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2025.12.12
陸上競技

【陸上競技部】マイナが専大国際記録樹立の10000m27分台! 来季へ弾みを付ける

〈第20回NITTAIDAI Challenge Games 11月29日=日体大競技場〉


▲専大国際記録となる10000m27分台をマーク


 今年最後のレースを記録更新で締めくくった。

 NITTAIDAI Challenge Games(以下、NCG)10000mの2組にダンカン・マイナ(商2・専大熊本玉名高)が出場した。前組に出場した新井友裕(文4・浦和実業学園高)が28分21秒34で専大記録を塗り替える中、続く2組に出走し、専大国際記録を更新する10着の27分52秒09をマーク。これで専大陸上競技部史上初の10000m27分台ランナーが誕生した。

▲ゴールの瞬間 チームメイトからの声援もあった


 10000mの実力者が揃ったNCGに万全な状態で挑んだ。マイナは怪我の影響により練習で思うように走ることができず「どう走ればいいかわからなかった」と振り返るもスタート直後から後方に位置を取り、3000m付近で集団中央に浮上。「最初は後ろから付いて慣れたら前に行く作戦だった」と5000mの折り返しで前方まで順位を押し上げた。

 毎回の1000mのラップタイムは2分40秒後半を記録する中「集団後方は2分50秒、前方は2分45秒くらいだと思うので」と後方からスタートすることでハイペースな展開に左右されない走りを見せた。

 しかし、7000m付近から再び集団中央に後退。「後半はだいぶ疲れてしまった」とスタミナが切れてしまった。それでも、ペースを乱さず集団中央のままレースを展開。トラックの外からはチームメイトの大きな声援が送られる中、「ラストはスピードがなく苦手だったが、声援のおかげでイーブンペースのままゴールできた」と専大国際記録を更新する27分52秒09をマークした。


 11月16日のNCG5000mでは惜しくも自己記録更新とはならなかった。それでも今回の10000mまで2週間の猶予がある中、身体強化とポイント練習で備えた。その結果、大会1週間前は「足の状態は良かった」と足のコンディションは万全に。「怪我で走れていなかったが(27分台を)出すつもりだった」とレース前から記録更新に自信があった。

▲中盤は前方に位置を取った


 マイナは今季を「怪我の影響で7月まで体が動かなかった」と思うようなシーズンではなかったと振り返る。7月にケニアに帰ってからは「(足を慣らすために)距離走を行った」と徐々に感覚を取り戻したが、箱根駅伝の予選会前でも「足が痛かった」と苦しいレースが続いた。その影響もあって今回が競技として走る今年最初で最後の10000m。初めて怪我の影響を気にすることなく挑み、「(記録を達成できて)良かった」と喜びを噛みしめた。


 来季は10000mで27分30秒、5000mで13分25秒をマークすることを目標に挙げる。さらに、「関東インカレは優勝したい」と昨年の関東インカレ5000mでは2位に終わったリベンジを誓った。そして「その後の一番大きな目標は箱根駅伝予選会で、全体1位を取りたい」と予選会突破に向けてチームに貢献する走りを目指す。

マイナは年明けの2月1日に行われる香川丸亀国際ハーフマラソン(日本学生ハーフマラソン選手権大会)にも出場予定。「60分台を意識している」と自己ベストの大幅更新へ強く意気込んだ。

▲来季も記録更新となるか


 丸亀ハーフの後にはケニアで再び練習を積む。「獣道のアップダウンでスタミナをつけたい」と体力の強化を誓い、3月の大会に向けて標準を合わせた。

なお、今大会が今季最後のレースになるが、12月20日に行われる世田谷陸上競技会でペースメーカーとして出場予定。万全な状態で迎える来季、マイナの走りに大きな期待がかかる。


文=小畑祐人(文2)

写真=門前咲良(文3)、田上咲笑(文2)