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〈第77回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会=11月26日 立川市泉市民体育館 専大3-1甲南大〉
4年生最後の大会となる全日本インカレが開幕した。初戦の相手は関西1部所属の甲南大。甲斐優斗(経営3・日南振徳高)のスパイクから始まった専大は、序盤から果敢に攻撃を仕掛けていく。しかし、甲南大の鋭いアタックとつなぎのバレーで終始リードを許してしまう。嫌な流れを止めたい専大は中盤で新居良太(経済2・開智高)を投入し、チームを勢いづけ連続でセットを取得した。最後の最後まで試合は拮抗し、意地のバレーを見せた専大が3-1で甲南大に勝利した。
▲円陣を組む選手たち
第1セットスターティングメンバー
OH:#1竹内、#7甲斐
MB:#2堺、#8千葉
OP:#11堀内
S:#5井出
L:#13水野
第1セットは、甲斐のアタックから攻撃が始まり、序盤から竹内と堀内大志(文3・日南振徳高)が次々に得点を重ね、好調な滑り出しを見せた。しかし、後半になると相手の猛攻に苦しみ、リードを許してしまう。千葉貫世(経済3・東北高)が好レシーブを見せるも軌道に乗ることができず、22ー25で第1セットを落とした。
▲好レシーブを見せた千葉
▲トスを放つ井出
流れに乗りたい専大は第2セット、甲斐が3連続でサービスエースを決めると、その後も井出脩斗(経済4・聖隷クリストファー高)が相手の鋭いスパイクを巧みなレシーブで受け、得点につなげるなど粘り強さを見せた。しかし、未だ相手の猛攻が続くと、専大は新居を投入した。すると、新居のアタックから嫌な流れを切ることに成功した。そのまま27ー25で第2セットをものにした。新居は「最初スタメンではなかった分、自分が入って盛り上げられればなというのと役割をもって入れてもらえてるので、今回だったらスパイクでやっぱりそこはいつでもいけるぞという気持ちでいた」とチーム内での自身の役割について語った。
▲サーブを打つ甲斐
▲スパイクを打つ新居
勢いづいた専大は第3セットに入り、堀内が強烈なアタックで得点し、堺爽人(文4・佐賀工高)が高さを生かしたブロックで相手の鋭い攻撃を止める好プレーも見られたが、相手の素早い試合展開に徐々にミスが目立ち始め、相手に点差を付けられる。専大はタイムアウトを取り、キャプテンの竹内慶多(経済4・啓新高)がアタックとサービスエースを決め、再びチームを勢いづけた。その後も堺と堀内の2枚ブロックが決まり、そのまま逃げ切り25ー23で第3セットを獲得した。
▲堀内と堺の2枚ブロック
勝負の第4セット、堺が鋭いクロスのアタックを成功させた。その後も新居が素早い攻撃を仕掛け、得点していく。しかし、序盤から相手のサーブと粘り強いバレーに苦戦し、最大6点差をつけられてしまう。専大はタイムアウトを取りそこから甲斐が果敢にアタックを決め得点を量産していく。22-23で竹内のスパイクが決まり、ブレイクに成功。同点に追いついた。試合は追いつ追われつのシーソーゲームの末、専大が27-25で勝利。セットカウント3-1で初戦を突破した。4セット目を振り返り、竹内は「点差はあったがいけるだろうという共通認識が全員にあってブロックからワンタッチを取ったり、シャットしたりでどんどん点を積み重ねて、終盤には追いつくことができたのかなと思う」と話した。
▲アタックする竹内。自らのプレーでチームを鼓舞した
▲笑顔を見せる選手たち
試合後、竹内は「全体的に固さが乱れてリードされる部分も多かったが、20点台や2、3、4セット目はしっかり自力で勝てたかなと思う」と振り返った。今試合でサービスエースを複数決めた竹内だが、サーブの印象について「サーブを攻めないと相手の気持ちいい形で攻撃されてしまうので、サーブ攻めようというのは2、3、4セット目は意識してジャンプサーブ陣は全員出来ていたのかなと思う」と語った。また、チームの攻撃に対して、新居は「ロングサーブだったりしてて普段受けていない取りづらいボールだったが、それをAパス返そうとするのではなくコートに残すというのを意識してキャッチの方はやってくれたと思うし、相手のブロックに対しては、レフトでがっつり揃っちゃうのでその時に奥に打つであったり、クイックで1枚ずつ取ってから最後にっていうのを終盤意識してやっていた」と振り返った。
次戦の相手は大東文化大。
次戦に向けて、竹内は「今日はギリギリで勝てて運もあったと思うが、明日はしっかり自分たちの実力を出して勝ち切って中大戦に繋げていけるように頑張りたい」と意気込んだ。新居は「中であっても外であってもチームを活気づけられるような雰囲気を作っていきたいなと思う」と自身の役割について述べた。
文=平野百々花(人間科学1)
写真=山中美琴(文2)