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10月27日、駒澤大学玉川校舎にて、秋季関東大学バレーボールリーグ戦 1部・2部入替戦が行われた。対戦相手は昨秋の入替戦で敗れた1部11位の国士館大。第1、第2セットを連取し、勝利に王手をかけるも、第3、第4セットを奪われてしまう。しかし最終セット、両者一歩も譲らぬ互角の戦いで意地を見せた専大が、フルセットの激闘を制し1部復帰を決め、リベンジを果たした。
専大3(25-21,27-25,28-30,24-26,15-13)2国士舘大
スターティングメンバー
#1 酒井駿(商4・東山高)
#7 柏田樹(経3・都城工高)
#9 谷直也(文3・平塚学園高)
#16 久保裕太(商2・都城工高)
#20 久保下航平(商2・都城工高)
#25 藤中颯志(経1・宇部商高)
#26 大林寛大(商1・近江高)
第1セット、#20久保下の巧みなトスワークで#1酒井を中心に攻撃陣がバランスよく得点を重ね、リードを保って終盤を迎える。終盤、相手の強弱をつけた攻撃に苦戦し、流れが傾きかける場面もあったが、最後は#25藤中がきっちり決め25-21でセットを先取する。
▲藤中は1年生ながら攻撃には欠かせない存在
第2セット、序盤から失点が続き、重い立ち上がりから相手を追いかける展開に。しかし頼れるキャプテン#1酒井のブロックポイントで9-9と同点に追いつくと、#16久保の強烈なスパイクも炸裂し、激しい攻防が続いた。終盤23-24と絶体絶命の場面を相手のミスでしのぐとブロックが大きなポイントとなり、27-25で接戦を制し勝利に王手をかける。
▲攻守にわたりチームを引っ張る酒井
▲久保のスパイクがチームを勢いづける
ここで決めたい第3セット、拮抗した展開のなか、#9谷のダイナミックな速攻がチームを盛り立てる。中盤、相手がサービスエースで勢いづくとリードを許してしまうが、専大も必死に食らいつく。最後まで粘りを見せるも、後がない国士舘大の勢いを止められず、28-30でセットを落としてしまう。
▲熱いプレーでチームに流れをもたらす谷
第4セット、序盤から相手のミスが続き専大ペースで試合が進む。#7柏田の高さを活かした速攻やブロックも光り、先に20点台に入ったものの、21-18から相手の4連続得点で一気に押されてしまう。#25藤中が果敢に攻めるも、国士舘大の速く鋭い攻撃を抑えることはできず、24-26でセットを落とし試合を振り出しに戻す。
勝敗が決まる最終セット、終始一進一退の攻防が続くなか、専大は#26大林の守備を中心にラリーでも粘りを見せる。#20久保下と息を合わせた#7柏田、#9谷の速攻や、要所での#1酒井、#16久保の力強いスパイクで会場を沸かせ、マッチポイントを迎える。そして最後は相手のサーブがネットを超えず、15-13、セットカウント3-2でフルセットの激闘を制した専大が、念願の1部復帰を決めた。
▲大林は守りだけでなく、人一倍声を出してチームを支えた
▲勝利が決まった瞬間、雄たけびをあげた柏田
▲久保下(写真右)が大林と藤中と勝利のハグ
春季リーグ戦、東日本インカレと、思うような結果を出せなかった専大。悔しい思いをしてきた分、この入替戦ではパワーアップした専大の姿を見ることができた。念願の1部復帰を叶えたものの、選手たちはこの結果に満足することなく、全日本インカレを見据えていた。この勢いに乗って、さらなる活躍を遂げることに期待したい。
(文=福井彩乃・文4、写真=冨樫幸恵・文4)
以下はコメント
#1 酒井主将
「序盤で3-0の状況にして勝ちに行くのが目標だったが、途中で無駄なミスが多くなり、相手のペースになってしまうケースが多かった。そういうミスを全カレまでに減らしていけるようにチームで調整していきたいと思う。今日は、1人ひとりが自分の仕事を全うしてやるべきことをちゃんと出来た。それがチームとしてもまとまり、最後に勝ち切れたかなと思う。この入替戦に向けて、相手の試合のビデオを撮ってそれを見たり、データを参照したりして対策をした。加えて、勝っても1部の12位、負けても2部の1位で失うものは何もないので、気持ちはかなり楽だった。今は『素直に1部に上がれてよかった』それだけ。」
#7 柏田樹選手
「この日のために照準を合わせてきた。リードされると悪い雰囲気が続きがちなので、常に先行することを考えていた。自分が4年生になった時に1部でやらなければいけないという意識はずっと持っていたので、勝利が決まった時は、緊張の糸が切れたような気持だった。入替戦に向けては、ビデオを見たり、ローテごとにAB戦をして相手の左利き対策をしてきた。個人的にも睡眠や食事に特に気をつかって体調を整えた。全カレは4年生が最後の試合になるので気持ちよく送り出せるように、自分が引っ張っていきたい。」
#20 久保下航平選手
「1年間この舞台を目標にして練習してきたので、1部に復帰したことは嬉しいが、ちょっとしたところでのトスミスなど個人の課題はまだまだあるので満足はしていない。キャプテンの上げさえすれば決めてくれるところと、気持ちの強さがチームのまとまりを作り、勝利につなげられたと思う。この試合に向けてトスセッターとしてセッターの練習に加えてレシーブ力を上げたり、声を出して練習に取り組んだ。2部ではなく1部に合わせた練習を行ってきたことも成長につながったと思う。」
#25 大林寛大選手
「今春リーグは3位で入替戦に行くことができなかった。この入替戦というものを意識し、この一戦に懸けていたので、緊張よりかはやってやるという気持ちのほうが強かった。この試合に向けて、個人的にはサーブレシーブをしっかりやろうと思い、練習していた。また、チームが苦しくなる時は絶対にあると思うので、そういう時にチームを明るくするよう意識するようにしていた。今日も意識してチームを鼓舞するようやった。バレーは1人では勝つことができないので。今日の勝因はラリーを制することができたことだと思う。終盤にラリーが多くあったがそこを制することができたので今日は勝てたと思う。全カレがこのチームでやる最後の大会だと思うので、ベスト4以上に入りたい。」