専大スポーツ編集部

　９月27日に国士大グラウンドにて東都大学野球秋季リーグ対国士大の１回戦が行われた。空き週を挟んで迎えた大事な一戦。先発は先日の東洋大戦でわずか１回で降板した池田駿(商４・新潟明訓高)。春季リーグでは国士大に２タテをされ勝ち点を奪われた専大は屈辱を晴らしたいところであったが、９回に巻き返しを図るも一歩及ばず３-４と僅差で敗れ、対国士大戦は昨年の秋季リーグから５連敗となった。

　２回表、打者に安打を許し、得点圏に走者を背負った場面で２番・岡にライト前へ運ばれ２点目を失う。ここで負の連鎖を止めることができず、さらに１死１塁から打球をサード・濱田竜之祐(商３・鹿児島実業高)が悪送球しピンチを広げてしまう。２死２、３塁となり、先発・池田は３ボールから次の球をセンター前に運ばれ、さらに追加点を取られ、三度目の正直とはならず３失点で無念の降板となった。

　一方、専大打線は４回まで無安打と沈黙が続く。１９５cmから放たれる先発・椎野の球をなかなかとらえることができない。５回裏、渡辺和哉(経営３・文星芸大附属高)の安打がチーム初安打となったものの併殺で後続が絶たれてしまう。６回裏にも１死１，３塁と好機を作り、流れを引き寄せたい専大であったが、この試合２つ目の併殺でチャンスを逃す。
　転機を迎えたのは７回裏。２死から前打席で安打を放った５番・渡辺に打席が回る。１ボールから振り抜いた打球は完璧な当たりで真っ直ぐスタンドに吸い込まれた。この回は１得点で終えたが、確実にベンチの雰囲気は変わりつつあった。
　反撃を見せたい専大に再びチャンスが訪れる。９回裏、相手のエラーでこの回の先頭打者３番・荒木が出塁し、４番・濱田に打席が回る。この日無安打だった四番がここ一番で魅せてくれた。カウント１-０で放った打球はレフトポールに直撃する見事な２ランホームラン。１点差となり、一挙に反撃ムードとなる。１死から６番・森山恵佑(商２・星稜高)、代打・岩下和幸(経営３・専大松戸高)、８番・伊與田一起(経営２・明徳義塾高)の３連打で１死満塁とサヨナラのチャンス。ここで代打でコールされたのは主将としてチームを率いる小林夏樹(経営４・山梨学院大附属高)。しかしカウント１-２と追い詰められ放った打球はショートのグラブに収まり、この日3つ目の併殺で試合終了となる。

　この試合で成長を見せたのは４回から先発池田に代わりマウンドに上がったのはルーキーの高橋礼(商１・専大松戸高)だ。80球を投げ、５回２/３、１失点と監督も称賛するピッチングを見せた。９回に踏ん張りきれずに犠飛で１点を失うもまだまだ伸びしろを感じさせる投球を見せた。

国士大｜０１２　０００　００１｜４
専大　 ｜０００　０００　１０２｜３

齋藤監督
「(池田投手について)三度目の正直だったんだけどね…。ストライクゾーンだけの勝負になっていて、同じタイミングで投げてしまっているところはキャッチャーに考えてもらいたいね。(最終回の粘りについて)最後の場面は追いつきたいところだった。勝つチームだったら打ってるよね。勝負できるように自分を凌駕してもらいたい。(４回から９回途中まで投げた高橋投手について)頑張ってくれたけど９回に１点取られたのは限界だったね」

高橋礼投手（商１・専大松戸高）
「３点差だったが、そのまま９回まで１点ずつ返せば大丈夫だと思った。いつも通り監督と会話をして、途中までは調子も良かったので言われた通り自分のピッチングができた。あと2回勝てば勝ち点を取れるので、自分が勝つことよりもチームが勝つことを頑張っていきたい」

（齊藤麻莉奈・経営２）