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2024.09.23
陸上競技

【陸上競技部】「箱根路最短復帰へ 期待背負う走者たち」 ⑤福田達也

 101回目の箱根駅伝の予選会が10月19日に開幕する。昨年、箱根路への連続出場が3でストップした陸上競技部。最短での箱根路復帰へ向け、命運を握るランナーや成長著しいメンバーの声をお届けする。(インタビューは8月26日に行いました。)

飛躍的な成長を遂げた1年 福田達也の挑戦

 昨冬に飛躍的な成長を遂げた福田達也(経営3・市立橘高)は、箱根駅伝出場に向けて鍛錬を積んでいる。3年生ランナーは昨年の予選会出場後、10000mを中心に数々の記録会に挑戦。11月の日体大記録会で自己ベストを大幅に更新すると、約2週間後に行われた同大会でも他校の実力者を相手に奮闘し、経験を積んだ。本人も「思っていた以上にタイムが出て、28分台を意識できるようになった」と振り返る。

▲自己ベストを約30秒更新した日体大記録会(提供=相川直輝さん)

○故障に泣いた前期シーズン

 昨年は良好なシーズンを過ごした一方で、今季は相次ぐ故障に苦しんだ。関東インカレの10000m、全日本予選にエントリーしていたものの、どちらも直前の故障で欠場。福田は怪我の要因を「頻繫に行っていたスピード練習に体が耐え切れなかった」と分析し、「1回勝負はしてみたかった」と悔しさをにじませる。「自分自身、関東インカレとか全日本予選は勝負しないといけない場だと思っていたので、もしかしたら少し焦りとかもあったのかもしれない」。「来年はラストイヤーなので」と話し、来季の両大会への想いをより一層強めている。

▲昨年の箱根駅伝予選会は総合197位だった(提供=相川直輝さん)


○充実の夏合宿

 7月中旬には苦しんだ怪我も癒え、自身3回目の夏合宿に臨んでいる福田。箱根駅伝連続出場を成し遂げていた昨夏までの合宿では、例年ほとんど同じ練習メニューを消化していたが、昨年は出場枠が広がったこともあってチーム全体に緩い雰囲気が漂っていたと言う。「チーム全体としても『まあ出れるでしょ』みたいな。今考えれば甘い適当な考えをしていた」と当時を思い返す。

 その反省を活かし、今年は例年に比べて練習強度が上がっていると過去との違いを口にする。「チームとしても練習の強度を上げていく方針にはなっているので、自分でも距離を長めにする意識でやっている」と今まで以上に練習における距離を意図的に延ばしている。

 そうした練習強度が高い中でも多くの1、2年生が合宿メンバーに名を連ねており、「自分が1年生の時は、正直ここまでの練習はできないので、力的には今の1年生の方が僕らの世代よりあると思う」とルーキーたちの力量に期待を寄せる。

▲「予選会でも戦力になってもらわないと困るので、1年生は怪我をしないようにしてほしい」と話す

○箱根路へ

 去年は悔しい結果に終わった予選会。福田は「10枠という去年より狭い枠だが、なんとしてでも入って箱根につなげられるように頑張りたい」と意気込む。

 1年次、エントリー直前でメンバーから漏れた箱根駅伝の出場を目指し、成長著しい3年生は目標に向かって挑戦を続ける。


文・写真=竹田一爽(文3)