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2024.12.16
バスケ

【男子バスケ部】後半引き離され準々決勝敗退 最後まで専修らしいバスケット

〈第76回全日本大学バスケットボール選手権大会=12月5日 代々木第二体育館 専大59ー70白鷗大〉


 

 迎えた準々決勝で白鷗大に負けを喫し、太田の地で日本一の景色を見ることは叶わなかった。前半は徹底したディフェンスとリバウンドで2点リードし折り返すも、後半は主導権を握られ続ける。逆転不可能な時間帯に入り、選手たちは目に涙を浮かべながらも最後まで顔を上げて走り切った。


 第3Qから専大の攻撃が停滞した。白鷗大の強固なディフェンスに拍車がかかり、一気に13連続得点を許す。この猛攻を食い止めるため、齋達也(文4・東北学院高)が攻めたディフェンスで尽力する。しかし、第4Q序盤に齋に5つ目のファウル判定が下り、退場を強いられた。

▲俯きながらベンチに下がる齋に観客席からは大きな拍手が送られた。


 その後は佐藤寛太(経済4・金沢工業高)がバスケットカウントや3ポイントで得点を重ね、淺野ケニー(経済4・洛南高)も内外から攻撃を仕掛ける。また、4年生と共にチームを牽引してきた松野遥弥(経営3・桜丘高)はディフェンスをかわし、レイアップを決める。


 54ー68で残り59.6秒、専大は最後のタイムアウトを取った。佐々木優一監督は「応援してくれている人たちのために最後まで下を向かずに自分たちのバスケットをやり切って終わろう」と言葉をかけた。


▲タイムアウトが明け、コートに戻る主将・市場脩斗(文4・市船橋高)の目には涙が浮かんでいた。


 最後はチームで粘りのディフェンスを見せ、主将の市場がボールを沈めて59ー70で試合終了。逆転勝利は叶わず、各々が思い思いの表情でコートを去っていった。

▲最後までボールに食らいつく


 佐々木監督は「自分たちのバスケットを前半20分やり切れたところはよく準備をして戦ってくれたなと。ですけど、向こう(白鷗大)は勝ち方を知っているチームでオフェンスが停滞した時間帯で流れを断ち切ることができなかった」と試合を振り返った。4年生に対しては「今年は色んな離脱者や怪我人がいて本来のポジションでプレーさせてあげられなかった。我慢しながらプレーしていた選手もたくさんいたと思うが、チームのために考えてプレーしてくれて本当に救われた」と1年前には不安視していた精神面での成長を実感した。

▲監督は「4年間で成長した部分や人間性の部分を活かして社会でも活躍してもらいたい」とも話す。


 エースとしてチームを引っ張った淺野は、今年の体制について「下級生の頃の自分だったら納得いっていなかった部分もあるかもしれないですけど、このチームで色んなことを学ばせてもらって、ある意味好き勝手やらせてもらったていうのは感謝してた。最後勝つためだったらポジション関係なくやろうという想いはあったので優一さん(佐々木監督)に評価してもらえたのは良かった」と大学バスケを締めくくった。また、共に4年間を走り抜けた同期には「結構言い合ったこともあった。でも齋と市場は自分を信じて色々話を聞いてくれて、意見も出してくれて本当に感謝してる」と笑顔を見せた。

▲9得点(3ポイント3本)、6リバウンドの活躍をした淺野。


 市場は「1年生のときは全く試合に絡めなくて厳しい期間があったが、2年生から少しずつ試合に出させてもらって毎年成長できたかなと思う」と4年間を振り返った。下級生へは「悔しい思いをさせたので、来年こそは群馬に行ってインカレ優勝という目標を達成してほしい」と日本一への夢を託した。

▲市場は大学バスケ最後の試合はチームハイの16得点を挙げた。


文・写真=髙野葵葉(文3)