News

最新ニュース


2024.04.11
野球

【野球部】開幕白星!好安打の中野は猛打賞で大活躍!

<令和6年度東都大学野球春季リーグ戦=4月10日 等々力球場 専大4-2拓大>


ついに東都の春が開幕した。専大にとって創部100年となるメモリアルイヤー。延長の末、際どい一戦を勝利に収めた。試合が動いた3回裏、2死3塁の場面で西里颯 (経済4・興南)が悪送球し、先制点を与える。後を追う7回に1死2塁で作本想真(経営4・大村工)が同点のツーベースを放つと、続く谷頭太斗 (経済2・日本航空石川)の左犠飛で勝ち越しに成功した。しかし、直後の裏で1点を追加され再び振り出しに。最終回は打線が繋がり見せて2点をもぎ取った。これを死守すべく9回途中からマウンドに上がった平田健眞 (経営4・専大松戸)がピンチを背負いながらも力投し、初戦を制した。

本日、3安打の中野拳志郎(文3・小浜)は猛打賞を記録。手に汗握るタイブレークには、左翼へのタイムリーヒットでチャンスを見事ものにした。先頭打者、谷頭が築いた無死満塁の好機に応えるかのような一打に球場がどよめいた。「スライダー狙いで、甘く入ったところをしっかり振り抜けてよかった」と落ち着いた口ぶりで最終打席を振り返る。これには齋藤正直監督も「非常に重心が決まっていた」と褒め上げた。

▲3安打目となる勝ち越しのタイムリーには、力強く拳を挙げた。

背番号27は終始、安堵の表情を浮かべていた。その活躍ぶりには少々似つかないような。というのも1番バッターの杉山尊選手に3安打を許してしまったのだ。6人もの継投を懸命にリードしたものの悔しさは残る。やられ続けた複数回をじっくりと噛みしめた。もちろんのこと、指揮官も「反省点は杉山に3本打たれたこと」と少なからず言及した。「配球が明日以降の課題になる」と中野は丁寧に分析する。気持ちはすでに次戦へと向かっていた。

▲配球に課題は残るものの、6人の継投をしっかりと支えた。

新4年生のリードには多くを助けられているようで、「メチャクチャ声をかけてくれる。良い雰囲気が作れている」とチーム仲について口にする姿はどこか明るげだ。それだけ人に恵まれていることがよく分かる。「小柴(=滉樹、経営4・佼成学園)さんや信太(=山口、経営4・坂井)さん、颯(=西里)さんも常に声をかけてくれる」と顔をほころばせた。そのほかにも、ピンチを耐えた投手らには感服していた。新1年生で輝かしい開幕デビューを果たした玉木稜真(経済1・東海大熊本星翔)を絶賛。最終回を0に抑えた平田健眞(経営4・専大松戸)に関しては「今日は一段と気持ちが見えていた気がする」と公式戦未登板ながら、たくましい好投に目を光らせた。「専大の中で、一番気合で投げる人。イケイケ」と、また調子よくも話した。


一昨年の秋ぶりとなる開幕白星は、接戦をしぶとく闘い抜いた。齋藤監督は笑みを見せつつ「いつも連敗スタートなので」とポツリ。「スロースターター?」との質問に「スタートダッシュでいいよ」と勝利を味わいつつも苦笑いした。

勝ち点を懸けた第2戦目も譲ることはできない。チームは一丸となって連勝を目指す。

▲3安打中、2安打は左翼方向の中野。選球も良く振り抜けていた。



▽9回から2イニング登板し無失点。リーグ戦デビューを果たした平田健眞(経営4・専大松戸)

「(初のリーグ戦は)楽しかった(笑)。良い緊張感がありながら投げられました。(マウンドには)気合いで抑えようという気持ちで上がった。ねじ伏せようと。

(9回裏2死で左安にされた場面)インコースにもっと投げられた。中に入ってしまった。やべってなりましたけど、日頃の行いが良かった(笑)

(これから)リーグ戦の緊張感を知りたかったので、感じられて良かった。雰囲気はもう掴めたので大丈夫だと思う。しっかり投げきりたい」。

▲気合のこもった力投でピンチをしのいだ平田。


▽代走として同点のホームイン&9回2死2塁の場面でホームに好返球でチームを救った織茂秀喜(経営3・松商学園)。

「(3塁走者の代走となった直後。浅いフライだったが)迷いはなかった。本塁に帰るためだけだった。

(9回2死、本塁へのバックホームで刺した)あれはキャッチャーの(中野の)おかげ。カバーしてくれたので良かった。こういう場面を想定して何回も練習している。なかなかうまくできることが少なかったけど、刺せて良かった。(飛んできた瞬間は)「来た、俺か!」って感じ(笑)

(ホームでの捕殺経験は)ほぼ初めて。小さい頃にあったかな、くらい。本当に良かった。

(これから)チームとしても、やっぱり走塁ミスだったり、守備のエラーかあったので反省点。そういうところをもっと詰めていけば、必ず優勝狙えると思うのでしっかりやっていきたい」。

▲バックホーム直後には喜びのあまり、ガッツポーズが飛び出た織茂


▽開幕戦で早くもリーグ戦デビューを飾った玉木稜真(経済1・東海大熊本星翔)

めちゃくちゃ緊張した。けど、先輩たちが投げやすいように雰囲気を作ってくれたので良かった。持ち味はストレートで押していくところ。そこは出せたと思う。(オープン戦は)5試合ぐらい投げていた。

(次回は)今日の投球だと野手陣に心配をかけてしまうと思うので、もっと完璧に抑えられるようにして、チームを助けられる投球をしたい。

▲初登板ながら堂々としたピッチングで場内を沸かせた玉木



文=小山明香(文3)

写真=河上明来海(文4) ・増田美海(文4)