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2024.09.24
野球

【野球部】首の皮一枚繋げた投手陣のリベンジ!

<令和6年度東都大学野球秋季リーグ戦=9月24日 大田スタジアム 東洋大1-6専大>


首の皮一枚繋げた投手陣のリベンジ!

   四球ばかりの前日とは打って変わって、主力投手が底力を発揮した。エースの肥沼竣(商4・加藤学園高)を除く、三本柱でゲームをつくる。

   先発の平田健眞(経済4・専大松戸高)は3回1失点の力投でベンチを調子づけた。立正大との3回戦以来の登板だ。その日に悶えた押し出しが、脳裏をよぎったが「一度気合いを入れて、準備はしてきました」と不安感など吹き飛ばす。「中野に『変化球があんまり走ってない』と言われたが、そこでムキになっても前と一緒のことなので」と冷静に判断した。「今日は言われた通り変化球で。首も1回も振っていないと思います」と、カーブでカウントを稼いでは、ツーシームで併殺打を誘った。

▲奥村は昨日の宣言通り、安定したピッチングで間を繋いだ。


   4回からマウンドは奥村開(経営4・福井商業高)にチェンジ。打たせて取るピッチングで、第二先発の役目を存分に果たした。「流石に今日は、気持ち全開で抑えてやる」と敗戦を跳ね返す有言実行だった。「全体的にコースを狙って勝負できていた」と手応えがある。懸念点だった心配症も昨日まで。真っ直ぐな眼差しで「もうないっす」と一日経てば、克服した。


▲持ち前の直球で三振を築いた常田。


   抑えは常田唯斗(文4・飯山高)に託された。8回に登場すると、最終回までのイニングを跨いで、4者連続奪三振をマーク。圧巻の好投できっちりと締めくくる。

   東洋大との初戦とは、見違えるような姿だ。右腕いわく「今日はちゃんとスタッフと話し合って、7回まで奥村を引っ張るから、ちゃんと準備して入れた」と納得していた。「(昨日は)まだ準備ができていないのに、急いで作ったらあんなことになってしまった」と予定よりも早い登板だった。「8回からになって、ぐちゃぐちゃなまま行ったら、ぐちゃぐちゃになった」と眉を寄せる。屈辱をバネに、この日は腕を見せつけた。

▲反省点を活かし、万全でマウンドに上がる。


   チーム随一の速球は安定感が軸となる。外部投手コーチの山本さんから教わったトレーニングに支えられており、「それを全部完了させてから登板すればなんの問題もない」と鼻を鳴らした。

   昨日の今日でピッチャー陣は、息を吹き返した。最上級生らの負けん気に勝利の女神も微笑んだ。



▲隠れた貢献人の谷頭は、選球も抜群だ。

谷頭はなんでも屋

   ここまで勝ち点0の専大ナインだが、さりげない仕事ぶりをする影の立役者がいる。それが三塁手の谷頭太斗(経済2・日本航空石川高)だ。3回の攻撃では、左前打でチャンスメイクした。おおよそ一試合1本ペースで安打を製造中だ。「試合前に必ず一本は出すっていう気持ちで、1打席目からヒットが出るように準備している」と意識高め。

   小技も等しく巧妙で「そうっすね。自信はあります」と声を弾ませる。「セーフティもなんでも、できます」と心強い。

   そうは言いつつも「守備から打席に持っていきたい」タイプ。普段から難しいショートバウンドも丁寧に捌いている。「ちっちゃい頃から守備も自信はあった」と自ら豪語した。見どころ満載の背番号4は、秋のキーマンかもしれない。


文・写真=小山明香(文3)