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2024.12.18
陸上競技

【陸上競技部】2年ぶり本選へ決意表明 専大陸上競技部記者会見 <長谷川監督編>

<第101回東京箱根間往復大学駅伝競走 専大陸上競技部記者会見 12月12日=専修大学生田キャンパス>


 予選会を2位で通過し、2年ぶり72回目の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)本選出場を決めた陸上競技部の記者会見が開催された。駅伝主将を務める藁科健斗(経営3・横浜高)らエントリーメンバー16名と長谷川淳監督が出席し、本選に向けて決意表明を行った。長谷川監督のコメントと一問一答は以下の通りである。

▲エントリーメンバー16名と長谷川監督




〇長谷川監督コメント

「この度、第101回箱根駅伝に2年ぶりに戻ってくることができました。また、創部も今年100周年を迎え非常に大事な年になっております。予選会は暑い中だったのですけれども、非常に選手たちが頑張ってくれまして2番で通過できました。先日の記録会等も自己新記録の達成者が数多く出ていまして、非常にチームとして今勢いに乗っているところです。目標はチームとして18年ぶりのシード権というところをしっかり見据えていきたいと思っております。駅伝では前半の往路というところが非常に重要になってくると思っていますので、しっかりそこで勝負ができる位置で進めていきたいと思っております」

▲記者会見で挨拶をする長谷川監督




〇一問一答

──本選を見据えた戦い方は。

長谷川監督

「うちはそんなに駆け引きをしながらという大学ではありませんので、まだしっかり予選会にて上位で走った3名を中心に往路を戦うことになると思います。ですが、特殊区間も最終的に誰っていうのは決まってないのですけれども、タイムに現れない適性ですとか当然その日の体調もあるのですが、夏にしっかり走り込んで予選会で勝負ができたようにロード適性の高い選手が多くおりますので特殊区間でもしっかり粘って復路を単独走で進めて長い距離のところも適正のある選手はいると思ってますので、往路で勢いを乗せていきたいのですけれども、復路も手堅いレースをしたいなという風には思ってます」


──シード権獲得のためにどこが1番のポイントになるか。

長谷川監督

「駅伝ですので、先程も冒頭申し上げたのですけれども勢いというのが非常に大事な種目だと思ってます。やはり1、2、3区ですね。シード圏が見える位置もしくは10番以内で進めることが4区、5区、もしくは復路といったところに思いを乗せることができるので、そういったところでやはり前半区間でどういう風に流れるかというのが重要かなと思います」


──ということは、山に自信があるということか。

長谷川監督

「うちの中では自信を持ってはいるのですけども、他の大学さんも今回山にかなり主力を並べてくる傾向があるような話も少しお聞きしているので、そこは耐える区間かなと思っています。他の大学さんもおそらく想定してるタイムでうちも来るとは思うのですけれど、

そこでの差はあまり出ないのかなと思うので、先ほど復路という話も出したんですけれど、そういったところの区間の差が大きくなってくるかなと思います」

 

──3区までに10位以内になるという話があったが1位とのタイム差など頭の中に描くものはあるのか。

長谷川監督

「1区、2区で正直あんまり差はつかないと思っています。タイム差は1区でついても1分差か30秒差で、2区は1時間6分から8分という中で皆さん来ますので、ついても2分差だと思っています。その後の3区、4区のところが非常に大事になってくると思うので、3区終了時で3分か3分半ぐらいで行って一斉スタートもならないように、先頭がどこまで行くかというのはあるんですけどもタイム差はそういったイメージを持っています」

 

──ということは3区、4区が重要な区間なのか。

長谷川監督

「当然1区、2区、3区は一番重要なのですが、タイム差というところで見るとやはり4区重要かなと思います。4、5区というところが重要になってくるので、 先ほどもお話させていただいたんですけども耐える区間として4区かなと思うので重要なのは1,2,3区です」

 

