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〈第313回日本体育大学長距離競技会 4月27日 ＝日本体育大学陸上競技場〉
チームとして今季４回目の記録会に臨んだ専大は5000mのレース５組に７名が出走。６組目からは来月の９日より開幕する関東陸上競技選手権大会（関東インカレ）に出場する選手たちが続々と出走した。なかでも９組目に登場したダンカン マイナ（商１・専大玉名高）が28,24 "61という驚異のタイムをマークし、実力を大いに見せつけた。
▲驚愕の28,24 "61をマークしたダンカン マイナ
〇マイナ、寄せ付けない独走でチーム歴代２位をマーク
▲独走で周囲を圧倒した
驚愕の走りを披露し、周囲の目を釘付けにした。大物新入生・ダンカン マイナが入学後初の１００００ｍに出場し、組トップで後続選手と12秒の差をつける28,24 "61でフィニッシュ。チームの１００００ｍタイムの歴代２位に食い込む記録を打ち立てたが、「自己ベストだから良かったけど、もう少し早く走りたかった」と型破りの記録とは相反し、やや物足りなさがあったことを振り返った。マイナはレースが3000mに差し掛かったところで集団から飛び出し、先頭で独走を続けた。
▲競う相手が居ればさらにタイムを伸ばせたという
だが、かえって「１人で走ってるのはちょっときつかった」と競う相手がいなかったためにペースアップに苦労した。同様に長谷川淳監督も「単独走になってしまっていたのはちょっとかわいそうだった」と話した。今日の目標は28分切りの27,55だったといい、「他の人（留学生）がいればたぶん、いけ（達成でき）た」と自信をのぞかせたルーキー。来月の関東インカレでは5000mに出場予定で、「優勝する、１位を取りたい」と堂々たる表情で語った。驚異の記録で自チームだけでなく他校にも衝撃を与えた１００００mのデビュー戦。今後もどれほど専大の歴史に残る記録をマークするのか、一瞬たりとも動向に目が離せない。そして確実にチームにとって欠かせない戦力になる。
〇大西が１年ぶりの１００００ｍで自己新 来月の関東インカレへ弾み
▲組３番目で自己ベストを更新した大西
大西裕翔（文２・京都外大西高）が昨年４月８日以来の１００００ｍに臨み、自己ベストを１分以上更新する29,26 "53をマーク。「「自己ベストを出せたことは最低限、良かった」とほっとした様子で振り返ったと同時に「練習を積めている成果が出せた感じがする」と手応えを口にした。序盤、１キロごとのラップタイムが２”55ほどだったが、「ペース走のように楽に入れた」と具体的なポイントを挙げた。総合して手応えがあったとしつつ、「7000ｍ～9000ｍでかなり落ちてしまった。そういう一番きついところでの体力がまだまだなので練習が足りていない」と反省も忘れなかった２年生。インタビュー中何度も口に出し、自身が重要視している「練習の継続性」。練習を積むためにも、身体のことには細かく気を遣っている。
▲今季こそ、主要大会での躍進を目標にしている
来月の関東インカレでは５０００ｍに出場する大西。主要大会に出場を重ねていくことを目標にしている自身にとって大きな機会となる。「関カレも全日本駅伝予選も、大きな大会でのレース勘を予選会に生かしていきたい」と語った。関東インカレでは決勝に残ることを大きなターゲットに設定。「たぶんラストが勝負になると思う。持ち味のラストのスピードの速さを出して勝ちたい」と意気込む。昨年の鬱憤を待ち焦がれた大会での好結果で晴らして見せる。
▲関カレでの好走にも期待がかかる
レース後の長谷川監督 談話
「大西は粘ってよく耐えられたという感じ。関カレのハーフに出る組はもう少し頑張れたかなというのはある。全体的な振り返りとしては、気温が高く湿度もあるという難しい状況の中でどれだけ粘っていけるかが大事だなと。これからはもっともっときつくなるので、そういった部分での粘り強さを発揮できるようにしてもらいたい」。
なお、明日は5000ｍが同陸上競技場で開催される。専大からは複数名が現在エントリー中。自らとの戦いに臨み、自己ベスト更新を狙う。
〇来月の関東インカレでハーフマラソン部門で出場する佐藤陸（文２・東京高）
▲佐藤陸
「（今日の振り返り）来月の関東インカレへの調整に向けての調整というところで自己ベストを狙っていた大会でした。最初の4000mまでは本当に前の位置取りっていうところはうまくいってて、それでしっかりとその後半に向けていい動きはできてたんですけど、ちょっと 自分のその走り以外の部分というか、体作りの部分で実力不足なところが5000m以降に出てしまった、、。ペースを大幅に落としてしまうことが、毎回毎回課題なんですけど、やっぱり関東インカレではこういう走りを絶対しないようにしないといけないなと思いました。
（今年の状態は）そうですね。ちょっとまだ上がりきってない。走りの部分がまだ安定していないところがあるので、そういうところで関カレはすごい重要な大会で、チームを代表して出る上では、しっかりと調子を上げたいです。
（関東インカレの目標は）自己ベストである64分台を出せるようにしていきたいです。本当は出られるかどうかもちょっと怪しかったので。それでしっかりと怪我せずに掴めたっていうのは大きいですし、その大きなチャンスをしっかりものにできるように頑張ります。
（レースプランは）たぶん先頭集団は相当早いスピードだと思うので、前というよりは第２集団の方でいきたいです。10キロを30分10秒前後で通過して、今走ってるハーフが全部後半でペースを大幅に下げちゃっているので、落ちたとしても大きく落とし過ぎないようにしたいと思います」。
文・写真＝河上 明来海(文４）
