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第59回関東地区大学準硬式野球選手権大会 4回戦 対法政大学
@ダイワハウススタジアム八王子(八王子市民球場) スコア2-1
昨日の試合で4回戦進出を決めた専大は25日、法政大学と対戦。東京六大学リーグに所属し、実力あるチームを相手に先発の阿部拓磨(経営2・専大松戸)が9回1失点の好投で、チームを勝利に導いた。試合は緊迫した投手戦となったが、3回にこの日1番にはいった桂川海輝(経済2・専大北上高)のセンター前ヒット、3番・今坂僚介(ネット情報3・常葉菊川高)のセンターオーバーの三塁打で2点を先制し、少ないチャンスをものにした。
2
<スコア>
H E
法大 |0 0 0|0 0 0|0 1 0|1 7 1
専大 |0 0 2|0 0 0|0 0 0|2 5 0
<スターティングメンバー>
1(指)桂川海輝(経済2・専大北上高)
2(三)山口剛史(商2・伊勢崎商高)
3(遊)今坂僚介(ネット情報3・常葉菊川高)
4(指)五十嵐健(経済1・常総学院高)
5(捕)神山琢郎(経営3・県岐阜商高)
6(一)大野恵和(経営2・専大松戸高)
7(中)上野滉平(商1・県岐阜商高)
8(右)福井亮太(商3・県岐阜商高)
9(二)杉山滉生(経済2・専大北上高)
P 阿部拓磨(経営2・専大松戸)
▲最後のバッターをサードゴロに打ち取り、笑顔を見せた阿部拓
試合は3回の攻撃、先頭の福井がサードへの内野安打で出塁する。
▲必死にボールに喰らいつき、内野安打をもぎ取る福井
続く9番・杉山はすかさず送りバントでランナーを2塁に進め、チャンスで1番の桂川に回した。昨日の試合では無安打に終わった桂川だったが、センター前に落ちる鋭いヒットを放ち、2塁ランナーの福井がホームインした。(センターが打球処理を誤るあいだに桂川は2塁へ進塁)
▲先制点となるタイムリーヒットを打った桂川
桂川・タイムリーヒットのコメント
「先制点がほしい場面、初球低めのボール球を振ってしまったのですが、そこから開き直って高めの球を狙っていきました。3番でも1番でもチャンスで回ってきたらランナーを返すだけです。今後の試合でもチャンスでは積極的に振っていきます」
▲先制のホームを踏んだ福井を迎える専大ベンチ
続く山口剛はセカンドゴロに倒れ、打席に入ったのは3番の今坂。打球はセンターの頭を越えていく大きな当たりとなり、2塁ランナーの桂川が悠々と生還、今坂も3塁まで到達した。
昨日の試合では1番・今坂、3番・桂川の並びだったが、今日はその2人を入れ替えてきた専大。昨日の試合で3ランホームランを打った今坂をチャンスの場面で回したいという理由から、2人の打順を入れ替えた。主将の神山も「桂川と今坂は打線の中でキーマンになる」と話していたが、その2人が見事チームに勝利をもたらすタイムリーを放った。
▲三塁打を放ち、2試合連続で打点をあげた今坂
今坂・タイムリー三塁打のコメント
「桂川が先制タイムリーを打ってくれたので、楽に打席に入れました。副キャプテンとしての期待や重圧も感じますが、自分が打てばチームも勝てると思うのでこれからもがんばります」
▲先発の阿部拓
試合序盤こそ連打や長打を浴び、ランナーを2塁に背負いながらのピッチングとなったが、2点の援護をもらった後はすいすいとアウトを重ねていく。4回から7回までは無安打、四球も1つだけと、安定した投球を続ける。しかし、専大も先制後はなかなか好機を作れない。
そんな中で迎えた8回の守り、2本のヒットで1アウト1,3塁のピンチを背負う。一打逆転というこの場面で法大の3番・石橋と対峙する。ここまで好投を続けていた阿部拓だが、レフトオーバーの二塁打を許し、1点を返される。
▲1点差に詰められ、なおも1死2,3塁のピンチ。選手たちがマウンドに集まった
2点リードから、1ヒットで逆転、犠牲フライでも同点というこの場面。それでも、バッテリーの2人は冷静だった。キャッチャーの神山は「阿部拓はピンチに強いので普段通りにいけば抑えられる」と話し、ピッチャーの阿部拓も「味方の守備を信頼して投げた」と、このピンチでも打たせて取る投球を貫いた。
バッターは法大の4番・鳴川。初回に安打を許していたが、この打者をセカンドゴロに抑えると、続く5番・佐々木もライトフライに打ち取り、一打逆転のピンチを最小失点で切り抜けた。
▲3塁ランナーを本塁でアウトにする神山。阿部拓はボールを低めに集め、ピンチをしのいだ
1点リードで迎えた最終回、阿部拓は法大打線を三者凡退に打ち取り、試合終了。9回を投げて三振はわずかに1つ、持ち味の打たせて取る投球が前面に出た試合だった。
試合中もベンチから大きな声援が飛び交う様子が印象的な専大。先発の阿部拓をベンチから誰よりも大きな声を出して鼓舞し続けたのは昨日の試合でリリーフ登板した岡本和記(商3・金光学園高)だった。阿部拓も「岡本(和)さんのアドバイスのおかげで落ち着いて楽に投げられた。岡本さんの一言一言で間が取れた」と話しており、まさにメンバー全員でつかんだ勝利だった。
▲最後のアウトを奪い、勝利を決めた阿部拓を真っ先に迎えたのもベンチからアドバイスを送り続けた岡本和(写真右)だった
ベンチ一丸となって勝利を収めた専大。昨年惜しくも届かなかった関東選手権優勝を目指し、まだまだ立ち止まるわけにはいかない。
試合後インタビュー
神山主将
「死に物狂いで最後まで気が抜けない試合でした。チャンスでの1本というのが課題というなかで、今日は2本ヒットを出すことができました。前の試合から打順を変えたのはチャンスでの今坂も生かしたいと思ったからです。うまくはまってくれました。先発の阿部拓はここまで調子は良くなかったけれど、狙い球を絞らせず、1アウトずつていねいに投げてくれました。頼もしいピッチャーになったなと思います」
先発した阿部拓
「序盤、投球がばらついていましたが、中盤以降はフォーム全体を修正することができました。(8回のピンチは)さすがに失点を覚悟したのですが、後ろを信頼して投げました。最近、調子が悪かったのですけど、岡本(和記)さんのアドバイスのおかげで楽に投げられました」
次の試合は3月27日、法政大学Ⅱ部と対戦する。
※他日程の雨天延期につき、次の試合は3月28日に変更になりました。
場所は平塚球場、午前10時開始です。
27日の雨天により、試合日程の変更が再び行われました。
次の試合は29日15時から、場所は東伏見グラウンドです。
(飛田翼・文2)