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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦(前期)
第11節 vs桐蔭横浜大学サッカー部
7月1日(日) 14:30 Kickoff @味の素フィールド西が丘(東京都北区)
桐蔭大 0-1 専大
▲前期リーグを勝利で締めくくり、笑顔のサッカー部
前節の早大戦(●1-3=6月17日、岩名運動公園陸上競技場)は内容こそ悪くはなかったが、チャンスで決めきることができず敗れた。今節は前期リーグ最終戦。勝利で締めくくり、7月14日開幕のアミノバイタルカップ(関東大学サッカートーナメント)に弾みをつけたいところだ。
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 1 塚田匡壮(商2・都文京高)
DF 16 河上将平(人間科3・東海大学付属静岡翔洋高)
DF 3 西村慧祐(法3・習志野高)
DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)
DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)
MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)
MF 7 葛谷将平(経済4・大津高)
MF 14 岡本勇輝(経済3・高津高)
FW 11 中山克広(経済4・麻布大学附属高)
FW 17 遠藤翔太(経営2・広島皆実高)
FW 10 氣田亮真(文3・千葉敬愛高)
頼れる男がついにピッチに戻ってきた。負傷で戦列を離れていた主将のDF小林が第2節の順大戦(●0-2=4月14日、東金アリーナ陸上競技場)以来、約2か月半ぶりに復帰。先日、ヴァンフォーレ甲府への入団内定が発表され、本人のモチベーションもかなり高いはずだ。自慢の左足からどれほどのチャンスを演出できるかに期待がかかる。
スコアは開始早々に動いた。前半5分、右サイド深い位置でスローインを得ると、DF河上がすかさず前線のスペースへ投げ込む。FW中山がワンフェイク入れて相手のマークを抜群のスピードで振り切り、ダイレクトで中に折り返すと、走り込んだMF岡本がボレー気味に合わせる。一度は相手GKに防がれるも、そのこぼれ球に反応したFW氣田がしっかりと押し込んだ。早い時間帯に先取点を奪うことに成功した専大は、その後も小林と氣田が左サイドから積極的に仕掛け、桐蔭大ゴールを脅かし続ける。しかし、ゴールネットを揺らすには至らず前半を1-0で折り返す。
▲先制ゴールを決め、笑顔の氣田
後半も変わらずボールを保持し続け、桐蔭大陣内に攻め込む専大だったが、フィニッシュまで持ち込めない時間が続く。後半35分にMF菊地紘平(商2・専大松戸高)、その3分後にはFW下田悠哉(法4・都鷺宮高)を投入し、追加点を狙う。42分には菊地が持ち前の推進力でバイタルエリアを突破し、左サイドの小林へ。小林が上げたクロスに下田がダイレクトで合わせるも、シュートは惜しくも枠を外れた。途中出場の2人がチャンスを演出するも、最後まで追加点を挙げることはできず、試合はそのまま1-0で終了。勝ち点を19に伸ばし、順位も3位に再浮上した。
久々の実戦復帰となった小林は、左サイドを幾度となくオーバーラップし健在ぶりをアピール。怪我の影響を感じさせないアグレッシブなプレーでチームを盛り立てた。また、エース氣田は第4節の国士大戦(〇3-2=5月3日、多摩市立陸上競技場)以来7試合ぶりにゴールを挙げ、調子を上げつつある。守っては相手のシュートを僅か1本に抑え込み、クリーンシートを達成。スコアこそ1-0というロースコアに終わったが、多くの収穫を手にし、前期リーグを勝利で締めくくった。次なる戦いは総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(8月31日~9月9日、大阪)への出場権を賭けたアミノバイタルカップだ。
▲頼れる主将の復帰はチームにもより勢いをもたらしそうだ
以下、試合後インタビュー
