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専大ラグビー部は12月15日、勝てば1部昇格が決まる日大との入替戦に挑む。今年度主将としてチームを牽引した木原三四郎(経営4・東福岡高)に、4年間の振り返りと入替戦への思いを聞いた。
手応えを得た春季オープン戦
木原は今シーズンを振り返り、印象に残っている試合として春季オープン戦最後の試合を挙げる。(当時の記事https://sensupo.com/news/detail/id/25662)今期1部昇格を絶対的な目標としている専大は、その1部を6連覇している東海大学に見事勝利を収めた。「それまでは毎年負けていて、歯が立たないような相手だった。何人か主力の選手が出てない面もあったが、東海大に対して勝ち切ることができたのは、自信にも繋がったし、春やってきた成果が出たのではないかと思う」と大きな手応えを得ていた。勝つことができた要因については「まず気持ちの面が大きかった。今までは相手が上位だからと引いてしまう部分もあった。今年は相手関係なく、どのチームに対してもしっかりやるぞという皆の気持ちがあった」と春季でのチームの成長を確かに感じていた。
今年のカラー
1年次から試合に出場していた木原は、これまでの歴代と比べた今年のチームの特色について、「チーム全体を通して強化できた事」と「選手層の厚さ」を挙げた。Bチームのジュニアリーグでは2勝2敗の2位で終えた専大。敗北した試合は2試合とも僅差で惜敗しており、あと少しで入替戦に行けた今期だった。「9月のジュニアリーグの筑波大戦、 今期初の公式戦でまず勝てたことが、今年のチームがいい方向に行けたきっかけにもなった。さらにはCチームの試合でも勝てた試合が今年は多くあり、チーム全体を強化できたことによって、上のチームも負けじと頑張ることができたんじゃないかと思う」と成長の要因を語る。また、木原主将のカラーについては「これまでのリーダーの方々はプレーや声で引っ張ってくれて、それに後輩たちが付いていくことが多かった。今年はなるべく色々な人、下級生や同期関係無く話しかけるようにした。下級生とかにもいっぱい話しかけて悩みを聞くこともあった。密にコミュニケーションを取ることで、チームとしてもいい方向に行ったのではないかと思う」と、試合や練習以外でも主将としてチームを気にかけていた。
見つめ直した夏と成果が出た秋
今期チームとして難しかった時期はあるか、という問いに対しては「夏合宿の3試合でAのカテゴリーは1回も勝てなかった。春最後は調子が良かったが夏に負けが続いたので、もう1回見つめ直す期間にはなった」と答える。「去年も夏は負けて、そのままシーズンインしたが、今年は自分も映像を見返したり、 どこが悪かったか皆で話し合ったりして、チームを立て直すことができた」とチームで逆境を乗り越えたことを明かした。
そして迎えたリーグ戦。今季は5試合を消化した時点で上位4チームが勝ち点1点差で並び、星取表は混戦模様となっていた。プレッシャーがかかる中、絶対に負けられない試合を勝ち切り、6勝1敗で2位。入替戦への切符を見事掴み取った。リーグ戦を振り返って「去年や一昨年は競った試合を勝ち切ることが多かった。今年はしっかり得点して、相手を追いかけさせるような展開に持っていくことができた試合が多かったので、そこは確実にレベルアップしてる部分。中央大戦は負けてしまったが次の白鷗大戦でしっかりとリカバリーして取り戻すことができた」と手にした成果と手応えを噛みしめる。
入替戦へ向けて
入替戦が行われる熊谷スポーツ文化公園ラグビー場は、木原にとって苦い思い出がある場所だ。降格が決まった3年前、昇格を逃した一昨年と去年、その3試合は全て熊谷で行われた。「自分は試合に出させてもらって熊谷で3年間悔しい思いをしているので、絶対今年はその思いを全部今シーズンにぶつけると皆に話していた。 後輩に1部でラグビーをやってもらいたいという思いもあるし、自分自身がプレーで恩返ししたい」と熊谷でのリベンジを誓う。
入替戦で対戦する日大の印象については「留学生がいて、キーマンで当たって来ますし、フォワードのセットプレーが力を入れていて強力なので、そこでどれだけうちのフォワードが対応できるかが勝負になってくる」と、オフェンス力の高さを警戒する。最後に意気込みを聞くと「まず自分が先頭に立ってしっかりチームを引っ張っていく。今はいい練習ができていて、日大戦に向かって皆着々と準備を進めているので、リーグ戦で得た自信をそのまま出して、絶対に日大に勝ちたい」と力強く答え、悲願の昇格へ思いを馳せた。
文=君嶋悠樹(経済1)写真=田畑杏樹(文1)、峯岸茉莉亜(法1)