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〈令和7年度 明治杯 全日本選抜レスリング選手権大会大会3日目=6月18~22日、東京体育館〉
明治杯の大会3日目である6月21日に専大からは5名の選手が出場した。フリースタイルでは61キロ級の向田旭登(経営4・花咲徳栄高)、79キロ級の高原崇陽(経済3・高山西高)が決勝に挑み、グレコローマンでは60キロ級の徳原誠馬(文3・高知東高)が準決勝まで勝ち進んだ。激しい攻防が続く中、健闘するも惜敗。専大の選手は優勝を掴むことができなかった。
フリースタイル79キロ級の決勝戦。高原は全日本学生選手権振りに早稲田大のガレダギ敬一選手と決勝戦で戦うこととなった。今大会第1シードで挑む高原は、ガレダギ選手からリベンジを狙う。
序盤から両者拮抗した状況が続き、互いにパッシブ(消極的な選手に与えられる注意)を受ける展開になった。その後ガレダギ選手が2個目のパッシブを受けると、30秒間のアクティビティが与えられ、高原が1点を先制した。このタイミングで高原に足を痛める様子がみられ、確認が入る。試合再開後も点数が動かないまま1-0で第1ピリオドを終えた。
▲青が高原。相手を崩そうと果敢に攻める
続く第2ピリオド、開始直後に背後を取られ2点を奪われてしまう。果敢に攻めの姿勢を見せるも残り10秒となるまで膠着状態が続いた。最後に高原が1点をもぎ取り2-2と同点で試合を終える。しかし、より高得点の技を決めたガレダギ選手にビックポイントが認められ敗戦となった。惜しくも全日本学生選手権のリベンジは果たせなかった。
▲最後まで攻撃の手を緩めなかった
今大会を振り返り高原は「決勝までは順調にいけると思っていたので予定通りいけて良かったが、決勝戦はまだ足りていなかったと思う」と語る。全日本学生選手権と同じ相手と決勝戦でのリベンジ試合となったが、「決め手につきあわされずに自分のバランスを最後まで保っていられる場面もあった。自分で取る技をもう一歩確実に作っていけたらと思う」と前回の対戦からの成長を確実に感じている。今後については「2位が1番多い。優勝してこの2位を脱却したい」と強い思いを語った。
フリースタイル61キロ級の決勝戦にて、向田は株式会社三恵海運の長谷川敏祐選手と対戦した。
今大会では第2シードでの出場である向田。序盤に相手からの脚への攻撃を上手く抑え、返し技を決めて2点をリードする。しかし、相手の低い攻撃に脚を取られ、2点を返された。相手の攻撃に怯まず積極的に攻めていくも、崩しきれずにまた脚を取られ、今度は連続得点を決められてしまう。6点のリードをとられる中、8-2で第1ピリオドを終えた。
▲青が向田。相手選手をしっかりと抑え込む
続く第2ピリオド、序盤に2点を取られたものの、後ろからしっかりと固めて1点を取り返す。その後も攻めの姿勢を見せ続け、技を決めることで2点を取り10-5まで持っていった。しかし、相手を崩し切ることができずに連続で点を奪われ、15-5と10点差をつけられてテクニカルスペリオリティ負けとなった。
向田は「優勝できなかったことが純粋に悔しいです。足を取られる場面で点数を取られてしまって気持ち的にきつかったところがある」と悔しさを滲ませた。今後に向けては「インカレや、1番はU23の世界大会で優勝して、天皇杯ではやられた借りを返せるようにしたい」と意気込み、今後も挑戦し続ける姿勢を見せた。
▲試合後悔しい表情をみせた
グレコローマン60キロ級の準決勝に、専大から徳原が出場した。序盤から相手の投げ技が決まり、一気に5点を奪われてしまう苦しい展開となった。その後も相手に1点が入り、点差を詰められないまま7-0で前半を終える。リードを取られ、何としてでも点を取り返したい状況で後半戦は終始果敢に攻めに行った。開始してすぐに1点を奪うも相手のガードを崩しきれず、後半戦も苦戦を強いられた。その後、終盤に4点を奪われてしまい11-1で準決勝を終えた。
▲青が徳原。しっかりと組み合い攻めに行った
惜しくも決勝まで進むことのできなかった徳原。だが、明日(6月22日)には3位決定戦を控えており、戦いは未だ終わっていない。明日の3位決定戦で勝利を勝ち取ることができるか。
▲フリースタイル79キロ級の表彰式。左が高原
▲フリースタイル61キロ級の表彰式。左が向田
文=米山初佳(文2)
写真=知地泰雅(文3)