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「アミノバイタル®︎」カップ2025 第14回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選
2回戦 VS東京学芸大学蹴球部
6月8日(日) 14:00Kickoff
@立教大学富士見総合グラウンド(埼玉県富士見市)
専大 4-0 東学大
得点者 溝口晃×2、松本×2
2回戦は東学大と対戦し、4-0で完勝。リーグ戦第5節では1点差で勝利を収めたが、この試合では前半の4ゴールで勝負を決定づけた。前半3分には、相手DFのミスから溝口晃のゴールで先制する。その7分後には、相手のミスから高い位置でボールを奪って松本がゴール。その後は溝口晃と松本がそれぞれ2ゴール目を決めて、前半で4点差とする。
後半は相手にボールを持たれる展開もあったが、GK佐藤翼を中心に、クロスの対応や人数をかけた守備で無得点に抑える。前半とは変わって追加点を決めることができずに攻め手を欠いたが、そのまま4-0で試合終了。専大が3回戦に駒を進めた。
▲アミノ杯の初戦を勝利で飾った
〈試合前情報〉
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 1 佐藤 翼(文1・柏木学園高)
DF 4 橋本 清太郎(文4・流通経済大柏高)
DF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)
DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)
DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)後半10分OUT
MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)前半39分OUT
MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)
MF 15 荒田 拳輝(文2・平塚学園高)後半28分OUT
FW 11 松本 皐誠(商4・東海学園高)後半7分OUT
FW 18 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半16分OUT
FW 24 溝口 晃史(法1・大津高)
途中出場
FW 29 遠藤 琉晟(ネット情報1・帝京長岡高)前半39分IN
DF 22 坂本 柊(経済1・尚志高)後半11分 IN
FW 13 山下 基成(文3・大津高)後半7分 IN
FW 27 橘 風芽(法1・浜松開誠館高)後半16分 IN
MF 20 三木 喬貴 (ネット情報2・習志野高)後半28分 IN
<試合展開>
アミノ杯初戦に臨んだ専大は、リーグ戦でも対戦した東学大と一戦を交えた。この試合ではGK佐藤翼が大学サッカーの公式戦初出場を果たすなど、1年生の選手5人がメンバーに名を連ねた。
▲キックオフ前に円陣を組んで士気を上げる
前半3分、相手のミスを突いて早くも専大が先制。自陣右サイドのタッチライン際で橋本清が前方にクリアすると、一度は相手に跳ね返されるが、すぐに橋本燦が奪い返す。パスミスを見逃さなかった橋本燦は、左サイドを駆け上がる溝口晃に鋭いパスを送ると、左足のシュートがゴール右隅に決まり先制に成功。溝口晃は先制ゴールの場面を「燦くん(橋本燦)から良いパスが来て、あとは流し込むだけだったので、イメージ通りだった」と振り返った。
幸先の良いスタートを切った専大は、ハイプレスから相手のパスミスを誘って追加点を得る。右サイドで東学大のスローインから相手のCBに渡ると、仲本が猛烈なハイプレスでボールを奪取するが、一度は相手の粘り強い対応に遭う。だが、ペナルティエリア手前から橋本燦と松本も積極的にプレッシャーをかけると、相手DF同士のパスミスから松本がボールを奪い、冷静なシュートでネットを揺らす。前線からの守備が機能した専大は、わずか10分間で2点のリードを広げる。
