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<第101回東京箱根間往復大学駅伝競走 専大陸上競技部記者会見 12月12日=専修大学生田キャンパス>
予選会を2位で通過し、2年ぶり72回目の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)本選出場を決めた陸上競技部の記者会見が開催された。駅伝主将を務める藁科健斗(経営3・横浜高)らエントリーメンバー16名と長谷川淳監督が出席し、本選に向けて決意表明を行った。藁科のコメントとエントリーメンバーに選ばれた選手の一問一答は以下の通りである。
▲エントリーメンバー16名と長谷川監督
〇藁科健斗 駅伝主将 コメント
「我々は昨年、予選会で18番という結果に終わりまして4年連続の出場とはならず、その悔しさを1年間持って予選会を戦ってきました。そして、今年は創部100周年というところで、その記念に花を添える形で予選会では2位通過という結果を出すことができました。しっかりとチーム一丸となって箱根ではシード権を目指して戦っていきたいと思います」
▲藁科健斗
〇一問一答
──駅伝主将・藁科健斗(経済3・横浜高)が思う昨年の予選会から1年間での変化は。
藁科
「予選会に対するかける思いというかそれに伴った本選にかける思いっていうところが、より昨年に比べて強くなっているなという風に思います」
─練習の取り組みが変わったとか、普段の生活態度とか変化はあったのか。
藁科
「やっぱり昨年の予選敗退から色々、新チームになってからチームの中でも変わったこともありますし、 やっぱその全体的な練習量っていうところは昨年に比べたら増えていると思います」
──新井友裕(文3・浦和実業高)、上山詩樹(経済2・敦賀気比高)、ダンカン・マイナ(商1・専大熊本玉名高)の駅伝での意気込みは。
新井
「私の箱根駅伝本戦への意気込みとしては、まず1年目の箱根(駅伝の区間順位)が19位というところの悔しさを今でも忘れていないので、まずはその悔しさを晴らしたいと思っています。自分は1年の時に駅伝で走らせていただいてその時(思ったことは)、本当に箱根予選会とは全く違う光景だったので、箱根駅伝本選ではスピードも本当に段違いですし、前半からしっかり突っ込んで入って、中盤、後半としっかり耐えていくというレースができないと活躍することはできないと思います。そこはチーム全体としてその一定の秒数というのではなくて、前半はスピードをしっかり入るってところを意識して、そのチームとして臨んでいかないといけないなと思っています」
▲新井友裕
上山
「目標は目立つ走りをすることです。僕自身初めての駅伝になるのですが、新井さんからもあったように駅伝ではイーブンで押すというよりかは序盤に前の方って突っ込むというところがベタというか、そういうレース展開になってくると思います。その中で僕自身、前半の積極性というところを武器に持っていると思ってるので、そういう武器を発揮して目立つ走りが結果的にできたらいいなという風に思っています。さっきもありましたけれど、大学に入って初めての駅伝になるので、チームに勢いをつけられるような走りをしたいです」
▲上山詩樹
マイナ
「かなりきついコースにはなるし初めての駅伝でどこを走るかわかりませんが、合宿もありますしコーチのアドバイスで体を作っていきたいと思います」
▲ダンカン・マイナ
──新井は1年生の時から2年ぶりの駅伝となるが、特別な思いはあるか。
新井
「2年前も走らせていただいて、その時に走り終わった後に本当に4年間このままじゃ終われないなということはずっと思っていました。昨年の予選会18位で本当にこのままもう2年間、4年生になるまで走れないんじゃないかということは思っていました。ですけれど、今年チーム全体として底上げできていますしリベンジのチャンスを得られたので、そこは 感謝して2年ぶりにしっかりと1年目の後悔を晴らしていきたいと思っています」
──新井は1区出走を希望しているという情報があったが、その思いは変わらずあるのか。
新井
「自分は昔から1区を走りたいという気持ちは持っていて、今も変わらないです。先ほど監督がおっしゃっていた往路全体として1区から3区で流れを作るということを言われていたので、どの区間を任されても自分がしっかり実力を出し切って流れを作るというのは目標にしています」
──仮に1区で出走したら、大事になるポイントとなるのは地点なのか、集団でどう走るのかなのか。
新井