──10位以内を目指す中で、復路で大事になるところは。

長谷川監督

「6区スタートがしっかり流れて単独走の練習はしていると先ほども申し上げたのですけれども、やはり他大学さんと競るポジションで進めないと力が発揮できないところもありますので、シード権争いをしているポジションに常にいるということですね。6区からそのポジションをしっかりキープして行くというところで、出だしの6区が重要なんじゃないかなと思います」


──長谷川監督が思う今年のチームの強みは何か。

長谷川監督

「他の大学より特段飛び出ているというよりもうちの中での話ではあるのですけれど、練習でしっかり集中して走れる選手が多いので、また先程もロード適性というお話がさせていただきましたが、非常に長い距離になればしっかり(力を)発揮したいですとか、そういう選手が多いのかなと思います。その辺りがトラックでスピードを追い求めている大学さんとは差別化というか違うところですし、強みに変わるのかなとは思います。」


──予選通過が決まって、本戦へ向けて特別な準備をしているのか。

長谷川監督

「予選会と本選は違う種目だと思っていますので、期間は短いですけれどもそこからは本選仕様というか、予選会までの練習内容とは変えている部分はあります。細かいところは話せませんが、1人で走るなどそういう集団走ということは全くないので、そういう1人でやるような練習を増やしています」




──昨年の駅伝をテレビで見て、シード権獲得のために大事だと感じたところは。

長谷川監督

「何点かあるのですけれども、まずはタイムに現れない大会だなというのは非常にあります。当然タイムを持ってる大学が有利なんですけれども、20キロ超の大会ですので当然コンディショニングや当時の体調もありますし、どれだけ箱根駅伝という種目に対して合わしてこれたかっていうところが非常に重要かなと見てて思いました。シード権というところを見た時にも区間(順位が)1桁ではなくても、区間10番から12、13番でしっかりと推移させていけば実現的な形にはなると思っています。今年の目標はそこに置いてますのでしっかりそういう風に各区間が定点から定点までが何分とかアベレージの走りをするとか、そういったところがこう重要になってくるかと思います。派手に1区、2区、3区が当然突っ込んでいって粘るという駅伝の走りは必要になってくるのですけれども、後半はより着実に進めることが重要なんじゃないかなという風に見てて思いました」


──前回出場した一昨年はコンディショニングがずれてしまっていたが、今回はどう活かすのか。

長谷川監督

「一昨年は12月中旬ぐらいまで順調に行っていたのですけれども、後半に体調不良者が多く出てしまいまして区間配置に苦労したというか、突発的に行ってもらった選手もたくさんいました。駅伝っていうところで言えば流れを作れなかったので、今年は予選会の前もそうですし、現在も体調、コンディショニングに非常に気を割いてやっていますので、そういった時の反省を踏まえて準備していければとは思っています」

 

──長谷川監督も学生時代箱根駅伝に出走していたが、その経験から選手たちに伝えたいことは。

長谷川監督

「私も3回走らせていただいて、初出場の時は非常に緊張しましたし自分自身の力が出しきれていなかったようなところもありました。箱根駅伝に関しては、こういった取材関係もそうなんですけれども選手も予選会を通過した時としない時では全然やはり環境が違いますので、そういった事前のところから当日の走り方ですとか、そういったところも経験がものを言う大会だなという風に思っています。今回1度途切れた襷というか、連続出場を続けていく中で目標も具体的になってきますし、もっと欲を持っていけるんじゃないかなと思います。やはりここから新井しか出場したことがないので、初出場の選手が2年、3年と続けていく中でより良い走りもできるんじゃないかなとは思っています」

