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2025.12.04
バレー

【バレー部】2年連続のカード  2連覇に向けて勢いをつける

〈第78回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会=12月3日 専大3-1中大〉


 2連覇に向けて昨年同様第1の関門となった中大戦。第1セットはマサジェディ翔蓮(文1・福岡大大濠高)のサーブから勢いをつけ3連続得点するも、中大に6連続得点を許すなどなかなか点差をつけられず苦しい展開が続いた。しかし、デュースで甲斐優斗(経営4・日南振徳高)が武器のサーブでエースを取ると、最後は甲斐のサーブで崩し堀内太志(文4・日南振徳高)のダイレクトでセットを先取。2セット目は甲斐、新居良太(経済3・開智高)、千葉貫世(経済4・東北高)が中盤にブロックを量産。終盤連続でミスをしたものの25-20でセットを取りきる。第3セットでは相手のサーブとブロック、自分たちのミスに苦しんだ。中大はサーブのギアをあげてきた。サーブアンドブロックに専大はかかり終盤にはマサジェディがブロックにかかるとそのまま流れは中大に。大事なところでのミスも目立ち22-25でセットを落とす。最終4セット目は中盤にマサジェディが相手のツーをブロックすると、ここからブロックで粘り得点を重ねた。終盤では相手もブロックで粘りを見せたが最後はマサジェディが決め切り、セットカウント3-1で強豪中大に勝利。昨年のリベンジを許さず3回戦に駒を進めた。

▲勝利し喜ぶ選手たち



第1セットスターティングメンバー



OH: #1甲斐 #5堀内



MB:#2千葉 #11新居



OP:#23マサジェディ



S:#20森田



L:#7水野


 第1セットは序盤からマサジェディのサーブが冴え、3連続得点を獲得。しかし、中盤では逆に相手のサーブに苦しんだ。相手のサーブで崩されて4連続得点を許すと流れを切るためにタイムアウトを取る。だが、中大の勢いは止まらずタイム後もサーブで崩され更に2連続得点を許した。この場面について水野永登(商4・岡谷工高)は「まずは一本取ること。点差があるとその先をみてしまうが、目の前の1点ということを言い聞かせた」とまずの1本の大切さを話した。この6連続得点で追いかける展開となったが終盤にかけて水野のディグと新居のブロックが起点となり得点を重ねた。新居のサーブから相手のミスを誘い逆転に成功するもチャンスとなる場面のダイレクトをアウトにしてしまい、再度逆転を許してしまう。しかし、チームの大黒柱である甲斐がデュースの場面でサービスエースを決めると、続く点数も甲斐のサーブで崩し、堀内のダイレクトで得点。26ー24で1セット目を先取した。

▲サーブを打つ甲斐

▲この日水野は何度もチームのピンチを救った


 第2セットはブロックが冴えた。セット序盤に相手に3連続のサービスエースを取られ、流れが中大に傾きかけた。しかし、専大は粘り強く守備を続け確実に1点ずつ得点を重ねた。このブロックとレシーブで相手にプレッシャーを与え相手のミスが増え、専大は逆転に成功。中盤からはブロックの勢いが更に増した。新居と甲斐が連続でブロックを決め流れを掴むと千葉もそれに続くように終盤ブロックポイントを獲得。さらには相手の攻撃を何度もブロックで粘りラリーを制する場面もあった。終盤に連続でミスをするも中盤に付けた点差もあり追いつかれることなく、25ー20で第2セットも獲得。勝利まで後1セットとなった。

▲千葉(左)とマサジェディ(右)のブロック


 第3セットは相手のサーブとブロックに苦しんだ。後がなくなった中大はサーブ、ブロックのギアをあげてきた。序盤に甲斐がブロックされるとそのあとに2連続でブロックポイントを取られる。だが千葉も負けじとブロックポイントを獲得。水野の粘りでブレイクを獲得しながら徐々に点差を詰めていく。中盤森田慶(文2・日南振徳高)が意表をつくツーを相手コート真ん中に落とす。これにはチームメイトも驚きで頭を抱えるなどコートを盛り上げるプレーを魅せた。その後は相手のミスもあり同点に追いつく。途中甲斐が返ってきたボールを2本目で打って返し会場を沸かせた。マサジェディのブロックで逆転に成功するも、大事な場面でのミスが目立ち点差を作ることができなかった。終盤に相手にブロックポイントでのブレイクを許すと、そのまま勢いのあるサーブとブロックに攻撃は怯み、22ー25でセットを落とす。このセットについて水野は「安心してしまった部分があった。イージーなミスも結構あった」と反省を述べた。またマサジェディは「セッター(の配球)が勝ち急いでしまった。まささん(=甲斐)ばかりに集まってしまっていたから相手からしたら嫌な点の取られ方ではなかった。ミスもこのセット多かったと思う」と敗因を分析した。

▲トスをする森田

 ▲スパイクを打つ堀内

 

最終4セット目は中盤までリードを許す展開となった。序盤に長いラリーを取られると、サービスエースを決められるなど痛い失点がみられた。しかし、守備の部分で粘りを見せると、新居とマサジェディのブロックが冴え、点差を縮める。この日冴えていたブロックで粘り得点し、同点に追いつくと更にマサジェディが追い打ちをかけるようにブロックポイントを獲得。点差を付けていく。終盤にはマサジェディはサービスエースも獲得。だが、秋リーグ3位の中大も意地を見せる。ブレイクを取られると、勢いをさらに付けるようにマサジェディもブロック。苦しい専大だが、1点ずつというコート内外からの声もあり確実に点を取る。最後の1点はチーム全体から「マサジェディ!」という声もあり森田はマサジェディを選択。期待に答えるように打ち切り25ー23でセットを獲得。3ー1で3回戦へとコマを進めた。

▲この日甲斐に負けじと存在感を放った

▲安定したプレーでチームを支えた甲斐


 マサジェディは最後の1点を任されたことに対し「まささんが帰ってくるまでエースでやらせてもらっていたので。その中で最後まで名前を呼んでもらって、しっかりと決めきることができて、自分のモチベーションも上がりましたし、呼んでいただけるということは信頼してもらえてるという証拠なので、そこをしっかりと決めきれたのが今日の一番嬉しかったことであり、成長できたなというところ」と嬉しそうな笑みを浮かべながら振り返った。また、4年生が揃ってコートに入ったことについては「4年生に感謝しながらプレーしていた」と上級生の心強さを話した。水野は今試合のマサジェディの活躍について「みんな信頼を1年生に持っていることはすごくいいことだと思いました。彼自身入れ替え戦でとても苦しんでいたのでそれを晴らしてくれるいいプレーがスコアにも現れたと思う」と評価した。次戦の法大戦については「お互い日の丸を付けた選手がいない中で(リーグ戦で)勝利することができたのは相手に苦手意識をぶつけることができたし、その逆で高橋慶帆という大きな名前があるのでこっちは揺るがすに突き進んでいくのが大事かなと思います」と意気込んだ。マサジェディは「絶対油断せず、1セット先取しても油断せず最後まで戦い抜けたらなと思っている」と今日の反省を踏まえて明日の戦いに挑む。


 次戦は甲斐と同じく日の丸を背負う高橋慶帆選手を要する法大。互いに大エースがいる中、2連覇に向けて油断せず戦い抜く。


文・写真=山中美琴(文3)