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〈令和4年度東都大学野球2部秋季リーグ戦=9月7日 神宮 専大2x-1立正大〉
▲劇的なサヨナラ! 押し出し四球を選んだ小林
専大が劇的なサヨナラ勝ち。立正大に連勝し、難敵から勝ち点を掴み取った。先発の西舘昂汰(経済3・筑陽学園)が8回1失点と好投を見せ、最後は途中出場の小林寛弥(経営3・坂井)がサヨナラの押し出し四球を選び勝ち切った。
試合は連日の投手戦となった。先発マウンドに上がった西舘は2回に2本の安打を浴びピンチを背負うも、9番の渡辺凌矢選手を中飛に打ち取りピンチをしのぐ。打線は立正大先発の梅田投手に3回までパーフェクトに抑えられ、苦戦を強いられる立ち上がりとなった。4回に初安打が飛び出すも得点は奪えず。前日に引き続き膠着した展開が続く。
▲立ち上がりの西舘 最速148キロの直球で相手打線を寄せ付けない
この日も先制したのは専大だった。6回裏、先頭の浅野洸司(経済1・仙台育英)が四球を選び出塁。その後2死2塁とすると、2番・西里颯(経済2・興南)が中安を放ち浅野が生還。1、2年生の活躍でようやく均衡を破った。
▲先頭で出塁した浅野 今後が期待される1年生だ
▲先制適時打を放った西里 この日は2安打1打点を記録した
先発の西舘は圧巻の投球を見せる。低めに丁寧に集め打たせて取る投球で、2回2死から1人の走者も出さず、立正大打線に攻略の隙を与えない。しかし8回2死、代打の古谷選手に直球を左翼席に運ばれ痛恨の失点。西舘は8回3安打1失点の好投を見せたものの、リードを守り切ることができなかった。
▲西舘は痛い一発を浴びたが、大いに存在感を発揮したマウンドとなった
9回表のマウンドには松下瑛亮(経済3・宮崎学園)が上がるも、先頭の増永選手を内野安打で出すと、犠打と四球などで2死1、2塁のピンチを迎える。しかし、6番・前田選手を二ゴロに打ち取り無失点。勝ち越しは許さず、同点のまま9回裏の攻撃につないだ。
▲2番手の松下 ピンチを脱しサヨナラを呼び込んだ
ドラマは9回2死から起こった。2死後、5番・今里凌(経営4・専大松戸)の右安、途中出場の6番・大上翔也(経済4・乙訓)の右安、7番で主将の新出篤史(経済4・函館大有斗)の死球でサヨナラのチャンスを作る。そして、絶好の場面で打席に立った途中出場の小林は「フォアボールを狙いではなく、せっかくのチャンスなのでものにしてやろうと思った」と必死に立正大2番手の関口投手に食らいつく。そして9球目。高めの変化球を見送り押し出し。劇的なサヨナラで接戦を制した。
▲ 2死から安打を放った今里 サヨナラのホームを踏んだ
▲チャンスを広げた大上 途中出場ながら素晴らしい活躍を見せた
▲接戦を制した専大 難敵を打ち破った
試合を終えて齋藤正直監督は「今日は初戦の疲れが朝から出ていて、いい感じではなかった」と振り返ったものの、連勝を受けて笑顔を見せた。第1週は監督の采配が光る場面も多く見られた。
▲試合後の会見で山本と握手を交わす齋藤監督
貴重な勝ち点を獲得し勢いに乗りたい専大。次戦は9月13日。大田スタジアムで国士大と激突する。
文=野見山拓樹(文3)
写真=相川直輝(文3) 高橋尚之(経営3)