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2025.03.13
陸上競技

【陸上競技部】期待の1年生3人が64分台 「一歩ずつは進んでいる結果」

〈立川シティハーフマラソン2025=3月9日 日本陸上競技連盟公認コース・WA認証コース陸上自衛隊立川駐屯地、国営昭和記念公園及びその周辺道路・21.0975キロ)


 3月9日、立川シティハーフマラソンが開催された。専大からは12名が出走し、佐藤恵伍(文1・自由ヶ丘高)が専大勢1番手の1時間4分19秒で自己記録を更新した。本調子ではなかった選手が多かったものの、64分台に3名が到達したり、自己記録を大幅に更新する選手がいたりと収穫があった今大会。長谷川淳監督は「一歩ずつは進んでいる結果」と評価した。


▲立川シティハーフマラソン、ハーフマラソン生徒・学生の部がスタートした瞬間




本人も想定通りの好走 佐藤恵伍がチーム1番手に


▲佐藤恵伍


 佐藤恵伍(文1・自由が丘高)が専大勢トップの走りを見せ、頭角を現した。総合44位の1時間4分19秒を記録し、自己ベストを28秒更新する結果となった。


 ロード走を得意とする佐藤は、序盤の5キロ地点を14分54秒で通過。「自分の想定していたようなレースができたという印象で、前半から集団について流れに乗って、公園内で粘りながら勝負できた」と前半に重きを置いたことが好走の要因になったのではと分析した。

また、昨年箱根駅伝予選会のメンバーに選ばれていたものの出走が叶わなかったことも一因になった。「同じコースでリベンジと思って臨んだことが良い結果になったのではないか」と今大会の走りを振り返った。後半に関しては「その都度状況を判断して、自分の体力を考えながらレースを運べたのが良かったと思う」と話す。


 専大勢トップでフィニッシュしたもののまだまだ課題は残る。「前半で勝負するならもっとスピードを磨かないといけないと感じている。63分台が見えていた部分もあったので、それを目指すならもっと入りで先頭集団に付いて我慢する必要があるという風に感じた」とより良い結果を導き出すための指針を話した。加えてトラック競技に対する苦手意識を口にしたうえで、「トラックでも新入生、同級生、先輩に負けないようにしていきたい」と力強く意気込んだ。


 今年は関東インカレを出走と全日本メンバー選出を目標として定めた佐藤。チームへの貢献を目指し2シーズン目を迎える。


▲箱根駅伝予選会メンバーには選ばれたが出走は叶わなかった。その悔しさを胸に、2年目はチームへ貢献することを目指す




箱根駅伝後から不調でも64分台 「丸亀ハーフから改善できた」


▲田口萩太


 今年の箱根駅伝で5区出走を果たした田口萩太(文1・東京高)はチーム内2番手の1時間4分21秒でフィニッシュ。自己記録に近いタイムを残した。


 2月2日に出場した第28回日本学生ハーフマラソン選手権大会・第77回香川丸亀国際ハーフマラソン選手権大会(以下、丸亀ハーフ)では64分台に乗り、自己記録を3分30秒縮めた。今回のレースでも64分台に到達したが「丸亀ハーフに出てからずっと調子を落としていたというか一回スイッチが切れてしまって、全然調子が上がらない中でのレースだった」と不調だったことを明かした。

 丸亀ハーフの4日前に田口は体調を崩してしまっていた。大会当日は序盤、スピードを上げ積極的な走りを見せたが、後半はペースを落とし苦しい走りとなった。「丸亀ハーフは記録を狙える大会でそこに近づけていけたというか、セカンドベストではいけたので最低限調子悪い中で抑えられた」と自身を評価したが「走行距離がガクンと落ちた状態で(走って)最初かなり突っ込んで失敗してしまった」と反省した。


 それから1か月後の今大会では、体調を崩すことはなかったが不調のままだった。前回の反省を活かしスピードを抑えてスタートし、後半に上げていくプランを練って挑んだ。

5キロ地点を15分6秒、10キロ地点を30分34秒で通過した。「少し遅すぎた」と自省していたが、20キロ地点で1時間1分2秒と浮上していき「丸亀ハーフから改善できた」と今回のレースプランが適応した。しかし、最低限の目標であったチームトップには僅かながら佐藤と2秒差で届かず、「最後追いついたが、スパートで負けて詰めの甘さがあった」と悔やんだ。


 自身初のハーフマラソンだった箱根駅伝予選会を走って5か月近く経過した。「(今大会は)集団で行くのであまり突っ込んでいくというレースではなかったが、あの時は暑さもあり公園に入るまでに(体力を)消耗してしまって、公園内で起伏が出始めてから全く(体が)動かないという形になってしまった。今回は好条件だったのと、公園内がきついというのはわかっていたのでしっかり余力を残して行こうというので。予選会で一回走ったことでちょっと対策できたっていうところはあった」と経験が活きた。

