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〈関東大学リーグ戦 2部=11月10日 専大G 専大52ー24白鷗大学〉
▲前半37分、首藤のトライ。BK陣を中心に一貫した攻めの姿勢を見せた。
リーグ戦6戦目、前試合で今期初黒星を喫した専大は、現在リーグ戦暫定一位の白鷗大学と対戦した。前半7分にLO三野心(経営4・大阪桐蔭高)が先制トライを決める。その後は互いにトライを譲らないシーソーゲームが暫く続いたが、前半戦終了間際には専大が主導権を握り、前半37分WTB首藤翔雄(経営4・福岡小倉高)がトライを決め21-7でリードして折り返す。後半に入ると専大のBKとFWの連携力で相手を攻め、52ー24でノーサイド。専大を含む上位4校が勝ち点1点差以内に並んでいた混戦のリーグにおいて、見事勝利を収めた。
前半開始7分にFWの連続アタックから三野が先制トライを決めるが、13分には相手に取り返され同点となる。ここから激しい攻防が続く。何度か相手に得点を決められそうになるも、FW陣が中心となり自陣ゴール前をノーペナルティで粘り続け、相手トライを食い止めた。これに対し木原三四郎主将(経営4・東福岡高)は「前回の中央大学戦ではゴール前で守り切れない部分があったので、練習中から諦めずにもう少しがむしゃらに止めていくことを意識していた」と語った。その後は専大がペースを掴み2回トライを決め21‐7で前半を終える。
▲後半11分、新野のトライ。
「今試合のテーマは継続したアタックだった」という木原主将の言葉通り、後半に入るとBK陣がスピーディーなアタックでトライを決めていく。11分にはチーム全体で果敢に外から攻撃を仕掛けFB新野翼(経済4・石見智翠館高)がトライ。その後もリードを広げていき27分には木原主将のトライで40-14になる。
▲後半32分、山内のトライ。
▲後半36分、ゴール付近の敵を走り抜き中森がトライ。
32分にはFWとBKの冴え渡った連携によりHO山内青空(経営2・仙台育英)がトライ。36分にはFWのリズムの良い継続した攻撃で前進し、BKに展開してCTB中森彩斗(経営2・報徳学園高)が今試合2回目のトライを決める。どちらとも石倉監督が試合後に語っていた「無理な攻撃をするよりも、シンプルなやり方が我々で掲げているラグビー」という言葉を体現するプレーだった。最後に相手にトライをとられるものの、52-24でノーサイド。白鷗大に大きな差を付けて勝利し、ボーナスポイント付き勝ち点6点を手に入れた。これでリーグ暫定勝ち点は30点となり、中央大と並びリーグ戦暫定1位となった。
石倉監督は今回の試合を「ミーティングではとにかくこの試合は圧倒しよう、圧勝しようと選手たちには話していた。この間、中央大学に負けて崖っぷちに追い込まれていた。ただ今回の2部リーグ戦はどこの大学も横並びの成績で、後が無いのはどこも一緒。残り2試合を勝つしかないと言って臨んだ試合だった。そういう点で気持ちの入った良い試合だった」と振り返った。
また、4年生にとって今試合がホームで行う最後のリーグ戦だった。木原主将は「今試合はやっぱり勝たなければならない試合だった。それがプレッシャーに感じて練習中は上手くいかない場面もあったが、グランドへの恩返しということで楽しむことも意識した。それが結果に繋がって良かった」と語った。次戦に向けては「次に戦う拓殖大学さんは2年前に負けている相手。また去年一部を経験していた力のあるチームだと思うので、そこに向かってしっかり良い準備をして、勝利に導きたい」と意気込んだ。
最終戦まで専大含む5大学に入替戦進出可能性があるという稀に見る混戦が繰り広げられている今季リーグ戦。4年ぶり1部昇格に向け、専大は24日拓大を迎え撃つ。
文=田畑杏樹(文1)
写真=君嶋悠樹(経済1)