーも4年間で最高の結果で締めた。

▲高見澤


 笠原は「家族やみんなをオリンピックに連れていけなかったことが悔しい」とインカレ期間中に主将として押さえつけていた感情を開放した。大会1週間前、自身が目標としていた五輪出場の夢は夢のまま終わった。それでも主将として個人2冠を達成。今季をもってスピードスケートに区切りをつける。責任感の強い主将が釧路で見せた勇姿は、象徴的だった。

▲笠原





 完膚なきまでに”強い専修”を見せつけた今大会。次なる目標はインカレ3連覇、そして昨年最高記録を更新した団体得点(264点)の更新に向けて突き進んでいく。


〈大会結果〉(最終日)


男子2000mリレー

辻本楓芽、高見澤匠冴、笹渕遥人、宮坂大地

専大  優勝



男子チームパシュート

笠原光太朗、村下巧、立花英太郎

専大  優勝



団体結果(最終)


優勝 専大   213ポイント

2位 高崎健大  135ポイント

3位 日体大   111ポイント



文・写真=佐藤佑樹(経済2)