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<エイワ杯2025年度関東大学アイスホッケーリーグ戦 DivisionⅡファイナルリーグ（入れ替え戦）＝11月23日 ダイドードリンコアイスアリーナ 専大11－0駒沢大学>
長い活動停止期間を経て、感謝を胸に再スタートを切った。
DivisionⅠ-Bファーストリーグの全試合を部内事情で棄権したことにより、グループ最下位となった専大はDivisionⅡとの入れ替え戦に臨んでいる。2戦目ではファーストリーグを2位で通過した駒大と対戦した。DivisionⅠとは違う相手のリズムに苦戦したが、11-0で快勝。この結果により、来年のDivisionⅠ残留が決定した。
▲部内でインフルエンザが流行中。いつもより少ない16人で試合に挑んだ
第1ピリオド（1P）は自ゴール前での攻防が続いた。先手を打ったのは専大。3分55秒に#19西村優空（法1・苫小牧工業高）がパックを叩き込む。その後、#3松田颯太（商3・北海道清水高）や#24名久井凛央（法2・八戸工業大学第一高）が一発を決め、1Pを3-0の優位な状態で終えた。
▲シュートを決めた松田
続く第２ピリオド（2P）では積極的な攻めの陣形で終始挑むが、相手GKにシュートを阻止される展開が続く。素早いパスやシュートを打っても、なかなか点が取れないことに選手たちは悔しさを見せた。しかし、34分14秒に好機が訪れる。キャプテンの#93池田洋貴（商4・釧路工業高）が同郷の#14クラーク証音（法2・日光明峰高）からのアシストを受け、シュートを決めた。その勢いに乗った専大は、その後の約３分間で2点を追加した。池田は「自分は流れを変えたり、チームの先頭に立ったりしないといけない選手だと自負している。もう少し早い段階で決めたかったが、1点は僕が決められて、そこから連続で入ったので少しほっとした」と意識していたことと得点が入った時の安堵について話した。
▲笑顔を見せる池田とチームメイト
第3ピリオド（3P）では#14クラークの活躍で2得点を得た。「スタート、自分自身あまり（調子が）良くなかったが、最後得点を決められてよかった」と手ごたえを口にする。池田からのアシストについては「欲しいところにくれる。あの人がいなかったら俺も点を取れていなかった」とし、同じ岡山出身の絆を見せた。このピリオドでは最終的に計5点を奪取し、11-0で勝利を収めた。
▲クラークは今試合3得点の活躍
髙橋裕一監督は開口一番に「今回、チームの不祥事があっていろいろ迷惑をかけた。学校関係者の方にも大変ご尽力いただいて、試合できるようになったっていうこと。2戦目だが、それがあってのことなので、試合内容そのものよりも、まずこの場に戻れて、ここでやれるってことに本当に感謝したい」と感謝を口にした。その上で「来年このリーグに残れないかもしれなかったので、あくまで戦うレベルはここではないが、しっかり勝てたことは良かったと思う」と今試合を評価する。活動再開後のチームに関しては「みんなホッケーに飢えていた。合宿もやっていなかったし、苫小牧での全国大会にも出られなかった。選手たちはストレスがいっぱい溜まっていた日々だったが、仕方ないことだった。でもその分、再開してから選手たちが氷上に戻ってきても、チーム一丸となってやろうという。抜けた選手ももちろんいたが、自分たちで何とかしなきゃいけない気持ちが少しでも芽生えてきているというのは良かった」と総括した。
キャプテンの池田も「再開できたことに感謝の気持ちを選手全員が持っていて、この環境が当たり前ではない。その中で、どう結果を出すかというのにリフォーカスして、インカレに向けて全力で前進して練習に取り組んでいる」と選手をまとめる立場からみたチーム内の意識の変化を明らかにした。
4年生の引退までに残された時間はわずかだ。「何かを伝えるのが僕は正直上手くないので、プレーだったり、アイスホッケーに対する姿勢だったりというのを、後輩に試合の内容や練習に対する姿勢で、もう少し先頭に立って見せられたらと思っている」とキャプテンとしての引退までの目標を話す。
来週29日には秋季リーグ最後の試合である東大戦、12月下旬にはインカレが控える。インカレではベスト8に進むことが目標だ。「結果がすべてだとスポーツでは思うので、その結果で恩返ししたい」と話す池田を筆頭に、選手全員が感謝の気持ちを持ちながら今後の試合に臨む。
≪スコア≫
1P 3-0 (22-4)
2P 3-0 (29-2)
3P 5-0 (36-4)
Total 11-0 (87-10)
*()内はシュート数
文＝大竹瑞希（文３）、写真＝小畑祐人（文２）
