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<秋季リーグ2部 Aブロック 第7節=12月8日 アミノバイタルフィールド 専大27-13筑波大>
追い込まれた「GREEN MACHINE」が奮起した。
開幕から4連勝と、格の違いを見せつけていた。しかし、第5節の東海大戦、第6節の芝浦工大戦に連敗。筑波大学との最終第7節は、入替戦進出へ向け崖っぷちで迎えた。
▲試合前、整列する選手たち
前半は目まぐるしい展開が続く。
試合開始直後のオフェンスで4thダウンまで追い込まれると、パントリターンTDを決められ早々に先制点を許す。それでも、チームは動じていなかった。主将の嶋影晟仁朗(法4・浦和学院高)は「序盤、流れを持っていかれそうになったけど、ディフェンスが食い止めてくれた。オフェンスも苦しい場面でもテンポよく点数に結びつけた」と攻守の噛み合いを評価。
#90小倉貴広(法4・岸根高)が相手ファンブルのボールを掴んで攻守交代すると、二度のフレッシュ獲得で相手陣内に攻め込み、最後は#26武田天(商1・駒場学園高)がTDを決めて同点。#99奥山春輝(経済2・東海大相模)がキックを成功させて7-6とすぐさま流れを引き戻し、勝ち越した。
▲#26武田が走り抜けた
第2Qでは筑波大にTDとキックを許したが、オフェンスでは4thダウンで二度フィールドゴールを選択し、#99奥山が二本ともに成功させて計6点を獲得。13-13の均衡状態で前半を終えた。
▲喰らいつく#23村上裕樹(経営4・日本大学鶴ケ丘高)
後半は打って変わって、「GREEN MACHINE」が主導権を握り続けた。
第3Q開始直後、#10谷口偉大(商3・堀越高)が放ったロングパスを#85奥野充人(商4・駒場学園高)が掴み取って大きく前進すると、最後はオフェンス陣全員で押し込んで勝ち越しのTDを決めた。
▲勝ち越しのTD
その後は相手の攻撃の時間が長くなるも、そこは自慢のディフェンス陣。「うちの強みはディフェンス。今シーズン、ちょっと点を取られすぎてる場面が多々あったんですけど、ようやく本来のディフェンスができてきている。今日もまだ満足のいく結果ではないけど、準備してきたことがしっかりできたかな(嶋影)」と、集中を切らさずに無失点で守り抜いた。
▲ナイスディフェンスで叫ぶ北台和成(法4・崇徳高)
▲相手を止める五十嵐冬依(文2・駒場学園高)
残り1分を切ったところで攻撃陣は最後のチャンス、#26武田がこの試合二度目のTD、#99奥山が安定感抜群のキックで計7点を追加。ここで勝負あり。
▲トドメを刺した#26武田のTD
▲この試合FGを全て決めた#99奥山
27-13で筑波大に勝利し、勝ち点は15に。同点で並んだ一橋大には直接対決で勝利しているため2位が確定し、BIG8昇格をかけた入替戦への進出が決まった。
チームのメンバーは昨シーズンからほとんど変わらず、リーグ戦当初は慢心もあったとキャプテンは振り返る。「少し浮かれていた気持ちが、前節までの二連敗の要因になったと思っている。この筑波大戦に向けて、自分たちの弱さを受け入れて準備できた。さらに上を目指していくってことがようやく出来始めている」と、チームの雰囲気は上向きだ。
▲試合後、応援席に向かって挨拶する選手たち
入替戦の相手はBIG8で6位の帝京大。「まずはディフェンスがしっかり止めなければならない。ノータッチダウンを目指して。そこに近づけば、勝てるので。しっかり気合い入れてやっていきます」と意気込んだ。
涙の降格から1年。最短でのBIG8復帰をかけて「GREEN MACHINE」の意地を見せる。
文=萩原 健丸(経営3)
写真=君嶋 悠樹(経済1)