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2017.10.28
準硬式野球

【準硬式野球部】8年ぶりのリーグ優勝 春の悔しい思いから東都の頂点へ

10月28日 東都大学準硬式野球秋季リーグ 対東洋大学2回戦 上柚木公園野球場

 

専大が8年ぶり21回目のリーグ優勝を決めた。試合は、先制を許すも先発・塚越海斗(文1・高崎商科大附高)が7回途中まで試合を作る好投。1点リードして迎えた中盤、主将・神山琢郎(経営4・県岐阜商高)が2点本塁打を放ち相手を突き放す。終盤からはエースの阿部拓磨(経営3・専大松戸高)が圧巻の投球で試合を締めた。

 

 ▲試合終了直後、歓喜に沸いた


<スコア>

東洋大|1 0 0 |0 0 1 |0 0 0|2

専 大|0 2 0 |0 2 0 |0 0 ×|4

スタメン

1(中)須永隼人(商1・専大松戸高)

2(右)福井亮太(商4・県岐阜商高)

3(左)桂川海輝(経済3・専大北上高)

4(指)五十嵐健(経済2・常総学院高)

5(二)今坂僚介(ネット情報4・常葉菊川高)

6(一)神山琢郎(経営4・県岐阜商高)

7(捕)大野恵和(経営3・専大松戸高)

8(三)中谷功大(法1・広陵高)

9(遊)岡本元希(経営2・常葉菊川高)

P 塚越海斗(文1・高崎商科大附高)

 

前日の試合、大差で勝利し8年ぶりのリーグ優勝に大手をかけて迎えたこの試合。先発のマウンドには1年生投手の塚越。初回、2番打者にヒットを許す。続く打者をショートへのゴロ、打ち取ったかに見えたがこれをショート・岡本元がセカンドへ悪送球。ボールはライトのファールゾーンへ転々と転がり一塁ランナー生還、先制を許した。しかし、塚越は「1点取られてもその点だけで切る」と普段から意識している次の失点は許さずに、この回を切り抜ける。

▲「気持ちで投げました」と、この大一番で役目をしっかり果たした先発・塚越


すると、2回裏、5番今坂、6番神山の連打でチャンスメイク。ランナー2、3塁から7番大野のショートゴロで1点を返す。8番中谷がヒットで続き打席には9番岡本元。初回、自らのエラーで先制を許したあとに迎えたこの打席。「前のバッターが良い感じでつないでくれたのでなんとかしようと思って打ちました」とレフト前へ運びこの回逆転に成功。岡本元が勝ち越し打でミスを取り返し試合の流れを呼び込んだ。この一打に関して、「大きかったです。頼もしくなりましたね」と神山主将も、岡本元を讃えた。

▲岡本元が勝ち越し打を放ちチームを勢いづかせる



3回表、先頭打者の出塁を許し続く打者の放った当たりはセンター後方へ伸びる。しかし、センター須永がキャッチし飛び出していた一塁ランナーをダイレクトで刺すビッグプレーで切り抜ける。さらに、4回表には、レフト前へ落ちるかと言う難しい当たりをショートの岡本元がダイビングキャッチし本来持ち味の守備でも魅せた。この二つのプレーで流れを完全に引き寄せた。


そして、5回裏、2死から今坂がセンター越えの2塁打で出塁。すると、主将の神山が「完璧でした」と試合後話した打球はレフトフェンスを越え2点本塁打となり相手を突き放した。

▲勝利を大きく手繰り寄せる1発を主将・神山が放つ

▲本塁打を確信しベンチに向かって右腕を突き上げた


7回表、味方のエラーで1点を失ったところで塚越からエースの阿部拓にスイッチ。「自分の持っているものを最大限に出して抑えられました」と阿部拓は、9回表に詰まった当たりをヒットにされるも、その他の打者を完璧に抑える圧巻の投球、エースの貫禄を見せつけるマウンドになった。最後は、この阿部拓の投球で、チームは8年ぶりのリーグ優勝を飾った。

▲さすがの投球を見せ優勝を決めたエースの阿部拓



 春からここまで選手たちは悔しい思いをしてきた。春リーグが終わり、全日本出場予選会では、まさかの連敗で全日本への出場を閉ざされた。そのあと、なんとか清瀬杯に進みベスト4と持ち直し、この秋リーグに臨んだ。最初、中央大に引き分けと敗戦のスタートとなったが、そこから引き分けを挟みながらも、10連勝と一気に東都の頂点に駆け上がった。春の悔しさがあったからこそ、このリーグ優勝という結果につながったはずだ。次は、すぐに始まる関東王座。専大準硬式野球部のさらなる躍進に期待したい。

▲優勝を決め喜びを爆発させた

 

 ▲優勝を決めた直後の選手たち



▽コメント

神山主将

「先発の塚越が初回最少失点で抑えたのがよかったです。この秋で成長して、信頼できるピッチャーだと思っていました。チームもバッティングの状態がよかったので1点取られてもあせらず試合ができました。(勝ち越し打)岡本は1点とってもう1点ほしいという場面だったので大きかったです。打順は9番ですけど、期待以上の仕事をしてくれています。頼もしくなりましたね。(2点本塁打)打ったのはインコースのスライダーです。狙ってませんでしたけど少し甘かったので反応で打ちました。打った瞬間『行ったな』と思いました、完璧でしたね。優勝した試合で活躍できてうれしいです。(救援の阿部)良く投げてくれました。確かに彼にとってはなんでもない場面なのかもしれませんが、こういうところで普通に投げられる事がすごいです」

 

塚越

「今日の先発は昨日言われました。緊張はなくて、抑えてやろうって思っていました。初回点を取られたんですが、いつも1点取られてもその点だけで切るということを言われているし、その意識でした。今日は技術というより優勝がかかっていたので、気持ちで投げました」

 

阿部拓

「昨日、今日と元々後ろで投げるのは決まっていたので、いつでも投げられるように準備していました。今日のピッチングは自分の持っているものを最大限に出して抑えられました」

 

岡本元

「リーグ戦通して、エラーが多くて、今日の初回でもやってしまった。でも、そのあと、前のバッターが良い感じでつないでくれたのでなんとかしようと思って打ちました」



(文=大河原佳也・文3、写真=大河原、飛田翼・文3)