最新ニュース
4月20日、味の素フィールド西が丘にて関東大学サッカーリーグ第4節、慶大戦が行われた。開幕から3連勝と王者の実力を見せてきた専大だったが、この日は終了間際に同点弾を浴び2-2の引き分けに終わった。
この試合まで3G3Aの活躍の7番北出雄星(経済3・日大鶴ケ丘高)は前節での目の負傷により欠場。中盤には今季初スタメンの大戸岬(文2・藤沢清流高)と前節MOMのルーキー私市(東海大菅生高)が名前を連ねた。
前半、専大はいつも通りパスでリズムを作るが、北出がいない"ズレ"を埋めることができない。今年のテーマが「守備」である慶大に、言葉通りのかたい守りでゴール前をシャットアウトされる。そこにカウンターからフリーでシュートを打たれるがシュートミスや相手の決定力に欠いた攻めに助けられる。専大は28分、大戸からのくさびのパスを受けた11前澤甲樹(経営4・清水商高)が華麗なターン、前を向いてそのままミドルを打つ。が、これは左に外れる。流れをつかめずにいると36分にはまたも慶大のカウンター、左サイドのクロスから相手FWにダイレクトで打たれるがこれを守護神GK福島春樹(法3・静岡学園高)がファインセーブ。前半45分を0-0で終える。
「今年は中盤の層が厚い」と言っていた源平監督であったが、やはり絶好調の選手を欠いたのがいたかったのか、前半はほとんどチャンスを作れずに終わった。
後半に入ると試合が激しく動き出す。52分、ペナルティエリア正面やや左から得たFKに9山川翔也(経営3・新潟西高)が頭で合わせて先制。慶大もすかさず反撃、55分に右からシュートを打たれると、味方DFに当たってコースが変わり同点に追いつかれる。が、5分後の60分、後半から出場した期待の大型ルーキー深澤智也(経営1・港北高)が左足一閃、強烈なシュートで慶大ゴールを揺らす。2-1と突き放すことに成功した専大だったが、この後は慶大の攻撃に耐える時間だった。67分には3本のシュートを連続で浴びるがキャプテン河津良一(文4・作陽高)を中心とした守備陣が体を張って防ぐ。89分に守備固めでDFの枚数を増やした専大、勝った思われた直後だった。交代で生まれた一瞬の隙を突かれ、右サイドを突破されるとそのままシュートをうたれ右下隅に決まってしまい同点。そのまま試合終了し、慶大の意地の同点弾で引き分けに終わった。
今季初の勝ち点の取りこぼし。終始ボールを保持していたものの、毎回みられるゴールラッシュとはいかなかった。今季絶好調の北出がいないなかでリズムに乗れなかったこと、頼みの綱のエース仲川輝人(商4・日体荏原高)には常に2,3枚のマーク、それでも点を獲れる専大だがやはり、厚さにかけてしまう。次節以降の修正にも注目である。しかし悲観することばかりではない。4年生の前澤、北爪健吾(法4・前橋育英高)は体にキレが出ているし、ルーキー深澤もまた結果を出した。前期リーグも中盤に向かうがまだまだ伸び代を期待していいだろう。前人未到の4連覇に向けて一試合ごとにチームとして成長していることは間違いない。
(村橋志柊・経営2)
源平貴久監督
―試合を振り返って
立ち上がりからあまり良くなかった。相手は引いてくることはわかっていたが、昨年までの個人技での打開策がなかったが、後半から2トップにして少し良くなった。2点とも流れからの得点ではなく、崩して点を取れなかったのは専大らしくなかったのが引き分けの要因。気持ち的には敗戦の内容だった。一番よくなかったのは、相手のスローイン時の守備ですべていいようにやられてしまった。
―前節で目を怪我した北出選手の状態は
少し長くなりそう。今の段階でトップ下は代えがきかなくなっているが、大戸や私市の経験に充てられれば。
―次節に向けて
中大は相性が悪く、前半戦の鬼門になると思う。それを払しょくできれば良い。
河津良一主将
―試合を振り返って
先制点をいい時間帯で奪えたが、アンラッキーな失点をしてしまった。勝ち越した後も、最後の場面で同じことを繰り返してしまった。こういう試合では勝ちきらないと上は見えてこない。
―相手の守備的な戦術に苦戦していたが
退いてくるのは事前の情報で知っていた。その中で2点を取れたのは大きい。
―次戦は相性の良くない中大
昨年悪かっただけで、そこまで選手は苦手意識を持っていない。今週は連戦で疲れもあったが、負けたわけではない。試合数も多く残っているし、悲観せず、プラスの要素を振り返って、次へ準備したい。
山川翔也
―試合を振り返って
最後に点を取られたので、結果的にはあまりいい試合ではなかった。個人的にももっと点が取れた。
―自身のゴールについて
右サイドからのクロスに得意のヘッドで押し込んだゴール。自分としてはプラスのイメージ
―次節に向けて
前年度リーグ戦で引き分けた中大が相手。より点を取れるように、攻撃的な意識を持ってプレーしたい。