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〈秩父宮賜杯第57回全日本大学駅伝対校選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会 5月24日 =レモンガススタジアム平塚〉
7位を目標に掲げ、今年こそ伊勢路の切符をつかみたかった専大だったが、さらに力をつけた他大の壁が立ちはだかった。チームを代表して出走した全8名の選手のレース後のコメントを一問一答でお届けする。
▲雨の中でも声援を送り続けた
〇1組
藁科健斗(経営4・横浜高) 27位 29分52秒42
▲藁科健斗
──去年に引き続き1組目の出走だった
「今年も1組目を走らしていただきチームの流れを持ってくるという役割だったのですが、それを果たすことができず不甲斐ない走りをしてしまいました。スタートから5000mまでは余裕を持って走ることができ、自分は7000m辺りからペースが上がると思いそこまでは余裕を持って走ろうと思っていたのですが、6000mを過ぎた辺りでペースが上がり、そこで少し焦ってしまい上手くついていくことができず体が固まってしまいました」
──最後の予選会だった
「悔いの残る結果になってしまいました。昨年よりも調子の良い状態で試合を迎えることができたので自分自身組1桁順位を目標にしていたのでその目標に遠く及ばず、チームとして全日本予選突破を目標にしていたのですが結果は16位と昨年と変わらない順位になってしまったのでこの結果の責任は自分にあると思います」
──箱根駅伝予選会に向け主将として今年の夏はチームでどのようなことに取り組みたいと考えているか
「箱根駅伝予選会は昨年よりスタート時間が1時間早まるということなので高速レースになる可能性があると思います。その中でも専修大学の強みであるロード力を活かすためにも今年の夏は練習の量と質を高めていきたいと思っています。そのためにまずは6、7月である程度の土台を作り、8、9月の夏合宿で質を高めていくこととその中で故障者を出さずに練習を行っていき箱根予選会を100%の状態で臨めるようにしていきたいと思っています」
手塚太一(経営4・那須拓陽高) 30位 30分16秒26
▲手塚太一
──今大会を振り返って
「レースを振り返ると序盤からあまり良い位置で走ることができず、悪いリズムになってしまったことで、悪い癖である後傾してしまうフォームになり、きつくなってしまったことで早々に集団から離されてしまいました。離された後は前から溢れてきた人を追って走りました。ペースを落としてしまった自分ができることは少しでもペースの落ちを抑えることと、ラストにもう一度頑張ることだったので、気持ちは切らさずに走りました。想定ではペースの上げ下げがあると思っていましたが、想定以上に速いペースで進んでついていけなくなってしまったので、自身の力不足も感じました」
──2年ぶり最後の予選会だったが
「最後の全日本予選会ということで、良い結果で締めくくりたかったですが、振るわなかったです。2年生の時は2組目で組14位で走れて、良いイメージはあったのですが、今回は序盤から苦しくなってしまい、4年生としての役割も果たせず申し訳ない気持ちが強いです」
──今回の課題は
「前々からの課題になっている上半身が後傾してしまい失速してしまうことと、今回改めて思ったことは、試合で力を発揮できないことです。上半身の後傾に関しては、トレーナーの方にも協力していただいて、改善するトレーニングをしているので継続して改善に取り組んでいきます。試合で力を発揮できないことに関しては、今年の箱根駅伝からのことで、練習は順調に出来ていても試合で同じパフォーマンスを発揮できないことが続いています。今回も練習は積めていて、自信はあったのですが、イメージの動きが現実でできない感覚でした。これに関してはメンタル面の要素が強いと思うので、話し合いや自分と対話することを継続して行くことで克服したいです」
──今回の収穫は
「収穫としては、ラストスパートです。早々に集団から離れてしまったので勝ち切るためには使えなかったですが、全日本予選会に向けてラストスパートには力を入れて取り組んできたので、最後1周にペースを切り替えて前を走っていた選手を抜くことができたのはラストスパート練習の成果が出たかなと思っています」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組みたいか
「課題に挙げた、後傾することの改善と、メンタル面のトレーニングをして試合で力を発揮できる状態でスタートラインに立てるようにしたいです。練習面に関しては最後の夏になるので、何事も最後だと思うことで頑張れると思うので今まで以上に距離を走ることでタフさを身につけたいです」
〇2組
丹柊太郎(人間科学3・松山商業高) 30位 29分54秒07
▲丹柊太郎
──今大会を振り返って
「今回が初めてのトラックでの代表レースということで緊張もありましたが、箱根駅伝や宮古島駅伝で襷リレーを共にした具志堅とスタートを共にできたことで、落ち着いてレースに挑むことができました。実際に走ってみて、勝負に徹するレースの難しさを改めて痛感しました。1000mごとに10秒近いペースの上げ下げがあり、その影響で集団内では選手同士がぶつかり押し合いになるなど、精神的にも体力的にも非常にタフな展開でした」
