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東京ヤクルトスワローズから1位指名を受けた、西舘昂汰(経済4・筑陽学園)の指名挨拶が、27日に生田キャンパスで行われた。東京ヤクルトからは小川淳司GMと中西親志スカウトが来校し、西舘と会談した。小川GMからは「ローテーションの中心として活躍してほしい」、中西スカウトからは「1年生の時からスケール感のある投手だと思っていた。即戦力投手として十分やっていけると思う」と最大限の評価を受けた。
中西スカウト(左)と小川GM(右)と西舘
指名挨拶を終えた西舘の一問一答は以下の通り。
ードラフトから一夜明け、今の気持ちは?
実感は1日経っても湧いていなくて。小さい頃から憧れの場所だと思ってやってきたので、自分が選ばれても憧れの場所というのは変わらない。(プロに)行ってみて野球しないと実感が沸かないのかなと思います。
ー夜はよく眠れましたか?
昨日は帰って寮のみんなと手持ち花火で楽しく盛り上がった。それでよく疲れて、気持ちよく寝れました。
ーGMからはどんな声がけを?
一流の選手たちの共通点を教えていただいて。「自分のペースでやればいいよ」ということを言っていただけました。
小川GMの声がけに笑顔で受け応える西舘
ーそれを聞いて思ったことは?
1年目はプレッシャーもあって環境に慣れるのも大変だと思いますが、自分が今までやってきたことを継続してやっていこうという気持ちになりました。
ープロではどんな選手になりたい?
人として応援してもらえるように。野球はもちろん頑張るんですけど、人として皆さんに信頼してもらえるように頑張っていきます。
ー昨日の指名会見で「ヤクルトには若い選手が多い。自分もその波に乗っていけたら」という言葉があったが、自身のプランや目標は?
やっぱり「投げる」ということが武器。長いイニングを投げる体力が僕の武器だと思う。投げる量というのを考えてやっていきたいです。
ー指名を受けた後の周りの反応は?
LINEやInstagramの連絡がすごく多くて。サポートしていただいた方はたくさんいるので、電話でこれからちゃんと連絡します。
ー今までそういった経験は?
甲子園に出場した時もすごかったけど、それ以上だった。地元のみんなも僕の活躍を見てくれているので、すごくありがたいです。
ー昨夜はどうして手持ち花火を?
昨日はみんなでバーベキューをして、「花火あるよ」という人がいたので。じゃあもうみんなで花火やろうかとなって、思い出としてやりました。
ーチームメイトからの祝福は?
みんな一位で行くとは思っていなくて、僕もそのつもりだった。他の1位指名を見ても力の差はないと(チームメイトから)言ってもらえたので、他の選手に負けないようにと思いました。
ー東都の選手が計7人1位指名された。他の6人の選手の存在は?
僕は結構気にかけている。もう今の時点で競争は始まっていると思うので。これまでは一部と二部で差がありましたけど、プロの世界に入ってスタート地点に立てた。ここからが勝負だという気持ちでやっていきたいです。
ー持ち味の体の強さの要因は?
日頃から睡眠が大好きで。休みの日は9時間、試合がある日も7時間は寝るようにしている。多分そこで蓄積できているのかな(笑)
ーOBの黒田(博樹・平8卒)さんも体が強かった。黒田さんのように(活躍したい)という思いは?
専修大学からアメリカに挑戦している。黒田さんがそのレールを引いてくれているので、僕もゆくゆくはアメリカで野球をやりたいという気持ちはあります。
ーこれがあったから体力をつけることができた、というような練習は?
専修大学は練習が厳しいとかはなくて、自分でメニューを決めてやるというのがうちの大学のやり方。計画を立ててやる力はこの4年間で身についたと思います。
ーお手本にしている選手は?
この1年「投げっぷり」というのをテーマにやっている。それをイメージするようになったのは松井裕樹投手(東北楽天)の真っ直ぐを見て。投げっぷりが出ているからバッターを威圧できていると思っているので、ただ投げるだけではなくてバッターが「怖い」と思うような投げっぷりを意識しています。
ー高津監督は「1年目から即戦力で投げてほしい」という話をしていた。1年目の目標は?
あんまりプロ野球詳しくなくて。どういう賞があるとかも全然わからないので、行ってみてですね。
ーまずは1年目で新人王は近くの目標になるが。
じゃあ新人王でお願いします(笑)
ー自分で練習メニューを組む中で、自身のこだわりは?
イチロー選手がやっている「初動負荷」は毎日やっている。関節を緩ませながら圧をかけることができるのが良い。あとはランニングも良くするようにしていて。ウエイトをするというよりかは、自分の体を十分に扱えないと、力があってもパフォーマンスは出ないと思う。そういう自重トレーニングや体幹トレーニングは重点的に取り組んでいます。
ー初動負荷はいつから?
自分のような身長が高い人は自分の体を使うのが難しくて。繊細な動きが必要だと思っていた。大学3年生から始めて、今年の冬も鳥取(の初動負荷専門のジム)に行きます。
ー初動負荷を始めてスピードは何キロ上がった?
140キロちょっとしか出なかったのが、今は150キロ前半まで出てます。一気に10キロ上がりました。
ー初動負荷で柔らかくなる箇所は?
肩の関節や、肩甲骨、股関節。野球で使っていると(関節が)詰まってくる。体は消耗品で、やればやるほどパフォーマンスは落ちていくので。そういう時に初動負荷をすると可動域が出るので、すごくよかったかなと思います。
ー趣味は?
寝るか、アニメ。あまり外出しなくて。サウナとかお酒も好きですけど、結局寝るのが一番好きです。飲んでもサウナ入っても結局寝てます。
ー呼ばれたいあだ名は?
そうですね、可愛いあだ名で。身長デカいので、「のっぽくん」とかで(笑)本当なんでもいいです。西舘が二人(中央大から巨人に1位指名された西舘勇陽投手)いるので、西舘(と呼ばれる)よりかは可愛いあだ名がいいです。
ー昨日の会見で「じゃない方の西舘」という話もあったが、中大の西舘に対してここが違うぞというポイントは?
僕は丈夫さ。1年間投げ抜くということは負けたくないです。
ーヤクルトで話を聞きたい選手は?
村上(宗隆)選手がどういう球を待っているかとか、早いストレートの対応の仕方とか聞いてみたい。(同級生の)奥川(恭伸)選手もいるので、甲子園の感想とかですね。僕も甲子園に出ていたので、開会式で奥川選手を見て大きく見えた。どういう練習をしているかも含め、色々聞いてみたいです。
スワローズ高津監督の直筆のメッセージが入ったパスを小川GMから受け取った西舘
スワローズのマスコット・つば九郎との一枚も
文=萩原健丸(経営2)
写真=高橋尚之(経営4)