▲選手時代、第83回大会にて総合9位とシード権を獲得した経験を選手に伝える




──長谷川監督は2015年に現役選手を続けながらコーチをしていたが、自身の指導の変化や心持ちの変化は何かあるのか。

長谷川監督

「コーチとして来た時は1年半、2年ぐらい一緒に走って半年ぐらい寮にも住んでたので、 学生の時も3年間今の学生たちが住んでる寮に住んでいました。その後も半年また同じように住んで学生と一緒に寝食共にして、その時はまだかなり若かったのでちょっとした先輩じゃないですけど、より身近な今のコーチたちのようなポジションでした。アドバイスというか、色々私生活面も含めてしていたと思います。それから、2016年12月に監督という形で立場は変わって、全体的なところで見なければいけなくなりましたので、その辺りは大きく変わったところです」


──監督に就任して9年目になるが、今までのチームとの違いは何か。

長谷川監督

「最初の頃は練習の質もそこまで上げられませんでしたしエース格の選手はいたのですけれども、本当にその選手と他の選手の差が非常に大きくて、予選会にしても上位で来る選手が1人いて後ろの方で固まってくるか、もしくはばらけて来るというのが多かったです。けれども、ここ近年で通過した時は非常にまとまって走れるようになってきましたし、練習でも無駄がないというか、以前は1人でやってたような内容のメニューも今はまとまって高いレベルでやれるようになっていますので、そういった練習面での成長というのは違います」


──具体的に指導面を変えたところはあるか。

長谷川監督

「そこまで大きく変えたことはないのですけれども、最初の頃はかなり何かを教えて集まってやることが多かったです。今の選手たちは自分たちで時間を作って、タイムスケジュールと練習の内容もしっかり考えて取り組める選手が増えたなという印象です。特に私がある種いてもいなくてもしっかりやれる選手が増えてますので、そういったところでは自立している選手が多くなってきていて意識もチームとして上がってきているのかなとは思います」


──今の選手を育成するために大切にしていることは。

長谷川監督

「私がこちらに来てからの10年間でも、選手の気質は変わっていると思っています。今の選手たちは非常に考えられる選手も非常に多く情報も多くある中なので、色んな情報を耳にして目にして考えている選手が多いので、特に何かをバシッと伝えるというよりは、本人たちが答えを出すのが重要だと思っているのでそれに対してのヒントとかアドバイス等が 重要になってくるかなと思っています。以前は答えを先に言って、それをやらせてみてこちらでどうかっていうスタイルだったのですけれど、今は考えてやってもらうというか、自分たちでやった中で色々こちらがアドバイスしていくというような形です」


──本選で選手たちに出して欲しい答えは。

長谷川監督

「今回初出場という選手が多く駅伝というのも久しぶりの選手が多いので、勝負を楽しんでもらいたいですし、箱根駅伝という大会の大きさを感じてもらってさらにモチベーションを持って2年後、3年後により良いチームになるような形でチャレンジしていってもらいたいですね」

 

──次の100年に向けての希望や意気込みは。

長谷川監督

「この駅伝も101回目ということで非常に歴史のある大会なので、101という数字は意味があると思っています。この大会に出場する大学として名前を並べられたのは非常に光栄です。ここから続けて何十(年)まで行くかわからないのですが、200(年)ぐらいまで行く中でどういった大学になっていくかっていうのは、1つ今年の大会は非常に重要なのかなと思います」

 

──専大生に向けてのメッセージは。

長谷川監督

「他のスポーツにおいても活躍されていて、スポーツ全体が大学としては盛り上がっていると思いますので、この年始の箱根駅伝が大学としても重要な初戦というかスポーツイベントになると思うので、我々としてはしっかりここで結果を出して、他の競技団体にも良い発破をかけたいと思っています。学生の皆さんにはぜひ現地で応援していただいて、日頃、授業やゼミ、大学内で見る(選手たちの)姿と、走っている姿っていうのは違うと思っているので、 選手たちのかっこいい姿を見て、より応援していただきたいなと思っています。我々としては大学を背負って走りますので、誇りをもって、頑張りたいなと思います」

▲2025年、大学スポーツとして初戦となる箱根路へ挑む




取材=門前咲良(文2)

写真=竹田一爽(文3)