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〈令和7年度春季・関東学生卓球リーグ戦 5月25日=代々木第二体育館 専大4-3中大〉
大会第6戦の相手は、過去3年間で3勝3敗と互角の勝負を繰り広げてきた中央大学。ここまで4勝1敗と好調で迎えたこの試合を4―3で制し、今季通算5勝目を挙げた。
1番手は主将の星優真(文4・東山高)が出場した。第1セット先取し、そのまま流れを掴みたかったが、2、3セットを連続で取られてしまった。後が無くなった第4セット、4―7となったところでタイムアウトを要求。その後逆転するも、9―11で敗れた。
▲ガッツポーズをする星とベンチ
2番手を任せられた田中京太郎(文3・静岡学園高)は1、2セットを落とし、3セット目を11―8でもぎ取ったものの、第4セットを奪われ惜敗。
流れを変えたい専大は3番手に溜大河(経済2・静岡学園高)を起用。ネットミスが目立ち、第1セットを許したものの、第2セットを奪い返し、試合を振り出しに戻した。サービスエースや相手のミスを誘い、11―3で第3セットをものにしたが、第4セットを失った。フルセットの末、11―8で第5セットを奪取し、ガッツポーズで喜びをあらわにした。
試合後、溜は「(中大は)去年の秋リーグで負けていたからなんとしても勝ちたいと思っていた。自分が1点を取ることでチーム全体の活気があふれると思いプレーをした」と話した。また、5セット目に高いトスのサービスを何度か出していたことについて聞くと、「サーブのトスの高さを変えることで、相手がちょっと動揺したりすると思うから(狙って)出した。今日は頭が回っていたからできて、それが良かった」と勝利の鍵を語った。
▲回り込む溜
▲勝利の喜びを全身で表す溜
4番手には星・木塚陽斗(文2・明豊高)のペアが登場。第1セットは星による巧妙なコース取りでセットをものにした。第2セットは7点で取られ、悔しさのあまり木塚は地面を強く蹴ったが、続く第3セットを手中に収めた。第4セットは木塚の気迫あふれるスマッシュが華麗に決まり、ゲームセット。セットカウント3―1でダブルスを制した。
▲息ぴったりの星(右)と木塚(左)
2―2で迎えた5番手は直前のダブルスで決着を決めた木塚が出場。対するは同じくダブルスに出場していた中大の前出陸杜選手だ。第1セットは一進一退の展開だったが、惜しくも9―11とセットを落とした。第2セットは完全に相手の波に飲まれ1得点しかすることができなかった。第3セットはネットミスやオーバーミスが連発し、セットカウント0―3で苦杯をなめた。
あとがない専大の6番手を二井原有真(文2・育英高)が担った。第1セットを7で取るも、第2セットは相手に押され持ちこたえられなかった。第3セットの8―8のタイミングで二井原に流れを寄せるためタイムアウトを取り、11―9でセットを奪い取った。リズムをつかみ、第4セットを6点で取り、専大の粘り強さを見せた。
試合の行方は7番手の原田春輝(人間科学4・希望が丘高)に託された。安定したカットで第1セット、第2セットともに8点で勝ち取った。第3セットで6―4となった時、中大は思わずタイムアウトを取るも、原田は4年の意地を見せ、この試合を制した。
7番手にすべてがかかっていたが、「緊張はなかった。自分の中ですごい状態もよかったし、自分のプレーができれば勝てるなと思っていたから、焦らずに自信を持ってプレーできた。相手が緊張しているというのは自分の中にもあったから思い切ってやれた」と言い、爽やかな笑顔を見せた。
▲主導権を握り切った原田
試合後、高宮啓総監督は、「この春リーグは新チームになって新しいメンバー構成で臨む大会だし、うち(専大)は4勝1敗、中大は5勝0敗というところで、うち(専大)が今日優勝を確実にしようと思ったら、4―1で勝つことを前提としたオーダーを組んだ。1番(星)、2番(田中)を取られたのは想定外だったが、巻き返して勝ててよかった」と安堵の表情を浮かべながら頷いた。
3時間37分の激闘の末、勝率が五分五分であった中大戦は4―3で専大に軍配が上がった。26日に控える最終戦は法大と対戦する。優勝のためには負けられない一戦となる。
専大男子卓球部の快進撃は、これからも続く─
文・写真=大石真碧(文2)