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11月11日 平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦 対大東文化大学 スコア 4-4 GWS 0-1
試合にこそ敗れたが、2位の大東大相手に最大3点あった差を一時はひっくり返し、チームの底力を感じさせる一戦だった。試合は第2ピリオドで一気に3点を失う苦しい展開も、第3ピリオドで#19笹川健太(法1・日光明峰高)のゴールを皮切りに3連続ゴールを決め一気に同点に追いつく。14分には#4浜田晋太郎(法4・香川中央高)のゴールでついに3点差を逆転した。終盤に1点を失い、同点のまま60分が経過すると勝負の行方はGWS(ゲームウィニングショット)に。GWSは3人全てがゴールを決める事ができず敗れたが、高橋裕一監督は「最後GWSで負けるのは仕方ない。点差をひっくり返してくれた選手たちは良くがんばったと思う」上位相手に健闘した選手らを労った。
▲一時は同点となるゴールを決め、感情をあらわにする福島
●専大 4-4 大東大 GWS 0-1 トータルシュート数 18-25
1P シュート数 5-9
2P シュート数 3-7
3P シュート数 10-9
ゴール 1分3秒 #19笹川健太
3分2秒 #11東山凌士(法3・日光明峰高)
7分32秒 #23福島健一(経済4・北海高)
14分11秒 #4浜田晋太郎(法4・香川中央高)
GWS 1 × #58梶野恭平(法2・武相高)
2 × #9吉岡大輝(経済4・北海高)
3 × #91生駒虹樹(法2・武相高)
第1ピリオドを両チーム0-0で終え、少ないチャンスをものにしたい専大。そのためにも続く第2ピリオドも無失点で切り抜けたいところだったが2分、GK#70髙瀬惇司(法4・北海高)がシュートを止めるも、弾いたパックがそのままゴールに入ってしまい、1点を先制される。その後9分、13分にもゴールを許し早くも一方的な展開となってしまった。
第2ピリオド終了後、ロッカールームにて「1点ずつ返していこう」とチームに呼びかけたというキャプテンの#23福島。すると第3ピリオド1分、#19笹川がフェイスオフ直後に反撃となるゴールで1点を返す。3分には#11東山がゴール右横からのシュートを決め、わずか3分で2点を返した。
この2本のゴールで一気に試合の流れを引き寄せたか、それまでとはうって変わり専大の攻撃の機会が増える。積極的な攻撃で相手にプレッシャーをかけ続けると相手の守備にも乱れが生まれた。7分、ゴール前で連携ミスが生じ、パックを奪った#4浜田がすかさずシュート。ゴールは惜しくも決まらなかったが、キャプテンの#23福島がこぼれたパックを逃すことなくゴールに押し込んだ。
▲福島はスティックを伸ばしてパックを押し込んだ
こうなると試合の流れは完全に専大に傾いた。手に汗握る展開に観客のボルテージもにわかに上がっているようにみえた。
両チーム息詰まる攻防を展開するなか14分、パスを受けた#4浜田がGKの横からシュートを放ち、勝ち越しのゴールを決めた。3点ビハインドで迎えた最終ピリオドだったが、ついにそのリードをひっくり返した。
▲右手を突き上げる浜田
▲選手らは喜びを爆発させる
試合終了まで残り6分弱、このリードを守れるかどうかだが、リードを許した大東大の攻撃に対して専大も決死の守りで応戦する。しかし、大東大の攻めは厳しく、17分に専大は反則を犯してしまう。しかしこの反則は、このままでは失点を免れないという状況でやむを得ず犯してしまった反則であったので仕方ないといえるだろう。それでも1人少ない状況でゴールを守りきることは難しく、18分に痛恨の同点ゴールを許してしまった。
試合はそのまま4-4で60分が経ち、決着はGWSに委ねられた。しかし、ゴールを1本も決める事ができず、反対にゴールを1本許してしまった専大は0-1で敗れることとなった。
これまで何度も得点力不足に悩んできた今年の専大。だが、今日の試合で放ったシュートはわずかに18本、その中で4本のゴールを決めており、いままでの試合よりはるかに得点効率がよかった。それも相手は前年度のリーグ戦王者、大東大である。結果はあと少し及ばなかったが、チームにとって意味のある一戦になったはずだ。入替戦への出場は叶わぬものなってしまったが、リーグ最終戦となる対神奈川大との試合(25日)に勝利すれば3位が確定する。「3位をキープしてインカレにつなげたい」(高橋監督)と、12月の冬季インカレに向けて弾みのつく試合をしてリーグ戦を締めたいところだ。
試合後のコメント
高橋裕一監督
「いつもは2点、3点しか取れないが、今日は上位チームを相手に4点取ってくれました。負けはしましたけど、今日やってくれた選手たちはいいものを持っていると思います。3点差でも、選手たちの気持ちは切れていませんでした。4点目が入ったときは勝ち越してうれしい反面、できれば2点差で逃げ切りたい、なんとか1点入ればなと……(追いつかれたゴール)あの場面の反則は仕方ないです。4人で守りきれればよかったのですが、空いたところを狙われてしまいました。今日の試合は次勝つために意味のある試合だったと思います」
#23福島健一キャプテン
「チームにとっていい課題の出た試合だったと思います。第3ピリオドで逆転できたのは今までなかなかありませんでしたが、それまでに3点取られてしまったのはウチの戦い方としてはよくありませんでした。(自身の同点ゴール)自分が決めなくては、という思いだったのでシュートを決められてよかったです。最後の試合でもしっかり戦って、勝ってリーグ戦を終えたいです」
(飛田翼・文3、写真も)