源平貴久監督
試合を振り返って―
「前半は開始早々に先制できて、非常に良い流れが続いていたが、後半は押し込まれる時間帯もあった。最近は前半に先制すると、こういった展開になることが多いので、そこは今後の課題になってくる。ただ、暑い中での試合だったので、勝ち点3が取れたという結果だけ見れば文句のつけようがないと思う」
負傷明けの小林について―
「ゴールには繋がらなかったが、左から良いボールを上げてくれていたので、相手にとって脅威になっていたと思う」
ゴールを決めた氣田について―
「積極的に仕掛けてはいたが、『なんとかしてくれ』というボールに対して、体を張って自分のボールにするというところに少し物足りなさを感じた。中山にも同じことが言えるが、そういったところがもうワンランク上のレベルに行くための課題になってくると思う」
途中出場の菊地について―
「努力家で向上心がある。入部してきた頃は何か物足りないような気もしていたが、ここのところ力をつけてきている。動きながらボールを捌ける技術を持った良い選手だと思う。岡本は接触プレーを避けて、相手と距離をとってボールを引き出すというプレースタイルだが、菊地は密集したところでもしっかりボールをコントロールできるという、また違った良さを持っているので、慣れてくればもっと良くなってくるはず」
現在W杯が開催されているが、何か感じたことは―
「『個』の能力で得点できる選手がいるのといないのとでは、やはり戦い方が変わってくる。自分で持っていって、自分でシュートを決めきるといったような『個』で打開できるような部分が自分たちにも必要になってくるのではないかと思う」
前期リーグを振り返って―
「開幕戦の頃よりも格段とチームが成長しているというのが、今年は手に取るようにわかる。これからの夏を上手く切り抜けていければ、もっと良いチームになるし、もっと上の順位を目指せるようになる」
無失点で終えたのが3試合というのは少ないように感じるが―
「そういったところも前線の選手がしっかり決めきれないというところから始まるので、攻撃を最後まで終わらせることが大事になってくる。W杯を観ていても、不用意なボールロストからカウンターを食らう場面が多い。今のサッカーはカウンターが主流ではあるが、そこでいかにボールを奪われないかが大切なことだと思う」
アミノバイタルカップに向けて―
「ここ3年全国の舞台から遠ざかっているが、今のチームには全国に行ける力があると思うので、連れていってあげたい」
▲今季初出場となった菊地
小林岩魚
試合を振り返って―
「開始早々に先制できて、そこから2点目を狙いにいったが、なかなか決めきることができずにいた。そんな中で追加点を取りにいくのか、1点を守り抜くのかチームとして曖昧になってしまった部分もあり、難しいゲームになったが、最初の目標であった勝ち点3を持って帰るというのは達成できたのでよかった」
久々の実戦復帰となったが―
「まだ少し不安はあったが、ピッチに立つからには言い訳はできないので、自分に与えられた仕事をしっかりすることと、チームに対して主将として何ができるのかということを考えて試合に臨んだ」
積極的な攻撃参加が目立ったが―
「対面が実力のある選手だったので、そこのマッチアップで負けてはいけないと思っていた。受身になったらやられてしまうと思ったので、まずは自分から仕掛けていこうと意識していた」
かなり暑い中での試合となったが―
「これからもっと気温も上がってくるし、アミノバイタルカップが始まるとそういった中での連戦が続くと思うので、チームとしても個人としても暑さに慣れてコンディションを上げていかないといけない」
現在W杯が開催されているが、何か感じたことは―
「日本代表の試合がある日はコーチがオフにしてくれたので、しっかり観るようにしていた。どのチームも国を背負って、強い気持ちを持ちながら戦っているというのには熱く感じさせるものがあったので、自分たちもサッカーをやる上で気持ちの部分は忘れてはいけないと思った」
アミノバイタルカップに向けて―
「昨年は1回戦で2部のチームに負けてしまっているので、まずは一戦一戦目の前の試合に集中して、今年こそ全国に行けるように頑張りたい」
(藤森崚祐・文3=写真も)