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6月4日 第69回全日本大学準硬式野球選手権大会関東予選 専大 3-4x 関東学院大(延長10回サヨナラ) ダイワハウススタジアム八王子
勝てば全日本選手権大会への出場が決まる試合だったが、3点差を追いつかれサヨナラ負けを喫した。初回、五十嵐健(経済2・常総学院高)のヒットなどで3点を先制するが、中盤じわりじわりと追い上げられると6回に先発の山口寛太(法2・金沢市工高)が同点打を許す。その後は両チーム無得点で試合は延長戦に突入。大会規定によりタイブレークを採用しての延長だったがチャンスを生かせず0点で攻撃を終えると裏の守りで1点を失い、サヨナラ負けを許した。専大は序盤からヒットを重ね好機を作るが、初回以降はあと1本が出ず、2次トーナメントにまわることになった。
◎全日本選手権大会関東予選について
1次トーナメント、2次トーナメント、敗者復活トーナメントの計3つを実施。1次トーナメントには計6校が出場し、試合に勝利した3校が全国大会への出場権を得る。敗れた3校は計8校が出場する2次トーナメントにまわり、2つ用意されている全国大会出場枠をかけて再びトーナメントを戦う。2次トーナメントでも敗退した4チームは敗者復活トーナメントにまわり、そこでの勝者は清瀬杯の出場権を獲得する。また、2次トーナメントでの準優勝2校にも清瀬杯の出場権が与えられる。
詳しくはhttp://kantoh.junkoh.jp/wp/wp-content/uploads/2017/05/yosenkai2017.pdf
<スコア>
専 大|300 000 000 0 |3
関東学院大|001 011 000 1x|4
<スタメン>
1(左)桂川海輝(経済3・専大北上高)
2(右)福井亮太(商4・県岐阜商高)
3(二)今坂僚介(ネット情報4・常葉菊川高)
4(捕)神山琢郎(経営4・県岐阜商高)
5(一)大野恵和(経営3・専大松戸高)
6(三)五十嵐健(経済2・常総学院高)
7(遊)中谷功大(法1・広陵高)
8(中)須永隼人(商1・専大松戸高)
9(投)山口寛太(法2・金沢市工高)
今大会では指名打者制が採用されていないため、リーグ戦で主に指名打者での起用が多かった五十嵐がサードで出場。山口剛史(商3・伊勢崎商高)がベンチに回り、攻撃重視のオーダーを組んできた。
試合は初回、先頭の桂川が四球で出塁すると、1アウト1,2塁でこの日ケガから復帰し4番・捕手でスタメン出場の神山を迎える。神山の放った鋭い打球は相手野手の失策を呼び込みこの間に2塁ランナーが生還。1点を先制した。
続く大野はあと少しでスタンドインになるかという大きな犠牲フライで1点を追加。6番の五十嵐も初球を振りぬいてセンターに抜けていくタイムリーヒットでこの回3点を取った。
▲チーム3点目のタイムリーヒットを放った五十嵐(撮影=大河原)
▲1回、初のスタメン起用にヒットで応えた中谷(撮影=飛田)
3回、先発の山口寛がライトへの本塁打で1点を返され、2点リードで迎えた4回、1アウトから桂川、福井、今坂の3連打で再び4番の神山にチャンスが回ってきた。神山は第1打席同様鋭い打球を放つも飛んだところが悪くファーストへのライナーに終わる。続く大野も倒れこの回は満塁のチャンスを作るも無得点に終わった。その直後の守り、山口寛は長打が絡んだ失点で1点差に詰められる。
6回、専大はヒットとバント、タッチアップで2アウトながらランナーを3塁におくピンチを迎える。この場面で山口寛は打者をショートへのゴロで打ち取るも相手の足が勝り、タイムリー内野安打で同点に追いつかれる。専大はここでピッチャーを阿部拓磨(経営3・専大松戸高)に代え、後続は打ち取った。
結局9回を終え3-3の同点となり、試合は延長戦に突入。大会規定によりタイブレークでの延長戦で、1アウト満塁の状況から延長戦の攻撃が始まることになった。打席にはこの日守備から途中出場していた山口剛史(商3・伊勢崎商高)。 犠牲フライでも勝ち越し点が入る場面だったが、独特のフォームで投げるサイドスロー・野口の前に浅いライトフライに終わる。続く中谷も倒れ、絶好のチャンスをまさかの無得点で終えることとなった。
タイブレークでチャンスを逃すと一転してサヨナラのピンチが待っている。同じく1アウト満塁でマウンド上には2番手の阿部拓。バッターは所属するリーグで首位打者になった佐藤。初球が内野を抜けていき、阿部拓はサヨナラ打を許したがタイブレークの状況で無失点に抑えるのは至難の業であり、今回の失点は責められないだろう。
専大は4回までに8安打を記録し試合を有利に進めるかと思われたが、5回からマウンドに上がった関東学院大のサウスポー・野口の前にそれまでの打線が嘘のように沈黙。4番の神山を除いて全員が左打ちの専大打線は変則派左腕の繰り出すボールに凡打を連発し、追加点をあげることができなかったことが最後まで響いた。
1次トーナメントで全国大会出場を決めることは叶わなかったが、まだ2次トーナメントでの全国出場の可能性は残されている。次の試合は1週間後の6月11日。「この1週間を充実させ、意味のある1週間にしてほしい」(神山主将)。4年ぶりの全国大会出場に向けて、まだ下を向くわけにはいかない。
▲8回、フェンス際の大飛球を背走でキャッチした須永。一打勝ち越しのピンチを好守で救った(撮影=飛田)
試合後のコメント
神山主将
「最初は良い感じで試合に入れましたがだんだん流れが悪くなり、その流れを変えるプレーも出ませんでした。自分たちの野球ができませんでしたね。チャンスを作っても自分も含め一本が出ませんでした。途中から投げた左投手(野口)にそれぞれが苦手意識を持ってしまいました。気持ちで負けていましたね。
先発の山口(寛太)は1点ずつの失点なので最少失点に抑えることができたのは良かったとこですね。良いピッチャーですけど今日は漠然と目の前のバッターと勝負しているだけという感じでしたので、『流れを読めるピッチャーになってほしい』と試合後に言いました。もっとできる投手だと思っていますので。タイブレークは先攻のほうが難しいですけど、その中でも無得点だったのは痛かったですね。そこで気持ちが落ちてしまったのかなとも思いますけど普段経験してないことなので難しかったと思います」
(飛田翼・文3)