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2022.10.30
バスケ

【バスケ部】中大に3点差辛勝 淺野が攻守に躍動

〈第98回関東大学バスケットボールリーグ戦=10月29日 武蔵野の森 専大72-69中大〉


▲15得点9リバウンドの淺野 ケガ人の多いチームを救った


前日に拓大を振り切り17勝目を挙げた専大は中大と対戦。試合は序盤こそ優位に進めたものの、中盤は相手の3ポイントに苦戦を強いられる。第4Qには一時同点に追いつかれるも、クベマジョセフスティーブの3ポイントや淺野ケニーのバスケットカウントなどで突き放し、何とか勝ち切った。2位の東海大が敗れたため、専大が2位に浮上。上位対決を残す中、なんとか優勝への望みをつないだ。


第1Qは専大優勢の展開。開始早々喜志永修斗が3ポイントを沈めると、市場脩斗のタフショットなどで点数を重ねる。中大が必死に食らいつく中、淺野と赤嶺有奎の3ポイントで突き放す。その後も中大がしっかりとしがみつき、第1Qは24-21で終えた。


第2Qの最初は専大がなかなか決めきれない状況が続く。中大に3ポイントを決められるなど立て続けに5点を失い、24-26とリードを許したところで専大はタイムアウト。「3ポイントをやられないようにということを意識していたが、ピックアンドロールでのつき方が整理されていなかった。そこを整理した」と佐々木優一監督。するとタイムアウト後は立て直し、淺野やケイタシェイクブーバカーなどの連続得点で30-26とリードを奪い返した。流れを取り戻した専大は、上村大佐の3ポイントなどで中大を突き放す。守備でも第2Qの失点を11に抑え、38-32で折り返した。


▲ケイタシェイクブーバカー

▲淺野ケニー

▲上村大佐


第3Qの最初は市場脩斗が魅せる。速攻からバスケットカウントを獲得したり、落ち着いて3ポイントを沈めたりするなど攻撃で躍動。48-37まで点差を広げる。しかし中大も連続3ポイントを決めるなど負けじと得点を重ねる。一時3点差まで迫られるが、喜志永がこの日2本目の3ポイントを決めるなど連続で7点を奪い突き放しにかかる。それでも中大は終了間際にブザービーターを含む2本の3ポイントを決め、57-53で第3Qを終えた。


▲市場脩斗


第4Qも一進一退の攻防が続く。専大は淺野の3ポイントやターンオーバーからの速攻で62点目を奪うが、中大が立て続けにシュートを決め2点差に迫られる。佐々木監督はタイムアウトを要求し、立て直しを図る。だが、直後のプレーでインサイドを崩され、遂に同点。詰められては突き放す展開が続いたが、終盤で肩を並べられた。


▲喜志永修斗


しかし、ここで終わらなかった。直後にスティーブが3ポイントを決めると、淺野がドライブで切り込みながらバスケットカウントを獲得。68-62ともう一度前に出た。その後はファールが続き一時2点差まで迫られるも、最後は何とかリードを守り切った。


▲終了間際に豪快なダンクを叩き込んだクベマジョセフスティーブ


終わってみれば72-69。最後まで中大の粘りに苦しんだが逃げ切り、優勝の可能性を残した。



試合を終えて佐々木監督は「タフなゲームになることは予想されていた。昨日(拓大戦)のような気持ちだと確実に負ける、とミーティングで締めた。厳しいクロスゲームだったが、後ろ向きにならずにアタックし続けたのはよかった」と振り返る。この日は3ポイントを11本許したが、「やられても切り替えられた。ベンチや応援席からも声が出ていて、チームとしての一体感があった」と勝因を述べた。


▲佐々木優一監督


主将の喜志永は「主力のケガ人が多く、接戦になることはわかっていた。接戦を勝ち切れていなかった中で、きょう勝ち切れたのはよかった」と安堵の表情。「この2試合はチームとしての一体感がなかったが、それを修正して最後までチームで戦えたのは収穫点」と手応えを話す。「インカレでシードを取ることの重要性はわかっている。死守するためにも、上位3連戦は勝ち続けたい」と先を見据えた。


この日のヒーローは淺野ケニー。チーム最多タイの15得点をマークし、9リバウンドを記録するなど攻守で躍動した。淺野はこの日40分間フル出場。「前半はディフェンスを頑張っていたのに、オフェンスで(ボールが)回ってこなかった。僕のもらう動きと仲間と動きが噛み合ってなかったが、話をしてプレーを修正できた」と後半得点を量産した要因を語る。守備については「スティーブさんやケイタさんがブロックに行ったときのリバウンドを相手が狙ってくる、と試合前に言われていた。そこを僕が取りに行くことを意識した」と狙い通りに動けたという。米山ジャバ偉生を欠く苦しいチーム状況で、淺野への依存度は一層高まる。「むしろ途中で代わった方がリズムを取るのが難しくなる。出続ける分には全然きつくない」と意欲を見せた。


▲喜志永と淺野


優勝戦線に生き残った専大。残すは大東文化大、白鴎大、日大の上位3チーム。優勝を懸け、最終決戦へ臨む。


文=野見山拓樹(文3)

写真=北原倖多(文1) 高野葵葉(文1)