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〈関東大学リーグ1・2部入替戦=12月15日 熊谷G 専大29ー41日大〉
▲1部復帰は叶わなかった。
1部昇格を懸け挑んだ入替戦だったが、日本大学に敗れ昇格を逃した。前半はPR木原三四郎主将(経営4・東福岡高)を中心にあたり負けないタックルを見せ、相手に勢いを渡さなかった。攻撃ではサイドを中心に展開し、WTB首藤翔雄(経営4・小倉高)が2トライを挙げ16-17と1点差で前半を終える。後半序盤は一進一退の攻防になるも、20分のFB新野翼(経済4・石見智翠館高)のペナルティゴールから怒涛の攻撃を見せ、26-24と逆転に成功する。しかし再度逆転を許すと、その後は徐々にミスが目立つようになる。最後まで走り続けるも、40分にダメ押しのトライを決められ29-41でノーサイド。三度目の正直とはならず、来季も2部で戦うことが決まった。
4年ぶりの1部昇格へ、多くの観衆が見守る中試合が始まった。前半5分、相手の反則でペナルティゴールを選択すると、新野が確実に決め幸先よく先制する。11分にトライを取られるも、18分にはスムーズなパスワークから敵陣へ押し込むと相手の反則を誘い、新野が再度ペナルティゴールを決め6-5と再び前に出る。
▲前半18分、新野のペナルティゴール。
この日の専大は前への意識が強かった。前半25分にトライを決められるも、27分にWTB平野雄紀(経済4・長崎南山高)の素早いフットワークをきっかけに敵陣に押し込み最後は首藤がトライ。相手のミスで専大ボールの再開になると、パスワークから右サイドへ展開し再び首藤がトライを決め16-12と逆転に成功する。前半終了間際に再度トライを決められるも、平野が相手ゴールをブロックし16-17と1点差で前半を終えた。
▲チーム全体で前に圧力をかけた。
▲前半34分、首藤の2トライ目。
この日もサイドを駆け抜けた。
後半序盤は一進一退の攻防を見せる。13分に相手のパスワークから、最後は中央を突破されトライを奪われる。しかし20分に新野がペナルティゴールを決め点差を縮めると、1分後には相手のラインアウトのミスから左へ展開して一気に前進。場内で専修コールが鳴り響く中猛攻を続け、最後はSO鍬取武蔵(法4・海星高)が押し込みトライ。新野のゴールも決まり26-24と逆転に成功する。
▲後半20分、新野のペナルティゴール。
▲鍬取のトライ。
専修コールが鳴り響き、この日一番の盛り上がりを見せた。
その後お互いペナルティゴールで3点ずつ追加するも、後半31分にトライを決められ29-34に。再び逆転を狙いたかった専大だったが、その後は疲労からのパスミスやペナルティが目立ち、なかなか攻撃のリズムを作れない。残り時間が少なくなるも相手のディフェンスを突破できず、後半40分にダメ押しのトライを決められ29-41でノーサイド。笛と同時に選手は倒れ込み、今シーズンの戦いが終わった。
▲後半31分、相手のトライ。
終盤は抜かれる場面も目立った。
▲試合後、選手に声をかけに行く木原主将(左)。
悔しい思いがある中、下を向かずに戦った選手を称えた。
戦いを終え木原主将は「不本意な結果だったが、自分自身としては結構良いプレーもあってやりきれたと思う。チームとしては相手のプレッシャーにやられてしまって、ターンオーバーされる場面が多かった。細かいところで相手の方が上だったので、来年はそこを詰めていってほしい」と試合を振り返った。石倉俊二監督は「選手は本当に1年間頑張ってくれて、最後の最後までどうなるか分からない試合をしてくれた。この結果は勝負事で仕方がないことなので、また来シーズンも頑張りたいと思う」と、選手への感謝と来季への意気込みを話した。
▲石倉監督体制2年目のシーズンだったが、今年も昇格はならなかった。
「今年は自信を持って良いチームができていたと思う。木原主将を中心にリーダー陣が引っ張ってくれた。
結果は残念だったが、本当にやりがいのある1年間だった」
三度目の正直ならず、今年も熊谷で勝利を飾ることはできなかった。試合後は涙を見せる選手も多かったが、会場外で集まったときの選手からはやり切った笑顔が広がっていた。今シーズンはここで幕を閉じる。そして来シーズン、1部を経験していない選手たちが、新たに1部昇格へ挑んでいく。
後日各選手のコメントも掲載しますので、そちらもぜひご覧ください。
文=北原倖多(文3)
写真=君嶋悠樹(経済1)、田畑杏樹(文1)