「毎年大体六郷橋付近でレースが動く傾向があるのでそこまではしっかり集団の力を借りて、 六郷橋あたりで先頭集団は動くと思うので、そこにしっかり食らいついて走っていければなと思っています」
──上山も同じく1区を希望しているときいたが、その思いは。
上山
「目立つ走りをしたいということで、 その逆算というかその中で1区がいいなという風に思っていて、その気持ちは変わらないかなと思ってます」
──1区で出走した時にポイントになるのは。
上山
「目標とはずれてしまうのかもしれないですけれど、ポイントとしてはできるだけ目立たないというか1区に関してはできるだけ目立たず、最後の叩き合いが勝負を分けてくると思うので最後のところで目立てるように頑張りたいなという風には思ってます」
──マイナは2区を希望していると聞いたが、2区で走る上でのポイントは。
マイナ
「2区は少し登りがあってスタミナが大事になると思います。今から体を作ることが大事になると思います」
──藁科、新井、上山にとって一番辛かった瞬間と一番嬉しかった瞬間は何か。
藁科
「1番辛かった瞬間は、昨年の予選会敗退時の時ですね。昨年はこの年100周年というところもあり連続出場もかかっている中での予選会18番というところで、その時が1番悔しかったという思いです。 反対に1番嬉しかったことは今年の箱根駅伝予選会です。昨年の悔しさがあったからこそ今年の結果に繋がったと思っています。予選会での結果というところが自分は昨年予選会で走った中での悔しさというところがあったので、今年は同じく予選会で走って、今度は嬉しさに変わったっていうところが1番嬉しかったです」
新井
「自分も藁科と同じで1番悔しかったのは去年の箱根予選会です。昨年予選18位となってこの1年、予選会に対して自信が持てずにいました。直前も良い練習はできていたのですけれど、私も通過できるかどうかというずっと不安がありました。昨年の予選会が本当に今までで1番悔しかったことです。逆に1番嬉しかったことは藁科と同じですけれど、今年の駅伝の予選会です。この1年間やってきたことが無駄じゃなかったというか、正しかったという証明だったので、予選会で今年通過できたということは自分の中で1番嬉しかった瞬間です」
上山
「僕の苦しかった期間としては、入学してからの半年間です。個人の話にはなってしまうのですけれど、ずっと怪我をしていて先の見えない感じが苦しかったというか、その中で同期のみんなが活躍してたりするとやっぱり悔しいなっていう思いもありましたし、少し嫌な期間ではあったかなっていう風に思ってます。嬉しかった時に関しては皆さんと一緒で予選会を通った瞬間です。個人としても結果が出せて嬉しかったというのはあるのですけれど、 昨年卒業されたOBの方々とか家族とか高校の同期の人たちが喜んでくれたというのがとても嬉しくて、みんなが喜んでくれたってのがとても印象に残ってます」
──上山はどういった怪我で苦しんでいたのか。
上山
「膝とアキレス腱を怪我していました。入学する前の高校の練習で少し痛めてしまって、そのまま入学してきました」
──その悔しい思いがあったから目立ちたいという思いが強いのか。
上山
「目指したいというか活躍したいというのは、性格というかそういう感じです。そういった部分もありますけれど、自分の性格的なものという部分もあると思います」
──1年生の3選手は、高校と大学で自身の走りに変化した部分はあるか。
高橋
「自分の高校と大学での走りは正直あんまり変わっていないのですが、高校時代から自分の考えた練習を組んでいました。ですが、大学の月間メニューは出るんですけど、ジョグとかは時間は決まっていなかったり走る距離がそれぞれ違っていたりするので、ポイントの前後でしっかり自分で考えてというところがありました。結果を出すためには練習が1番大切で、自分で考えた練習メニューに責任があるので、責任を持って自分で練習ができるという(中で)日々のジョグでも少し張り詰めた空気で練習ができるのを自分はいつも意識しています」
▲高橋凛琥
田口
