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2024.12.17
バスケ

【女子バスケ部】日体大に力及ばすシーズン閉幕 悔しさを糧に

〈第76回全日本大学バスケットボール選手権大会=12月5日 エスフォルタアリーナ八王子 専大43ー69日体大〉


 松陰大に勝利した専大は2回戦で日体大と対戦した。序盤から日体大の高い強度のディフェンスに苦戦し、思うように得点を挙げられない。タイムアウトを取るもその流れは変わらず、24ー41で前半を終える。後半を迎え、瀬川怜奈(経営3・開志国際高)がゴール下で奮闘し巻き返しを図るも、点差を大きく詰めることはできなかった。その後も主導権を掴めず43ー69で試合終了。4年生を笑顔で送り出すことはできなかった。

▲試合前の選手たち。掛け声は「ワン、ツー、ウィン!」


 専大は今期日体大に逆転負けを喫していた。主将の中村帆香(文4・昭和学院高)は「リーグ戦で負けた悔しさを晴らして、チームでリベンジをしようと挑んだ」と話す。第1Q、最初の得点は中村がファールを受けながらもシュートを決めきりバスケットカウント。順調な滑り出しかと思われたが、専大は日体大のディフェンスに阻まれ自分たちのオフェンスができなかった。流れを掴まれプレッシャーに圧された専大は、ノーマークのシュートも入らなくなってしまう。ペースを握った日体大に9点を連続して許し、7ー20で第1Qを終える。

▲3ポイントを打つ中村。主将として最後までチームを鼓舞した


 第2Qになると不調だったシュートが入り始め、得点が伸びた。伊藤虹歩(文3・安生学園高)が2本の3ポイントを決めると、瀬川怜奈(経営3・開志国際高)や志村愛莉(経営4・千葉英和高)がそれに続く。ここから流れを引き寄せたかったが、日体大のオフェンスに苦戦し点差は縮まらなかった。専大は時折ゾーンディフェンスを使い、変化を見せてプレッシャーを掛ける。しかし相手の得点を阻むことには繋がらず、最後に連続して得点を許すと24ー41で前半が終了。結果的にリードを広げられてしまった。

▲小山内ソムティ梨明 (経済4・座間高)は劣勢となっても最後までリングにアタックし続けた


 迎えた後半、専大は主導権を掴むことに成功する。林望愛(文3・桐生高)がドライブからレイアップを決め、瀬川も続いて得点を挙げる。さらに中村が3ポイントを決めると、最大18点あった点差から10点差まで追い上げた。もう一息だった専大だったが、日体大のタイムアウトからそのペースを失ってしまう。バスケットカウントや3ポイントを許すと、再びその点差を離され38ー55で第3Qを終えた。

▲志村はエースとして得点面で今期のチームをささえていた


 最終Q、専大はなんとか追い上げようとするも、プレーからは焦りが見られ攻守共にコントロールを失ってしまった。立ち上がりから8点を連続して決められ、さらに差が開く。最後のタイムアウトで長南真由美監督は「無理なタフショットやターンオーバーが続いてしまって、 今までやってきたことをしっかりやりきって欲しかった。 ディフェンスではダブルチームの指示や、オフェンスは今まで1年間やってきたことをしっかりやって表現することを話した」と試合後に語る。大差がついた中でも、選手たちはルーズボール一つ一つに全力で飛び込み、最後までやり通す姿勢を貫いた。しかし反撃の糸口は見つからず43ー69で試合終了。主務を含めた4年生4人はこの試合で引退となった。

▲瀬川は15得点8リバウンドの活躍だった


 今試合最多の得点を挙げた瀬川は「今日の試合の日体大はリーグ戦で1回も勝ってなかった相手で、リベンジするチャンスだったのでなんとしても勝ちたかった。自分の中でもっとできた部分や、やりきれなかった部分が出てしまった。大切なところでミスをしてしまったことが本当に悔しい」と言葉を振り絞る。最上級生となる来年へ向けては「今シーズンのメンバーで結果を出せないことをまず受け止めてたい。来シーズン得点面を背負う選手がいなくなってしまうが、そんな中でも どれだけやれるのかっていうのを見せれるチャンスだと思う。今シーズン以上の結果を出すことができるように開幕から頑張っていきたい」と意気込んだ。


 長南監督は「ディフェンスはマンツーマンで簡単にやられてるケースがあったので、インカレに向けてゾーンを用意していた。 中盤リズムが戻ってきたかとは思うが、勝負どころのリバウンドやルーズボールが、自分たちのボールにできなかった。いい流れから得点につなげられなかったことが反省点」と試合を振り返る。来年に向けては「今年以上に厳しい戦いになると思う。トーナメント、新人戦、リーグ戦など、悔しいシーンが多かったが、時間が経ってしまうと少し薄れてしまう。その悔しさを持って、どれだけチームや個人としてしっかり向き合っていけるかが永遠の課題。来年以降は今年1年間のことは忘れないで次に繋げなければいけない」と悔しさを忘れないことの重要性を語った。

▲試合後の選手たち。その目には涙が浮かんでいた。


 試合後に中村は主将として3年生に「次の4年生は人数が3人と少ないと思うが、4年生の方向がバラバラになったりすると雰囲気などチーム全体に影響してしまう。そこは3人で協力し合って、3年生なりのチームの作り方があると思うので、頑張ってやっていってほしい」と激励の言葉を送る。この悔しさを糧に進む来シーズンの歩みに期待を寄せた。


文・写真=君嶋悠樹(経済1)