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〈関東大学ボクシングリーグ戦2部=6月28日 後楽園ホール〉
第4戦 VS 大東文化大学
専大 3-4 大東大
2季ぶりに2部リーグを戦っているボクシング部。ここまでの3戦はいずれも敗れており、今季初勝利を目指して大東大と対戦した。フライ級、バンタム級で敗れて迎えたフェザー級で土谷慈騎(経済1・伊豆伊東高)がRSC勝ちを収めると、続くライト級の角田琉星(商3・日大山形高)とライトウエルター級の後藤海晴(商3・大分工業高)も勝利し、3連勝。ウエルター級に敗れて3-3で迎えたライトミドル級の林亮次(経済3・東福岡高)は序盤から果敢に攻め入り、白熱した試合展開を見せる。しかし、0-5の判定負けを喫してトータル3-4の黒星となった。
▲右パンチを繰り出して勝利した後藤
出場選手・試合結果
【F】フライ級
●及川丈(経済2・青森山田高)WP 0-5
【B】バンタム級
●渡邉柊摩(商1・伊豆伊東高)WP 0-5
【Fe】フェザー級
○土谷慈騎(経済1・伊豆伊東高)RSC 3R 1’30”
【L】ライト級
○角田琉星(商3・日大山形高)WP 5-0
【LW】ライトウエルター級
○後藤海晴(商3・大分工業高)RSC 2R 2’06”
【W】ウエルター級
●鶴岡岳人(商1・習志野高)WP 0-5
【LM】ライトミドル級
●林亮次(経済3・東福岡高)WP 0-5
初戦のフライ級に及川、続くバンタム級に渡邉が出場した。ともに相手の牙城を崩すには至らず、0-5の判定で敗れた。
一矢報いたいフェザー級にはルーキーの土谷が登場。「後楽園という大きな舞台で緊張していた」と話したが、1ラウンド目から落ち着いた試合運びを見せ、流れをつかんでいく。2ラウンド目も的確に間合いを詰めて相手を追い込むと、1分10秒過ぎに左フックが炸裂。これが決定打となり、RSC勝ちを収めた。土谷は嬉しいリーグ戦初勝利となり、「みんなからは結構(ポイントを)取れると言われていたので、期待に応えられた」と笑顔を見せた。
▲「楽しくボクシングに取り組む雰囲気が好き」と大学生活にも慣れたようだ
続くライト級の角田は第1戦以来の出場。1ラウンド目は相手にペースを握られると、スタンディングダウンを取られる展開となる。角田は「ダウンをもらっちゃってやばいと思った。気持ちを切り替えて前へ行かなきゃいけないと思った」とそこから奮起。2・3ラウンドでは気迫のこもったプレーを見せ続け、5-0の判定勝ちとなった。
▲劣勢の展開から見事に立て直し、今季リーグ戦2勝目
トータル2-2のイーブンに戻した専大はライトウエルター級の後藤がリングに上がる。互いに譲らない拮抗した試合となるが、徐々に後藤がペースを握る。2ラウンド目に入ると、的確なパンチを繰り出し続けてダウンを奪う。その直後にはドンピシャのタイミングで右ストレートを打ち込み、勝負あり。RSC勝ちを収め、「前回サウスポーに負けて、今回も(相手が)サウスポーで心配だったが、勝てて良かった」と振り返った。
▲勝利を確信して笑みがこぼれた
3-2とリードを奪った専大だったが、ウエルター級の鶴岡は相手に押されてしまい、0-5の判定負けを喫する。3-3で迎えたライトミドル級には林が登場。開始直後からハイペースで試合が展開すると、至近距離でパンチの応酬となる。白熱した試合は最終3ラウンドに入り、観客の熱気や応援も最高潮に。林は最後まで激しい攻防を繰り広げたが、0-5の判定負けを喫してトータル3-4の黒星となった。
▲互いに譲らない大接戦を披露
▲白熱した展開に固唾をのむ選手たち
第3戦を終えた時点で3位だった大東大に各選手とも善戦を披露したが、今季初勝利は次戦に持ち越しとなった。角田は「相手は強敵だったが、そこに3-4の試合ができたのは次につながる良いところ」と話し、慶大戦は「7-0で全員が勝って圧倒するような気持ちでいきたい」と意気込んだ。
観戦に訪れたパリ五輪ボクシング日本代表の原田周大(法4・豊国学園高)は「足りない部分も良い部分もはっきり見えて本人たちもわかっていると思う。本当に伸びる選手たちだなと強く感じたので、これからもっと頑張ってほしい」と後輩たちにエールを送った。
▲専大を見守る原田
強敵を相手に手ごたえをつかんだ第4戦。次戦は2部残留を懸け、慶應義塾大学と対戦する。
原田周大インタビュー
後輩たちは2年ぶりに2部リーグの舞台に戻ってきたが
「僕もはじめは2部リーグで戦っていたが、欲を言えば1部で専修大学を見たいという気持ちはある。僕もそこはできなかったことなので、後輩たちに2部優勝を目指してもらいたい。これから来年、再来年に期待している」
後輩の活躍ぶりはどうだったか
「今日の最後の試合みたいに熱い試合をしてくれると、本当に気持ちが入るし、俺も頑張ろうと思う。ああいう接戦になる試合は絶対にある。相手がどんな人であろうと相手が本気で来たらそこでぶつからないといけないので。ああいう時に後輩から刺激をもらって、俺も絶対接戦では負けないという姿を見せたいと思う」
今後の大会への意気込み
「今年は全日本選手権で優勝したい。来年は日本でアジア大会が行われる。そこに向けての代表権を必ず獲得するために全力で頑張っていきたい」
文・写真=竹田一爽(文4)