──事前に考えていたレースプランは
「事前に考えていたレースプランは“位置取りを最優先すること“でした。全日本予選では、記録会と違って外側からどんどん選手が上がってくるので、内側でじっとしていると、気づけば集団の最後尾に下がってしまう危険があります。常にベストな位置で集団の流れに乗り遅れないよう意識して走りました」
──雨の影響は
「ある程度の対策はしていましたが、レース中は雨を気にする余裕もなく、目の前の展開に集中することに精一杯でした」
──今大会を通して感じた課題は
「今回のレースで感じた課題は、フィジカル面の弱さです。ペースの波に対応して体力がじわじわと削られていく中、ラスト2000mのペースアップに対応しきれませんでした。特に自分はショートインターバルの練習で消化率が低く、苦手意識があります。まさに今回のような展開こそ、その弱点が表れたと感じています。今後はその苦手を克服するためにも、ショートインターバルへの取り組みや補強トレーニングを、これまで以上に意識して取り組みたいと思います」
──昨夏はフォームとメンタルの改善をテーマとしていたが、今年は
「今年の夏はこれまでの取り組みを継続しつつ、“勝負強さ”をテーマに練習を積んでいきたいです。どんなレース展開でも対応できるような柔軟さと、自信を持って勝負できる強さをこの夏で身につけ、箱根駅伝予選会に臨みたいと思います」
具志堅一斗(経営3・コザ高) 31位 29分57秒03
▲具志堅一斗
──3年連続の出走となった
「これまでの2年間で少しずつ力がついてきていて確実にタイムを伸ばすことが出来ていました。その中で今回の全日本予選会では例年より涼しかったこともあり昨年より30秒ほどタイムを縮めることは出来て30分を切ることが出来たのですが、例年ならそこそこの順位で走ることが出来ていたタイムでしたが、他の大学の選手とは全然勝負をすることが出来なかったです」
──事前に考えていたレースプランは
「例年よりは速くなるとは思っていたので、最後まで(集団に)ついてラストで勝負だと思っていたので、予想通りのレース展開でしたが単純に力不足で勝負をすることが出来ませんでした」
──雨の影響は
「自分の時はそこまでひどくなかったので走りに対して影響は無かったです。どちらかというとより涼しくなったので走りやすかったです」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組んでいくのか
「私の強みはスピードよりも粘り倒せるスタミナなので、ジョグの量や質にこだわってそこをもう一度徹底的に鍛え直していきたいと思います」
〇3組
福田達也(経営4・市立橘高) 30位 29分47秒43
▲福田達也
──今大会を振り返って
「最初から全体のペースについていけず力不足を感じました。速い流れになることはわかっていましたが、後半、粘っていくことができずペースを上げることができなかったです。単純にまだ力の差が大きくあったと思います」
──事前に考えていたレースプランは
「3組目ということで速いペースになることは事前にスタッフとも話していたので集団から離れてしまっても自分のリズムを崩さずに先頭との差をなるべく広げないレースプランを考えていました」
──最後の予選会出走だったが
「私自身、2年生に初めて走らせていただき、今回が2回目の出走でしたが、例年と同じようなレースになってしまったと感じます。今年はいつもより戦えるメンバーが揃っていると思いました。しかし、主力の怪我だったり、走れているメンバーも春先に結果が出なかったりとチームとして予選を突破する雰囲気を作れなかったのが良くなかったと思います」
──怪我明けの日体大記録会からどのような調整をしたか
「日体大記録会からそれほど期間もなかったので次の週の後半から全体の練習に合流していきました。そこからの全体メニューは取り組めていましたが、しっかり練習を積みきれなかったのが後半の走りに影響してしまったと思います」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組みたいか
「最後の予選会で箱根駅伝を走るラストチャンスなので絶対に突破したいです。去年は走りでチームに貢献できなかったので、今年はどんなコンディションになってもチームの力になる走りをするために課題であるレース後半の走りに対してアップダウンのあるコースの対応や粘り強さを高めるために泥臭く取り組んでいきたいです」
和田晴之(経営3・三浦学苑高) 40位 30分34秒71
▲和田晴之
──今大会を振り返って
「圧倒的力不足で、何もできずに終わってしまいました。自信を持ってレースに臨むことができなかった自分の弱さが見えたレースでした。スタートしてすぐに置いていかれそうで、調子の良し悪しの前に、シンプルな実力差を感じました」
──事前に考えていたレースプランは
「事前には、間違いなく速くなると思っていたので、序盤は集団の横に膨らみすぎず、内側の安定した場所を走りたいと思っていました。
レース前の調子はあまり良いとは言えない状態でした。最低限の練習をこなしている程度で、不安でいっぱいでした」
──3年連続でエントリーされ、初めての出走となった