▲仲本は無得点に終わったものの、攻守にわたって勝利に貢献した
早くも2点差をつけたが、今度はロングカウンターから溝口晃が2点目を決める。前半27分、相手GKのゴールキックからボールの奪い合いが続き、橋本清が右サイドのタッチライン際でミスをすると、一気に自陣ゴール前へ攻め込まれる。しかし、ペナルティエリア内で荒田のパスカットから、専大がロングカウンターを発動。右サイドのタッチライン際で松本がボールを受けて、センターサークル付近の橋本燦にパスが渡る。橋本燦は左サイドを駆け上がる溝口晃にボールを供給すると、相手2人の間から巻いたシュートを決めて3-0。溝口晃は、2得点目のプレーを「練習からやっている、1つ外して打つことが上手く形として出来た」と話した。
▲橋本燦(左)のアシストに溝口晃(右)が2ゴール目を決めた
またしても東学大のミスからショートカウンターで4点目が決まる。前半37分、志村が橋本燦に縦パスするが、相手の厳しい対応に遭ってボールを奪われる。それでも、即時奪回すると荒田が持ち運び、右サイドの松本にパスを送る。 ボールを受けた松本は、ペナルティエリア右で相手GKとの1対1を制して4-0となり、そのまま試合を折り返す。
▲松本も負けじと2ゴールを決める
東大樹監督は、前半を振り返って「初めてのメンバーが多数いたと思うが、自分たちの役割を理解して、やるべきことをやった結果が前半の4点かなと思う。試合の入りやゲーム展開は凄く良かった」と話した。
▲後半開始前、応援席の選手たちが盛り上げる
後半に入ると、セットプレーから追加点を狙う。後半2分にCKを獲得すると、こぼれ球を拾った遠藤は右サイドの仲本に頭でパスを送る。仲本はペナルティエリア外からゴール前に浮き球を供給するが、またも相手にクリアされる。再びCKからゴール前に押し込むと、GKに弾き返されて空中戦が続く。こぼれ球を収めた橋本清がペナルティエリア内の左サイドに流れると、カットインして右足を振り抜くが、惜しくも相手GKに正面で止められる。
▲橋本清がドリブルからシュートを打つ
その後は両チームともに攻めあぐねる展開が続くが、パスワークで決定機を作る。後半29分には敵陣左サイドでのスローインから、戸田、遠藤、橘とワンタッチパスを繋いでゴール前に攻める。橘との連携から相手の裏に抜け出した遠藤はゴール中央の山下にパスを送るが、相手にクリアされて5点目には至らない。以降も両チームが攻め手を欠きながら、試合時間が過ぎてゆく。
▲橘は後半途中から1トップを務めた
▲遠藤は持ち前のドリブルを見せて、チャンスを作った
試合終了間際には失点のピンチを迎える。後半ATには後方からパスを繋がれると、左サイドで攻撃を展開される。最後は坂本の裏に抜け出した相手にシュートを放たれるが、ゴールの右に外れて難を逃れる。そのまま前半の4点を無失点で守り抜き、専大がアミノ杯初戦に勝利して3回戦進出を決めた。
▲試合後、佐藤翼が勝利のダンスを踊る
試合を終えて、東監督は「前半から良い入りをして点を取れたことは良かったと思うので、上手く前半を進められた。後半は少し課題が見えた試合だったので、そこを改善しつつ、トーナメント戦なので、また1つでも上に行けるように頑張っていきたい。毎試合失点していた中で、今回無失点で抑えたことは、ディフェンス陣やキーパー含めて良い集中力を保って、良く頑張ってくれた」と振り返った。
この試合で2ゴールをあげた溝口晃について、「彼はサッカーセンスが凄くありますし、得点が取れる選手なので、そのような意味で今日は90分(フルで)使った。更に上手くなっていって、チーム内の競争が激しくなっていければ良いなと思う」と、期待を寄せるコメントを残した。
この試合ではスタメンのGKに佐藤翼を起用するなど、サブのメンバーを含めた5人の1年生が全員出場した。その意図は「調子の良い選手やチームにフィットする選手を試合に出しているので、あまり学年の差を気にしていないと思いつつ、キーパーの翼(佐藤翼)も今日はゲームをスムーズに進めてくれるので、期待して起用した。誰かが欠けているというよりも、その試合で一番良い選手を使っていこうと思っている」と話した。
