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2023.07.31
相撲

【相撲部】スフバットと新阜がW優勝! 4名が全国大会へ

〈第50回東日本学生相撲個人体重別選手権大会  7/30   =靖国神社相撲場〉

 
相撲部が今季初の体重別個人戦に臨み、専大からは14名が出場。そのうち4名が全国大会への出場権を獲得した。また、75kg未満級の新阜琳太郎(商1・鳥取城北)と135kg未満級のスフバット(商3・鳥取城北)がともに優勝し、専大から当大会で優勝者が出るのは19年ぶり、複数人で優勝を果たしたのは第5回大会以来、実に35年ぶり2回目の快挙だった。歴史的な好結果にチームは歓喜に包まれた。

▲新阜(左)とスフバット(右)。2人は同じ出身校で嬉しいアベック優勝を果たした。


前半に行われた75kg未満級ではルーキーの新阜が快進撃を見せた。「(たぶん)優勝はできる自信があった」と臨んだ初の公式戦は上級生の相手にも果敢に攻め抜き、頂点に立った。「日々、“嘘のない稽古“をモットーにやっている。それが報われた」と笑顔で語った。蒲田勝太監督も「1年生ながらよく頑張った。全国でも勝ち抜いて」とねぎらった。「(相手の)右前みつを取れば勝てる」と自身の強みに絶対的な自信をもつ新阜は高校時代、100kg未満級で全国大会を制した経験をもっている。大学という新たなステージでも全国に名を知らしめることができるのか、期待の新人に注目が集まる。

▲新阜は自身の強みには絶対な自信を持つ。全国の舞台でも快進撃に期待だ

 専大に歴史的な快挙を呼び込んだのは135キロ未満級で優勝したスフバットだった。「優勝は目標にしていた。1番1番、集中して相手を見ながら相撲を取れたので、良かった」と満足げに語った。決勝トーナメントの1回戦は1分近くに及ぶ熱戦になったが、辛抱強く好機をうかがうと、最後は寄り切りで退けた。続く3位決定戦では立ち合いで勢いよく飛び出すと、勢いそのままに寄り倒しで快勝。

▲相手を見ながら落ち着いた相撲を披露した

持ち前の力強さを発揮し、決勝へ駒を進めた。迎えた相手は東洋大の小倉初段・1年生。「(相手は1年生というのもあり)びびっている、顔が引いていた」と感じ取り、作戦を練った。「これはかましてくるな。頭からぶつかってくる」。作戦は的中し、相手は左手を置いた瞬間、まっすぐ突っ込んできた。それをスフバットは素早く右に反転してひらりとかわした。技ありのはたき込みで初の優勝を勝ち取り、「今まで優勝の経験がなかったので(今回で)すごく自信がついた」と納得の様子。相手を見ながら戦い、様々な決まり手を駆使する柔軟性が光った。

▲優勝の瞬間。身体を素早く反転させ、はたき込みで頂点に決めた

蒲田監督も「力がありながらも、なかなか勝てずにいた。今回の結果は本当に良かった」と安堵の笑みを浮かべ、「とにかく思い切っていた。迷いがなかった」と評価した。次戦は昨年に続いて出場する全国大会。「自信がついたので、夏にたくさん稽古をして優勝したい」と意気込んだ。昨年の8強を超えるために、再び鍛錬を積む。

▲昨年まで監督を務めた蒲田重勝さん(左)は満面の笑みで教え子をねぎらった

 

 残りの全国大会出場者は小林海偉(法3・日体大柏)と栩内 (商2・弘前実業)の2人。小林は6月の東日本選手権で16強入りを果たした有望株で「初めて出場できるが、今回8位で終わってしまったので悔しさが残る」と語った。ただ、「緊張せず自分の相撲ができた」と精神的な成長を感じており、「全国の舞台ではメダルを取れるように」と意気込んだ。

▲小林は1回戦目で足を痛めた中での戦いとなり、「気持ちでいった」と鋼のメンタルをみせつけた

栩内は3回戦で敗れるものの、敗者復活戦を勝ち抜き、出場権を得た。実は左足の指の骨にヒビが入った中で土俵に入っていたといい、「ギブスを取って無理やり(笑)。気持ちだけでした」と執念の戦いぶりで勝ちきった。迎える全国大会まではおよそ1ヶ月。「まずはケガを良くして西の王者に立ち向かいたい」と言葉に力を込めた。


 試合後、今季から監督に就任した蒲田勝太監督は「6月の東日本選手権で敗けて悔しい想いをしたので、今回はみんなが頑張ってくれて本当に良かった。優勝者が出るのは久々だし嬉しい。全国へ出る4人はまた頑張ってもらいたい」と喜んだ。そして、チームとして焦点を当てるのは9月末のリーグ戦。「団体戦が本当に大事なので、勝てるように」と指揮官は強調した。

▲蒲田新監督は今大会の結果を前向きに振り返り、次戦からは団体戦に注力すると語った

 

個人の結果では部として歴史的な快挙を遂げた今大会。次戦からは団体戦が続いていく。1部に所属するチームは秋に照準を合わせて意気を高めて稽古に励む。


文=河上明来海(文3)

写真=高橋奈月(文1)


【その他の選手の主な結果】

〇100kg未満級

山田珠大(文1・埼玉栄) =ベスト16

甲斐真希斗(商4・鳥取城北)=2回戦敗退

〇115kg未満級

鈴木覇都(経営1・明大中野)=ベスト16

エフアムガラン(商・1北海道栄)=初戦敗退

〇135kg未満級

小坂憲史(3・鳥取城北)=ベスト16

中野智基(経済4・樹徳)=初戦敗退

林田泰嘉(経営3・日体大柏)=初戦敗退