「全日本予選はこれまで出たいと思っていた舞台の一つでした。しかし、実際にスタートラインに立ってみると、自分の思い描いた景色とはかけ離れたもので、実力不足を痛感する苦しい30分間でした」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組んでいくのか
「今年の夏はとにかく走って、勝負して、自信を持ってスタートラインに立つための材料集めをしていきたいです。昨年の夏合宿は足の不安が大きく、あと一歩のところで練習を100パーセント消化することができませんでした。今年はそのあと一歩を確実に埋めて、自信を持ってレースに臨める状態を作っていきたいです」
〇4組
上山詩樹(経済3・敦賀気比高) 32位 29分11秒97
▲上山詩樹
──2年連続、全日本大学駅伝予選会を走ってみて
「最後のキックのところやレースが動いたところで反応できなかったところは最近、後半の課題として残しながらズルズル来ちゃっているので、それが如実に出たレースだったかなっていう風に思います」
──事前に考えていたレースプランは
「調子が悪かったので、どこまで行けるかわからなかったので、チャレンジというか、その場に応じていい人見つけながら走ろうっていうレースプランを立てていました」
──雨が降る中でのレースだった
「コンディションは良かったかなと思うんで、だからこそ28分台出せなかったのはちょっと悔しいと思います」
──今年は各校のエースが集う4組に出走した
「力の差が他大学のエースとはやっぱりあるなっていうのを実感しましたし、もうちょっと強くならないといけないなっていうのは再度実感させられたかなって思いますね」
──関東インカレから約2週間がたった。短い期間だったが、何か調整はしたのか
「フィジカルケアは結構やったというか。レースが続いて、疲労感のある中だったんで、治療とかは多めに行ったりとかして、メンタルケアも含めて(大桃結花トレーナーに)やってもらいました」
──具体的には
「動きが悪かったっていう部分も後半の失速に繋がっていたので、そこの改善というか、走り方から見てもらうみたいな感じですね」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組んでいくのか
「ロードにちょっと自信を持っているので、去年は好きなように走ってたら良かったんですけど、今年はチームトップとか、チームを引っ張れるように練習から良い走りっていうところができるように、一つ一つを大切にしていきたいなと。ジョグやポイント練習も含めて、一つ一つを大切にしていきたいなと思っています」
平松龍青(経済3・中部大第一高) 36位 29分45秒94
▲平松龍青
──今大会を振り返って
「前回のアシックスの5キロのロードレース以降(=Tokyo : Speed : Race)、練習から含めて調子良かったんですけど、以前の日体大記録会と同じような感じで、5000m以降全く粘れずに、ズルズル離れて1人で走ってしまう形になってしまったので、そこが引き続いての課題になったかなっていう風に思います」
──事前に考えていたレースプランは
「やっぱり28分台を狙っていて、集団が28分台を切るか28分台で行くだろうっていう風には予想してたので、ひとまず日本人集団に食らいつくっていうプランだったんですけど、結果的には5キロ以降に離れてしまったので全くプラン通りに走れなかったかなっていう風に思います」
──雨が降る中でのレースだった
「自分は暑さに弱いので、暑くなるよりかは雨降ってても涼しくなってくれた方がいいのかなっていう風には思っていたので、そこまで雨っていうのは気にせずに走ることができたかなっていう風に思います」
──初めての公式戦で各校のエースが集う4組で出走した
「元々、前回のアシックスのレースが14分9秒でロードレースは4キロまで他大学の日本人エースたちと競り合うことができたので、そこが自分の中で一つ自信になっていて。だからこそスタッフの方もある程度、耐えれるだろうっていう感じで僕を4組に選んでくれていたと思うので、僕も少し驚いたっていうのはありますけど、覚悟をもって臨むことができたのかなっていう風には思ってます」
──先月の日体大記録会で悔しい思いをしてから何か調整をしたことはあるか
「僕のイメージとしては後半の粘りっていうのは、ペース走の練習である程度克服できるかなっていうのは思っていたのですけれど、日体大記録会の次の週にアシックスレースが入ってしまって、元々予定ではペース走の練習をしていたのですけど、僕はそこに参加できなくて、そのままこの今大会を迎えるまでペース走を入れずに臨むような形になってしまいました。やっぱりそこは後半が課題とはあげていたのですけれど、課題を克服するためのペース走っていう練習ができなかったのは1つ悔しさがあったというか、粘れなかった要因の1つかなっていう風にも思っています」
──箱根駅伝予選会に向けてこの夏はどのようなことに取り組んでいくのか
「ハーフで安定した結果を残すっていうのがまだできていないので、距離を踏むこともそうですけど、今までは故障で夏合宿を全く走れてこなかったので、ひとまず故障なしで夏を乗り越えられれば、おのずと力もついてくるのかなっていう風には思うので、怪我に気を付けて練習して、それでロードの力をつけて予選会に臨んでいきたいかなっていう風に思います」
取材=門前咲良(文3)、大内奈々(経営3)
写真=大内