 昨季は箱根駅伝予選会、本選に出場したが「ハーフマラソンを走る柔軟性はまだまだだなという風に感じている。多少安定感は出てきたとは思うが、今回出ていないチームの主力や他の箱根駅伝走ったメンバーとかと比べると全然まだ力が劣っている。やっぱり自力をつけないと予選会でも去年と同じような結果になってしまうと思う」と語る。しかし「ちょっとずつ良くなってきてはいる」と悲観せず、「去年は出場させてもらった割に結果出せなかったというのが多かった。公式戦だけじゃなくて記録会とかでも、どのレースでもしっかり自分の強さを見せられるような走りをしてもっと信頼を置いてもらってから公式戦に挑んでいきたい」と絶対的主力になることを誓う。


 まもなくチームに新入生が加わり、先輩という立場になる。「新入生も結構すごく勢いのある新入生が多い中なのでそこに飲まれないというのはもちろん。去年に関しては先輩たちを見てひたすら追いかけていたが、今年からは見られている立場という自覚を持ちながらしっかり専大全体で強くなれるように良い姿を見せていきたい。自分自身も先輩にはなるが1年生の頃の気持ちというか、初心を忘れずにやっていきたい」と初志を貫き見本になれるように奮闘する。


▲1年生から箱根駅伝で5区出走を託された。今季は自分の強さを見せられるような走りで信頼を勝ち取ることを誓う。




トップを目指すも無念の3着 後半に課題が残る


▲中西慶士郎


 チーム内3番手の中西慶士郎(経営1・比叡山高)は1時間4分41秒でフィニッシュ。全体では65着だった。


 「前半からあまりガツガツいかず、抑えて入って公園内でしっかり勝負するというのを意識して走った。でも思ったよりもラスト3キロがしんどくて。ラストのたたき上げができなかった」と今大会を自身の言葉でまとめた。後半に失速した理由としては「(今大会前)1週間、上手く調子を合わせることができなかったので、その面が今日の調子に響いた」と冷静に分析した。


 主力メンバーが出ていない中でアピールの場となった今大会。「(箱根駅伝)予選会のメンバーであったり、箱根駅伝であったりに対してのアピールが弱い。トップを取りたかった」と目標とする大会出場へのきっかけづくりができなかったことに悔しさをにじませた。それでも「予選会と同じコースで走れたので本番は暑いと思うがその中でも64分台で走れているので安定力を見せることができた」と良かった面についても言及した。

 今後は主要大会での活躍や実績を残すことを目標にしたいと中西は意気込む。


▲昨季は主要体型への出場を逃すも、成長著しい中西。今季は主要大会での活躍や実績を残せるようにアピールを続ける




▽初ハーフマラソンの小川伊央(文1・浜松日体高)=245位 1時間7分23秒


▲小川伊央


──今回の立川シティハーフマラソンが初のハーフマラソンとなった

「15キロ以降、ちょっときつくて目標タイムより遅かったのですけれど、今までの1年間上げてこれなかった中でまとめられたレースだったのかなと思います」


──目標タイムは

「65分台、悪くても66分台でいきたいなと思っていました」


──昨年は伸び悩んだ時期があった

「タイムが全然出なくて、やっていてしんどいことが多かったですけれど、2025年から切り替えて(今回のレースが)きっかけをつかめるレースになったので、ここからもう一回練習して頑張っていきたいなと思います」


──レースの条件は違うが、箱根駅伝予選会で走るコースと類似したコースを走った

「コースというよりは初めてのハーフだったので。ですが、(箱根駅伝)予選会や箱根駅伝(で出走すること)は目標にしているので、一回走って経験できたのは良かったかなって思います」


──走ってみて感じた課題、収穫は

「やっぱり15キロからの最後の5キロがちょっときつくて、ペースが落ちてしまったので、そこを求めればもっと大きく記録出たと思うのでそこが課題です。収穫は今まで半分も行く前から(集団と)離れてしまってグダグダいくこと多かったので、それに比べたら15キロ前ぐらいまでは余裕持って良い感じで走れたので、それは良かったのかなと思います」


──今季に向けて

「5000mと10000mで結果を出して、(箱根駅伝)予選会の時くらいまでにはしっかり(メンバー選考に)絡めるようにしたいと思います」




【立川シティハーフマラソン2025結果】

44着 佐藤恵伍(文1・自由ヶ丘高) 1時間4分19秒 (自己新)

49着 田口萩太(文1・東京高) 1時間4分21秒

65着 中西慶士郎(経営1・比叡山高) 1時間4分41秒

101着 日比野陸(経営2・大垣日大高) 1時間5分10秒 (自己新)

105着 江幡 凛太朗(経営2・水城高) 1時間5分12秒 (自己新)

110着 平松龍青(経済2・中部大第一高) 1時間5分16秒

119着 水津智哉(経済1・今治北高) 1時間5分27秒

153着 戸津大輝(人間科学1・専大北上高) 1時間5分54秒 (自己新)

229着 橋本和真(経営1・専大松戸高) 1時間7分13秒

230着 東悠太(経営1・洛南高) 1時間7分13秒 (自己新)

245着 小川伊央(文1・浜松日体高) 1時間7分23秒 (自己新)

433着 丹柊太郎(人間科学2・松山商業高) 1時間11分49秒




文=門前咲良(文2)、大竹瑞希(文2)

写真=冨田心暖(ネット2)、大内奈々(経営2)、門前