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9月20日、第40回関東女子学生剣道優勝大会が東京武道館で行われた。全日本出場権を獲得できるベスト16を目指して健闘した専大だったが、あと一歩のところで日体大に敗れ、惜しくも全日本出場は叶わなかった。
今大会は各チーム5選手による団体戦。試合時間4分(延長戦なし)で、勝者数(同数の場合取得本数)により勝敗を決するトーナメント方式。勝ち上がった上位16大学に、第33回全日本女子学生剣道優勝大会への出場資格が与えられる。
専大の一回戦の相手は都留文科大。先鋒を任された中村真綺(法3・日本航空高)は相手より先に一本を取ったが、ここから相手の反撃にあってしまう。追いつかれた後も中村は粘り強く戦ったが、ギリギリのせめぎ合いの末に敗れてしまった。
先に一勝を挙げられた専大だったが、誰一人焦ってはいなかった。結果は引き分けだったものの、次鋒の中後真里奈(文1・横浜隼人高)が気迫のこもった激しい打ち合いを演じて勢いをつけると、続く中堅の飯塚裕(経済4・高崎北高)が自分より大きな相手からメンを奪って一本勝ち。さらに副将の井出陽(文2・岩村田高)も相手が退いたところへの追いメンで勝利し、一気に2-1と逆転に成功した。大将の鷹野遥香(法4・日本航空高)も冷静に勝利を収め、3-1の逆転勝ちで2回戦進出を決めた。
二松學舎大と対戦した2回戦は圧巻だった。中村、中後の二連勝で流れを掴んだ専大は、そのまま中堅の飯塚も勝利し、あっという間に3回戦進出を決めた。井出、鷹野もそれに続き、なんと五連勝のストレート勝ち。全日本出場まであと一勝と迫った。
勝てば悲願の全日本出場という専大の前に立ち塞がったのは、前年度3位の日体大だった。日体大は、今までの相手とは段違いの強さを誇る強敵。まさに、専大が初の全日本出場を手にするための、最後の難関だった。
試合が始まるや否や、強靭な日体大の選手が専大の選手たちに襲いかかった。専大も必死に抗戦したが、先鋒戦はドウとメンの二本負け。次鋒戦もドウとメンの二本負け。気がつけば、0-2と崖っぷちに追い込まれていた。
後がなくなった専大。しかし、ここで中堅の飯塚が意地を見せる。追い込まれていても臆さず攻め込んだ結果、見事に飯塚のメン打ちが決まった。飯塚はここで気を抜かず、攻めの手を緩めない。これが、直後にコテを奪う結果へとつながった。この二本勝ちで、1-2と試合の行方はわからなくなった。
続く副将戦に出場するのは井出。負けたら敗退決定という重圧のなか、井出は堂々と戦った。それでも一瞬の隙を突かれ、相手に一本を奪われると、取り返せないまま試合は終盤へ。試合終了直前に、井出が決死のメン打ちをくり出すも、惜しくも届かず。この瞬間、専大の敗退が決まった。
専大史上初の快挙まであと一勝と迫りながら、そのあと一勝が奪えなかった。しかし、その悔しさは次へ、また次へとつながる階段の確かな一歩。先人たちが登り進めてきた階段を登りきり、専大が全日本の舞台に立つ日はすぐそこだ。
▲今大会負けなしの飯塚
▲2年生ながら副将を務めた井出
≪大会結果≫
1回戦・都留文科大戦 ○3-1(4-2)→勝利数(取得本数)
2回戦・二松學舎大戦 ○5-0(7-1)
3回戦・日体大戦 ●1-4(2-7)
(安江 祐輔・経済3 写真=古谷 皓平・文1)