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2025.12.31
スピードスケート

【スピードスケート部】全日本選手権 笠原、勝負の1500mで銀メダル獲得も五輪届かず... 

〈第93回全日本スピードスケート選手権大会=12月26〜28日 長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)〉


 来年2月に行われるミラノ・コルティナ冬季五輪の選考にもつながる今大会。大会2日目に1500m、最終日には1000mに専大からそれぞれ3名が出場した。(全選手の結果は記事下に記載)


1500mに出場した笠原光太朗(経営4・帯広三条高)が1分45秒88で全体2位のタイムとなり銀メダルを獲得した。


〇「すごく悔しい」五輪へのラストチャンスとなった今大会

 目標としていた大舞台にわずかに届かなかった。

 ミラノ五輪への切符は今大会と全日本距離別選手権、W杯の成績を加味して選考が行われた。笠原は10月に行われた全日本距離別選手権で初優勝を飾り、W杯でも第3戦オランダ大会・第4戦ノルウェー大会Div. Bで4位入賞を果たすなど射程圏内にいた。しかし、今大会で銀メダルを獲得したものの※派遣標準記録S(1分45秒51)をわずか0秒37切ることができず、悔いが残る結果となった。「正直すごく悔しい気持ちがあるけど、この大会に懸ける思いが、他の選手のほうが強かったことが今回の結果になると思う」と結果が発表され、少し時間が経っていたが、涙を堪えながら語った。

 ▲このレースに懸けていた分、悔しさが大きかった


※派遣標準記録Sを突破しても五輪代表が確定するわけではない。


 レース前は「(五輪に)行ける気しかしてなかった。10月の距離別選手権のタイム(1分45秒51)を出せば出場できるから気持ちが燃えていた」と臨んだ大一番。本調子ではなかったが、最低限の準備をしてリンクに立った。

 今回の同組には長年、日本を引っ張ってきた山田将矢選手(ウェルネット)との滑走となった。前半は山田選手を追う展開となったが「山田選手が前半型で自分は後半型の選手でタイプが違った。先行されるのは頭に入っていたからそこの部分では驚きが無かった」。後半は後半型の笠原はプラン通り突き放し、1100m時点で1秒21の差をつけ、逆転。さらにフィニッシュ(1500m)時点では4秒11と差を開いた。

▲「レースプランとしては100点だった」自信を評価した


 試合を振り返って「全力を尽くすことができたからそこの部分では満足している」と話した。

 レース中には近藤太郎監督から「とりあえず行け。いいタイムだよ」との声があった。笠原はその声を聞いて「安心してレースすることができた」という。さらにレース後には「『よく頑張った』というふうに言ってもらった」。

        ▲近藤監督と話す笠原


 表彰台ではOBの野々村太陽選手(令6卒・経営、現 博慈会)と並んだ。笠原が1年生の時に野々村選手が3年生。2年間ともに同じチームで過ごした二人は「ナイスレース」と会話を交わした。笠原は先輩の滑りを見て「意地を感じた。五輪に対する気持ちが野々村さんのほうが強かったんだなと思った」。

 しかし、自身の成長を感じていた。「去年は8位でここまで来れるとは思っていなかった。ここまで連れてきてくれたのは近藤監督、川目健コーチ、家族のみんなのサポートがあったから」と支えてくれた周りの人たちに感謝を述べた。

 ▲表彰台で並んだ笠原(左)と野々村選手(中央)


 年明けにはインカレが控えている。専大は過去19回の優勝を誇り、昨年は男子総合・史上最高得点(264点)を叩き出すなど、強豪校としての地位を確立している。そのチームの主将として「専大の名を挙げられるように最後頑張りたい。そして、優勝は当たり前。去年更新した記録をさらに塗り替える」と目標を掲げた。

▲専大を背負って戦う最後のレース・インカレで最高の結果を目指す


〇OBからは3名が五輪内定

 今大会の結果を踏まえて卒業生の森重航選手(令5卒・経営、現オカモトグループ)・野々村選手・蟻戸一永選手(令6卒・経営、現ウェルネット)が日本代表に内定した。

 森重選手は500mでの出場となり、前回大会(北京冬季五輪)に続き、2大会連続の出場を決めた。野々村選手は1000m・1500m、蟻戸選手はTP(チームパシュート)で初出場を決めた。OBの吉報を受けて、ソチ五輪に出場経験がある近藤監督は「(教え子の活躍は)すごく嬉しい」と活躍を喜んだ。野々村選手は「オリンピック出場は今シーズンにおいて最大の目標だった。とにかく選考という点を意識していたので、今はとてもほっとしている」と目標を達成し、安堵した。

▲今大会は最優秀選手賞を受賞した森重選手。2大会連続となるメダル獲得を目指す

▲大学時代の同期である野々村選手と出場を決めた蟻戸選手

▲「最終的にはメダルを目指してベストを尽くす」と意気込んだ野々村選手


  なお、今大会の結果で3選手はW杯第5戦ドイツ大会(2026年1月23日~1月25日)に参戦することが決まった。




コメント

【近藤監督】

―――今大会の(専大勢)の活躍を振り返って

「全体として力以上のものは出しているが、代表選考なので、勝ち切れなかった悔しさはあります」


―――2位となった笠原の結果について

「優勝を狙っていたので悔しいけど、(決して万全な)感じではなかったです。その中で本当によく戦える状態にして、気持ちを整えてやってくれたという印象です」


―――笠原の4年間の(専大)への貢献について

「大学への貢献というより、自分のやりたいスケートを4年間一生懸命やってくれました。1年生から3年生まで成績が伸び悩み、高校生の時からずっと苦しい中でやってきたと思うので、その姿勢を評価しています」


―――自己ベストを更新した辻本や、4位の軍司などの活躍について

「この大会で自己ベストを出せたことは良いことです。一般的なローカル大会ではなく、オリンピック選考という非常に大きい大会で結果を出せたことは本人たちの自信になります。少し(結果が出て)良かったと感じています」


―――OBの森重選手や野々村選手の優勝、大会記録更新について

「めちゃくちゃ嬉しいけど、同時にめちゃくちゃ悔しい複雑な心境です。嬉しいのは当然だけど、今いる在学生とガチンコ勝負をして(学生が)勝てたら最高だと感じていました。しかし、監督としては(教え子の活躍は)すごく嬉しいです」

              ▲森重選手(奥)、近藤監督(手前)


<大会結果>

【2日目】

1500m

笠原             2位 1:45.88

宮坂大地(経営1・白樺学園高)10位 1:47.55

林拓磨(経営3・白樺学園高) 18位 1:50.43

           ▲宮坂

            ▲林


【最終日】

1000m

宮坂                 7位  1:09.76

軍司一冴(経営3・白樺学園高)  12位 1:10.82

辻本楓芽(経営2・白樺学園高)    16位 1:11.70


※順位順


文=知地泰雅(文3)

写真=佐藤佑樹(経済2)