最新ニュース
〈関東大学リーグ戦2部=11月24日 拓殖大G 専大63-38拓大〉
▲攻撃陣が爆発し、大量得点で入替戦進出を決めた。
勝てば入替戦が決まる最終節は昨年1部の拓殖大学と対戦。先制を許すも、その後はサイドから攻撃を展開しFB新野翼(経済4・石見智翠館高)の3トライもあり29-12と大幅リードで前半を終える。後半開始早々に追加点を挙げるも、交代により勢いを掴んだ相手に8分間で3トライを挙げられ苦しい展開に。その後ハーフウェイライン近くからのペナルティゴールを新野が決め再び士気を高めると、後半30分にカウンターでSH竹森彩仁(文4・仙台育英高)が抜け出し最後はWTB原小太郎(経営3・桐蔭学園高)のトライで再び点差を離した。試合終了間際にはラインアウトからダメ押しのトライを挙げ63-38でノーサイド。結果2位でリーグ戦を終え、12月15日に1部7位の日本大学との入替戦が決まった。
拓大も含む5大学に入替戦進出の可能性がある中、専大にとっては勝てば昇格が決まる最終節。プレッシャーがかかる試合だったが、「普段の練習通りやればおのずと結果はついてくると思っていた」と、石倉監督はチームに対し自信を持ってこの試合を迎えていた。前半9分に拓大の屈強な外国人FWに押し込まれ、最後は左サイドから先制点を奪われる。しかし前半12分にパスワークからサイドに展開すると、持ち前のスピードを活かした原が抜け出しそのままトライ。新野のゴールも決まり7-5と逆転に成功する。
▲前半12分の原の抜け出し。
ここから新野の抜群の攻撃力が発揮される。前半19分に相手の反則で得たペナルティゴールを決めると、23分には中央から抜け出し最後はSH宮川博登(法4・大分東明高)がトライ。32分には相手の反則で相手ゴール近くのスクラムになると、左サイドにボールを回し、最後は新野がトライ。36分にも再び新野がトライを挙げ、キックも含め前半で29点中24点を決めて見せた。新野は「(相手の)外側が弱いという分析があったので、チャンスがあればサイドから得点を取っていこうというねらいがあった」と前半の攻撃を振り返り、自身の活躍については「周りに助けられた」と謙虚な姿勢で答えた。
▲前半32分の新野のトライ。
▲新野はこの日、チーム得点の過半数となる35点を挙げた。
後半に入ると、開始早々No8丹治好晴(経済4・東海大付相模高)が中央から押し込みトライ、6分にもラインアウトから中央に展開し最後はHO吉田温広(経営3・國學院大栃木高)がトライを挙げ点差を離す。しかし後半11分に相手ボールのスクラムからトライが決まり、さらに丹治がシンビンを受け1人少ない状態になる。相手は交代でフレッシュな選手が入り専大ディフェンスを押し込むようになると、13分、18分と立て続けにトライを奪われ点差を縮められる。
▲後半開始早々の丹治のトライ。
▲相手の勢いを断ち切ることに苦戦した。
勢いを取り戻したい専大は、後半19分に相手の反則からペナルティゴールを選択。ハーフウェイライン近くでかなり距離があった中、新野が自分の間合いからしっかりと蹴りこみゴール。貴重な3点を追加しチームの士気を高めた。その後も相手に攻められる展開が続いたが、「まずはディフェンスで我慢して、自分たちが敵陣で継続してやることをやろう」という主将の声掛け通り、全員で相手の猛攻を抑えていく。そして後半30分、ディフェンスから相手のボールを奪った竹森が中央を独走し、最後は原がパスを受けトライ。新野のゴールも決まり、再び点差を離した。34分にトライを決められるも、試合終了間際に相手ゴール付近のラインアウトからダメ押しのトライを決めノーサイド。63-38で勝利した専大は他会場の結果2位となり、入替戦進出が決まった。
▲後半30分の竹森の抜け出し。
自陣からの独走を見せた。
1位となった中央大学に敗れたものの、それ以外は全勝し力を見せたリーグ戦。監督は「去年よりさらにベースが上がり着実に力がついているし、強いチームになっていると思う」と今季の成長を話した。入替戦に向けて木原三四郎主将(経営4・東福岡高)は「1年生から入替戦に出させてもらって、(降格も含め)熊谷で3年連続負けを経験している。今年こそはキャプテンとしてチームを良い方向にもっていって、最後は笑って終われるようにしたい」と意気込みを話した。3度目の正直へ、入替戦は12月15日熊谷ラグビー場にて1部7位の日大と対戦する。
▲入替戦まで3週間。
最後の戦いへ向け進んでいく。
文=北原倖多(文3)
写真=峯岸茉莉亜(法1)