「私は高校時代、とても怪我が多い選手で3年間あるうち大体ですけれども1年半くらいは怪我で走ってないというような選手でした。それも相まって強い選手ではなかったのですが、大学でも競技を続けると決まってから距離もとても増えると思うので、怪我をしない体作りっていうのを一番頑張って専大に入学しました。入ってから、大きな怪我もなく練習が積めたというのは、すごく高校と変わったことだと思います。先輩はもちろんですけど、同期のレベルがすごく高くて、都大路行った選手とかがとても多い環境下だったので、そういう人たちと一緒に練習できることによって、自分の意識だったりとか練習に対する目的の持ち方だったりとかもすごい高くなったのはあります。自分で考えて練習する中で、意識している先輩だったりとか同期だったりとかがどういう練習をしているのか、どういう意図をもってやっているのかっていうのを知ることで、より自分の練習に生きて、ここまで自立して練習ができるようになったという風に感じています。」
▲田口萩太
マイナ
「私はこの一年間、怪我は多くなかったです。日本に初めて来て1年間はインターハイの前に少し足を怪我していたが、ケアして3年間怪我をしませんでした。卒業して、大学に入学した後も全然怪我しませんでした」
──4年生の大田和一斗(文4・東農大二高)にとっては最後の箱根駅伝となるが、大会への思いは。
大田和
「今回の箱根駅伝は個人としては最初で最後のエントリーであり、自分自身の競技人生としても最後なので、本当に最後の戦いとなります。そこで、やはり4年間のみならず、約10年競技を続けてきた中での全てを出し切りたいと思っています。特に4年目というところにおいては、下級生に主力が多い中で、学年としても個人としても苦しい時期が多かったのですが、最後4年生らしい意地の走りというか、粘りの走りをして、しっかり置き土産と言いますか、しっかりチームに貢献して来年以降に繋げていければと思っています」
──もう引退するというのは心に決めているのか。
大田和
「ここで区切りをつけていく予定です」
──走りたい区間はどこか。
大田和
「私は9区を特に走りたいと思っています。復路の最長区間でありエース区間で、 私自身の走りの強みとして、スピードはないのですが、単独走で淡々と粘り強く押していけるというのがあるので、その強みを生かせる復路間であり、9区といったところでしっかりチームに貢献したいと思っています」
──ずっと見ていた箱根駅伝というのはどんな舞台として自分の中で思いがあったか。
大田和
「私にとっては憧れの舞台かなと思っています。大学というカテゴリーにおいて見れば1、2年目は全くメンバーにもかすりもしないような立場であり、昨年も予選会を走らせていただいたのですが、自分が走った予選会を通過できなかったという感じで、なかなか自分自身に届きそうで届かない舞台でありました。あと1歩というところまで来ているので、この憧れの舞台で最後、結果を残して、自分自身の競技人生に花を添えられるように頑張りたいと思っています」
▲大田和一斗
──長谷川源(経営4・名古屋経済大高蔵高)も最後の箱根駅伝になるが、対する思いはどうか。
長谷川
「大田和と一緒で箱根駅伝のエントリーされるのが初めてで、レース出るのも最初で最後になるので、ここまでしっかりやってきたので楽しく走ることを1番としているのですが、楽しむだけじゃちょっと物足りないので、タイムや順位を狙って走っていきたいと思います」
──走りの強みはどこか。
長谷川
「自分の強みとしては後半の粘りだと思っています。ハーフマラソンでも後半のラップタイムがあまり落ちることなく、ラストも粘り切れる走りが自分の強みだと思っています」
──走りたい区間とその理由は。
長谷川
「自分が走りたい区間は10区を希望しています。10区は9区よりは100メートルぐらい少ないのですが、23キロっていうのは、21キロ以降のこの2キロが未知の世界というか、体験したことがないので、 そこで自分の強みである最後の粘りが生かせると思うので、10区を希望しています」
──陸上始めて何年になるのか。
長谷川
「中学2年生から始めたので、9年になります」
──数あるレースの中で箱根路というのはどんな舞台と捉えているか。
長谷川
「自分の夢です。愛知県出身なのですが、愛知を離れて箱根駅伝を目指して専大に入学したので、最後に自分の夢を叶えられるように頑張りたいと思います」
──エントリー発表されてから連絡は来たか。
長谷川
「高校のメンバーから頑張ってねというのはありました」
▲長谷川源
──代表して駅伝主将の藁科は専大生に向けてのメッセージは何かあるか。
藁科
「専大を背負って走るというところで、やっぱり同じ学生が走るということなので、いろんな学生の方にも応援していただきたいと思っています。箱根駅伝は正月の1番大きな行事であり大学スポーツの中でも注目されるものだと思うので、注目される中で自分たちが頑張っているっていう姿を見せたいと思っています」
取材=門前咲良(文2)
写真=竹田一爽(文3)