3回戦では、リーグ1部を含めた上位レベルのチームとの対戦が予想される。次の試合に向けて、「自分たちは下剋上を狙っているので、1試合でも良いチームを食ってやろうという気持ちは選手を含めて持っている。3年生や4年生の中には、Jリーグやプロチームでサッカーをしたいと望んでいる選手もいると思うので、そのような選手たちのアピールの場になれるように、1試合でも多く勝てるように頑張らせてあげたい」と、熱く意気込みを語った。
アミノ杯初出場で2ゴールを決めた溝口晃は、「前半は良い入りができて、前半で4点取れたことは良かったが、後半はギアを上げていこうと話した中で、得点が取れずに停滞した時間が続いたことは、次に向けての反省点かなと思う。カップ戦にかける想いは、先輩たちの練習を見て伝わった。自分も何かチームのために出来ればということを考えながらプレーしていたので、今日は得点を取れたので良かった」と、試合を振り返った。
3回戦に向けて「これからは上のカテゴリーの相手との対戦になってくるので、少しでも多くのチームと対戦して、自分たちの価値を上げれるように戦っていきたい」と、意気込みを話した。
この試合で大学サッカー初出場を果たした佐藤翼は「シーズンが始まってから、いつ自分が出てもいいように準備をしてきた。今日は自分がスタメンに抜擢されましたけど、特に緊張することもなく、いつも通りのプレーが出来たかなと思う。大学サッカー初出場だったが、実際にゴールを守っていると感じた。自分の特徴を出しながらプレーが出来たら良いなと思う」と、試合を振り返った。
3回戦に向けて、「自分も、もっとチームが苦しい時に良い声掛けをして、チームが少しでも楽になれるように出来たら良いなと思う。次の試合もまた難しい試合になり、今日よりもまた強い相手が来ると思うので、そこに向けて良い準備をしていきたい」と話した。
溝口晃と同じく2ゴールを決めた松本は、「今日試合に入る前に、立ち上がりが大事ということをチームで話していたので、早い時間に先制点を取って前半で4点取れたことは、チームとして良い試合運びが出来た」と、試合を振り返った。
松本の2ゴールは、いずれも高い位置からの得点だったが「怪我をしていて、スタメンで出たのは去年の最後の試合(2部参入プレーオフ決定戦)ぶりだった。今年で4年になり、大学サッカーのラストの年なので凄く気合が入っていた。1年生が活躍してくれることは良い刺激にもなると思うので、試合が始まって溝口晃が先に点を取ったので、自分も負けていられないなと思って得点を取ることが出来た」と、熱い想いを語った。
CFで出場した仲本については「仲本も今年4年で、ずっと一緒にやってきた。仲本も前からの守備やボールを収めるところなど身体を張って頑張ってくれる。1年からしっかりやっているので、やりやすい部分があった」と話した。
3回戦に向けて、「次の相手は、1部などの自分たちよりも上のチームになると思う。今日も自分たちはチャレンジャーとして戦ったが、より上のチームと戦うということで、チャレンジャー精神を忘れずに、自分たちのやってきたサッカーを出して勝っていきたい」と意気込みを語った。
最終ラインで完封勝利に貢献した岡田は、「前半は入りが良くて、立て続けに4点入ったのはチームとして良かったが、課題でもある後半にどれだけ点数を重ねられるかというところで、攻撃の質も落ちて前に行く回数が少なくなったので、そこはもっと改善していかないといけない」と試合を振り返った。
カップ戦の初戦を無失点で勝利したことについては、「後ろはいつも0点に抑えることを目標にやっているので、そこに関しては相手にビッグチャンスを作らせることもあまり無く、落ち着いて対応出来た」と話した。
3回戦に向けて、「自分たちはチャレンジャーなので、前向きにやっていけたことが去年(1部リーグの駒沢大に)勝てた要因だと思うので、そこを忘れずに、しっかり上から叩きにいきたい」と、強く意気込んだ。
次戦は、関東大学サッカーリーグ戦3部第11節で6月14日にアウェイで亜細亜大学と対戦する。
文=藤林利英(文2)、写真=佐藤佑樹(経済2)