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東都大学準硬式野球秋季リーグが9月3日に開幕した。専大の初戦は9月7日、2部から昇格となった東洋大との一戦。接戦をものにし、開幕戦を勝利で飾った。東洋大2回戦は雨天順延となり、今日が開幕2戦目となる国士舘大1回戦。投手陣が好投し、延長とはなったものの、チーム全員で粘り、桂川のサヨナラ打を生んだ。これで専大は開幕2連勝スタートとなり、早くも2カードで勝ち点に王手をかけた。
9月10日 国士舘大1回戦 上柚木公園野球場
<スコア>
国士大|000|001|001|000 |2
専修大|000|100|001|001×|3
~スターティングメンバー~
1(中)上野滉平(商1・県岐阜商高)
2(左)桂川海輝(経済2・専大北上高)
3(遊)今坂僚介(ネット情報3・常葉菊川高)
4(一)大野恵和(経営2・専大松戸高)
5(指)五十嵐健(経済1・常総学院高)
6(捕)神山琢郎(経営3・県岐阜商高)
7(三)山口剛史(商2・伊勢崎商高)
8(二)杉山滉生(経済2・専大北上高)
9(右)福井亮太(商3・県岐阜商高)
P 山口寛太(法1・金沢市工高)
開幕戦に勝利し、このまま勢いに乗りたい専大。先発マウンドには1年・山口寛。序盤、中盤と毎回ランナーを許す形となったがテンポの良いピッチングで、5回まで無失点と試合をつくる。
▲好投した先発山口寛
打線は4回裏、2アウトから4番大野がこの日チーム初ヒットとなるライト前ヒットで出塁。続く五十嵐がサードへの内野ゴロを放つも全力疾走で相手サードを焦らせ、悪送球。送球が逸れ、ファーストがもたつく間に、大野は一気に本塁をおとしいれ、先制。相手のミスを見逃さず、隙をつく走塁で1点をもぎ取った。
▲先制のホームを踏んだ大野
1点をリードして迎えた6回表。2アウトから左中間に2ベースヒットを打たれ、出塁を許す。続くバッターにあっさりライト前へ運ばれ、同点とされる。しかし、失点は許したものの、終盤に入り、山口寛は7、8回と三者凡退に打ち取る好投を見せる。
そして、9回の先頭打者はここまで3打数3安打と完璧に打たれている国士舘大の4番・土居。「打たれて当然」と山口寛が悔やんだ一球は高めに甘く入り、完璧に捉えられレフトスタンドへ。あまりにも痛すぎる失点だった。
9回表に勝ち越しホームランを打たれはしたが、9回2失点と好投した山口寛。その山口寛の好投に応えたい打線は9回裏、先頭の1番上野が右中間へ2ベースヒットを放ち、同点のチャンスを作る。2番桂川は送りバントの構え。そのバントが三塁線へ上手く転がり桂川は内野安打。その間に再び相手守備が乱れ上野が生還。土壇場で同点とした。その後、3番今坂が内野安打でチャンスをふくらまし、一気にサヨナラといきたかったが後続が倒れ延長戦に突入。
延長10回、先発山口寛が続投。先頭を打ち取るも、続くバッターにヒットを打たれ、ここでマウンドを阿部拓磨(経営2・専大松戸高)に譲る。「1年の山口寛が粘り強く投げていたので自分も強い気持ちで投げた」と最初のバッターに死球を与えるも三振、レフトフライに打ち取る好リリーフ。続く11回、12回も無失点で切り抜け、味方の援護を待つ。
▲好リリーフをした阿部拓
10回、11回と得点を奪えず、試合は進み、12回裏に差し掛かる。専大の攻撃は先頭6番神山。ここまで投手陣をリードしてきた神山が意地の2ベースヒットでチャンスを演出。続く7番山口剛が四球を選び、途中から出場している岡本元希(経営1・常葉菊川高)が送りバント。一塁線に転がったそのバントを相手ファーストは三塁へ投げるも野選となりランナー満塁。しかし、後続の2人が凡退しノーアウト満塁が一気に2アウト満塁。ここで決めなければ流れを持っていかれてしまう展開。この場面で打席には2番桂川。「みんなでつないでくれたので自分で決める」。桂川が放った打球はレフト方向へ。前進守備をしいた外野の頭を越え、劇的なサヨナラタイムリーとなった。
▲サヨナラ直後
このサヨナラ勝利で開幕2連勝。東洋大戦に続くカード初戦を見事勝利で飾った。
以下コメント
主将・金子翔馬(法4・新潟明訓高)
「逆転を許しながらも同点にしたところや延長で勝つことができたところは普段見せられていなかった粘りを出すことができた。(投手陣について)ランナーを出すことはあったが四球で出したわけではなかったので、そういう意味では野手も守りやすかったと思う。(開幕2連勝スタートについて)2試合とも投手陣が安定した活躍をしてくれた。もう少しバッターが要所で打ってくれれば楽に投げられると思うのでこれからの試合は打って投手陣を助けていきたい。」
9回途中2失点の好投をした先発・山口寛
「神山さんに『7回2失点でいければいいな』と言われて、9回2失点でいけて良かった。打たれても粘って抑えられたのは収穫だったと思う。後ろに阿部拓さんがいたのは投げやすかった。(9回の勝ち越し弾について)良いバッターというのはわかっていた。初球は気を付けようとしていたのに甘く入ってしまった。打たれて当然。(次の登板に向けて)序盤、高めに浮いていたのでもっと早く修正できるようにしたい。集中を切らさず、次は無失点に抑えたい。」
好リリーフを見せた阿部拓
「行く準備はできていた。1年の山口寛が粘って投げていたので負けないように強い気持ちを持って投げた。次も投げるかもしれないのでそれに向けて頑張る。」
サヨナラ打を放った桂川
「(サヨナラ打について)フォークの甘い球が入ってきたのを打った。最初はレフトライナーかなと思ったが伸びてくれた。延長でピッチャーが頑張っていたので打ててよかった。(次へ向けて)次は国士舘大の2戦目になるので勝って勝ち点を取りたい。一戦一戦戦っていくうちにチームも個人の力も上がってくると思うのでこれからもがんばっていきたい。」
(大河原佳也・文2)